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巫女都
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翠
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海から帰る途中。
六人で駅まで歩いていた。
こさめ「今日めっちゃ楽しかったー!」
なつ「疲れたー!」
らん「でも、まだ帰りたくない!」
いるま「十分遊んだだろ」
らん「えー!」
みんなが笑う。
そのとき。
こさめ「……あ!」
突然、こさめが立ち止まった。
なつ「どうした?」
こさめ「今日、みんなで泊まらない?」
らん「お泊まり会!?」
なつ「いいじゃん!」
いるま「急だな」
こさめ「夏休みなんだし!」
らん「やろうぜ!」
みんなが盛り上がる。
すちは少し遅れて。
すち「……お泊まり?」
みこと「すっちー、嫌?」
すち「……いや」
少し考える。
すち「……楽しそう」
みこと「じゃあ決まり」
その一言で、本当に決まった。
夕方。
一度それぞれ家に帰って、荷物を持って集合することになった。
すちも家に帰る。
母「おかえり。どうだった?」
すち「楽しかった」
母「よかったじゃん」
すち「あのさ」
母「ん?」
すち「今日、らんらんの家で泊まってくる」
母「お泊まり?」
すち「うん」
母「いいよ。楽しんできな」
すち「ありがとう」
荷物をまとめて、家を出る。
夜。
六人が集まった。
らん「全員いるな!」
こさめ「いる!」
なつ「いる!」
いるま「いる」
みこと「いる」
すち「いるよ」
らん「じゃあ、お泊まり会開始!」
こさめ「おー!」
みんなで笑う。
夕飯を食べて。
ゲームをして。
くだらない話をして。
笑って。
気づけば、かなり遅い時間になっていた。
なつ「そろそろ寝る?」
らん「えー、まだ寝たくない!」
いるま「明日もあるんだから寝ろ」
らん「いるまはお母さんかよ!」
いるま「うるせぇ」
また笑いが起きる。
すちも笑っていた。
でも。
ふと横を見る。
みことがすちの隣に座っていた。
いつの間にか、かなり近い。
肩が触れそうな距離。
(……近い)
海のときと同じ。
胸が少しだけ速くなる。
(……まただ)
みことがこちらを見る。
みこと「すっちー?」
すち「……なに?」
みこと「眠い?」
すち「ちょっと」
みこと「俺も」
みことが笑う。
その顔を見た瞬間。
また胸が跳ねる。
すち「……っ」
思わず目を逸らす。
みこと「?」
すち「なんでもない」
(……なんで?)
(今日、ずっとこうだ)
寝る準備を始める。
布団を並べる。
こさめ「誰の隣で寝る?」
なつ「俺どこでもいい」
いるま「じゃあ適当に決めろ」
らん「じゃあ、くじ引き!」
くじを引いていく。
そして。
らん「すちとみこと、隣じゃん」
すち「……え」
みことを見る。
みこと「ほんとだ」
すち「……そっか」
布団を並べる。
すちが横になる。
その隣に、みことが寝転ぶ。
近い。
さっきより、ずっと。
(……近い)
(なんでこんなに気になるんだろ)
みこと「すっちー」
すち「ん?」
みこと「今日、楽しかった?」
すち「……うん」
みこと「よかった」
暗い部屋の中。
みことの声だけが、すぐ近くから聞こえる。
すちは目を閉じる。
でも、眠れない。
(……胸がうるさい)
(なんで?)
少し寝返りを打つ。
すると。
みことと目が合った。
すち「……!」
みこと「……どうした?」
すち「いや……」
顔が熱くなる。
(……なにこれ)
(海のときも)
(今日も)
(みことが近くにいると、変になる)
すちは布団を少しだけ上まで引っ張った。
みこと「すっちー、顔赤いよ」
すち「……暑いだけ」
みこと「そっか」
みことはそれ以上聞かなかった。
ただ、隣にいる。
それだけなのに。
すちはなかなか眠れなかった。
(……好きって、こういうこと?)
でも。
(……分からない)
まだ、分からない。
ただ。
みことが隣にいることを――
今日は、いつもより強く意識していた。
コメント
1件
お疲れさま〜!第27話読んだよ🌸 海のあとの急なお泊まり会、しかもくじ引きで隣の布団になっちゃう展開…これは反則級のキュンだよ😭💕 すちが「近い」「まただ」って何度も繰り返すことで、気持ちの変化がじわじわ伝わってくるのが本当にエモい…! 最後のみことくんの「すっちー、顔赤いよ」からのすちの「暑いだけ」、もうそれ恋だからね??ってツッコミたくなるよ笑 まだ気持ちに気づいてないすちをずっと見守りたくなる〜次の話も楽しみにしてるね⋆♡