テラーノベル

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テラーノベル(Teller Novel)

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「夜」それはヴィランが活動を始める時間

僕らにとっては朝のようなものだ。

チンピラ「ハァハァ…ここまで来れば…」

??「やあ、楽しい鬼ごっこだったね」

チンピラ「!?!?」

そこに居たのは黒のパーカーに黒のズボン

顔には黒の仮面

緑のうさぎの耳のようなものがついたフードを深く被った華奢な人間。

体格と口調からこの人間が少女であることは容易に察しがつく

チンピラ「お前、何者だ!!俺が何をしたって言うんだ!」

??「んー…それ君に教える必要あるかな??だって君は今ここで死ぬんだしさ」

チンピラ「な…やっ…やめてくれ!!」

??「じゃーね」

チンピラ「あああああああ!!!」

それを最後にチンピラは事切れた

??「あーあ、血がついちゃった…」

黒霧さん、と少女が呟くと黒いモヤが出現した。

黒霧「お呼びですか?出久さん」

出久「今はその呼び方やめてください!黒兎って呼んでっていつも言ってるじゃないですかぁー!!」

黒霧「申し訳ありません、ところでご要件は?」

出久「服汚れてしまったので替えを持ってきてくれませんか?」

黒霧「それでしたら貴方の個性で洗えるのでは?」

出久「あんまり個性は使いたくないんだよね…一応世間的にはヴィラン黒兎は無個性って事になってるし、それにあの個性も万能じゃないからね」

黒霧「承知しました。すぐ届けます」

そういうと黒いモヤは消えた

出久「最近、この辺りを荒らすヴィラン多いなぁ…」

あのチンピラもその1人だった

出久「いい個性だったら父さんにあげるか、使えそうな駒だったら弔くんにあげるか、もしくは僕がその個性詳しく研究させて貰ったのに〜」

出久と呼ばれた少女がフードと仮面を外す、そこから現れた緑のふわふわの髪、こぼえおちそうなほど大きいエメラルドの瞳、頬のそばかす、彼女がヴィランだなんて誰が信じるだろうか。

出久「さぁてと、お仕事お仕事。まだ始まったばかりだ。












夜は長いんだから」





物心ついた時から僕は母と2人で暮らしていた。生活は裕福ではなかったけど優しい母の愛情を受けて暮らせて幸せだった。

3歳になった頃だったか、月に1回家に小包が届いてその中に母と僕のための服が入っていた。質素な量販店の物しか着ない母が買ったとは到底思えない、高そうな服だ。でも毎月届く服にはリボンやらフリルが沢山付いていて僕は毎回鼻歌を歌いながら袖をとおしたものだった。

その後、母と僕はくろぎりと呼ばれた人のモヤの中を通って豪華なレストランに行った。そこにはいつも決まって1人の男の人がいた。背がとっても高くて体格もガッチリしている。最初はとっても怖かったけどその人はいつも優しい笑顔で母と僕を迎えてくれた。

運ばれてきたご飯は肉が柔らかくて、ケーキも甘くてとても美味しかった。僕が幼稚園でこんなことがあった、こんなことが出来たと教えたらその男の人は、すごいね出久は、それはよかったね、と僕の頭をその大きな硬い手で撫でてくれた。僕はその手が好きだった。かっちゃんはいつも僕を馬鹿にしてくるけどこの人はどんな些細なことでも僕を褒めてくれた。お誕生日にはオールマイトの限定グッズをくれた。母は少し複雑な顔をしてたけど男の人は、いいんだよ、出久が欲しいものをあげよう、と言っていた。この人はオールマイトが嫌いなのかな…??あんなにかっこいいヒーローなのに。

ある時僕はその人に

大きくなったらヒーローになりたい、と言ったことがあった。

なんて返答されるのかドキドキして俯いてしまったけどその人は優しい声で

そうか、出久はヒーローになりたいのか、なりたいものになればいいよ、僕は出久が何になろうと応援するよ、そのために僕がいる

そう言ってくれた。かっちゃんは僕みたいなトロイやつはヒーローになんかなれっこないっていつもバカにしてくるけど、この人は僕がかけて欲しかった言葉をそのままかけてくれた。それが僕にとってどれほど嬉しかったことか。












何となく、この人が父さんなんだろうなって思った





僕には個性が中々出なかった。

周りには無個性なんじゃないかと言われた。

それに比べてかっちゃんにはかっこいい個性が発現した。

いいなぁ…僕も早く個性がでて、それでかっこいいヒーローになりたいな…






僕の運命の歯車が狂い始めたのは4歳になった辺りだったと思う。

母とショッピングモールへ買い物へ行った。

そこにヴィランが現れたんだ。

瞬く間に建物は崩れ、炎があがった。

人々は悲鳴をあげ、逃げ惑い、ヒーローの助けを求めた。

引子「出久!お母さんにつかまってなさい!逃げるのよ!」

出久「お母さん!!怖いよ…!!」

母に抱き抱えられて炎の中を進む

その時、ガラガラと大きな音がして頭上から瓦礫が降ってきた。

引子「!!!」

お母さんが僕を遠くに投げ飛ばした

床に体を思い切りぶつけた、血が出た、痛い、煙を吸ったみたいだ、苦しい

出久「お母さん……!!!お母さん!!?」

お母さんは瓦礫の下敷きになっていた

引子「い…ずく…お母さんは…いいからあなた一人で逃げ…なさい…」

出久「嫌だ!嫌だ!今助けるから…!!!」

だけど大きな瓦礫を僕の力で動かせるはずがなかった

引子「置いていきなさい…いずく…」

出久「…!!」

遠くで人の声がした

出久「あ……!誰か助けて!!お母さんを助けてよ!!」

ヒーロー1「あ、あそこに人がいます!」

ヒーロー2「待て、あの場所をよく見ろ!崩れかけた天井に崩れかけた柱が重なってかろうじて崩壊を免れているだけだ、直に崩れる!」

ヒーロー1「じゃあ…子供だけでも…」

ヒーロー2「無理だろ、俺の個性は元々炎とは相性最悪なんだよ…!!お前のその個性だってそうだ、お前が死ぬぞ!!」

ヒーロー1「でも、先輩…!」

ヒーロー2「俺の言うことを聞け!!サイドキックをクビにされたいのか!!新人一年目でクビなんて雄英卒業のお前の経歴に傷がついちゃうんじゃねぇか?あ?」

ヒーロー1「…」

ヒーロー2「こっちだってよ、インターンの時からマーキングしてようやく手に入れた雄英出身の大型新人、そうそう失いたくないんだよ…!!」









この人たちは何を言っているんだろう

ヒーローなのに

ヒーローはみんなを助けるのが仕事なんじゃないの?

僕のお母さんは助けてくれないの?

ああ!待って!行かないで!!

助けてよ!お母さんのことを!!

お母さんはもう返事をしなくなった。

周りは炎で熱くて仕方ないのにお母さんは氷のようにどんどん冷たくなっていった

もし僕がオールマイトみたいな、かっちゃんみたいな個性を持っていたら良かったのかな…

なんで…なんで…!!!!

煙でまともに息が出来ない




嫌だ…死にたくない…

助けて…助けて…







薄れゆく意識の中、こんな状況でも思い浮かんだのはヒーローのこと、


以前火災を鎮火し、何十人って人を助けていた、ウォーターホース、来てくれたのが彼らだったら良かったのに。













………来てくれたのが彼らなら良かった……??


いや違う





『僕』が彼らの個性を持っていれば良かったんだ











そう思った次の瞬間、周りの炎が消え去った




ヒーロー「炎が消えたぞ!!」

ヒーロー「どういうことだ!?そんな個性持ちはここにはいないはず」

ヒーロー「とにかく救助活動だ!!」


信じられないことに建物をおおっていた炎は一瞬で消えた。周囲には多くの水。それはまるでウォーターフォースのような個性だった。


ヒーロー「もう大丈夫だよ、よく頑張ったね」

ヒーローに抱えられて建物を後にする。

いつもの僕ならばヒーローがこんなに目の前にいる状況、大興奮間違いなしだったはず。ただ今はそんな気持ちが全く湧かない。なんならこれから先もその気持ちは湧かないんじゃないかとも思った。触るな、汚い手で僕に触るな、ヒーローはみんなを助けるものだろう、なんで僕のお母さんは助けてくれなかった、自分のことを優先するなんて、これが僕の憧れていたヒーローなのか、憎い、許せない、こんなの間違ってる、



…間違ってるなら…どうすればいい??



ヒーローに連れられて病院に行き、手当を受けた。

母以外に特に身寄りのいなかった僕は児童養護施設に入ることになった。

警察官「お母さんの事は残念だったね、でも君はこれからも生きていかなきゃいけないよ、今日からここで暮らすんだ」

と言って警察官は行ってしまった。

施設での生活はお世辞にもいいものではなかった。

まず、暗黙の序列が存在した。僕は食べるものから寝るところまで奪われてしまった。僕が少しでも反論すると

孤児「うわああああ!!僕は少しそのおかず分けてって言っただけなのに!!」

出久「そういっていつも全部持ってちゃうじゃないか!」

職員「まあ!何やってるの!!おかずくらい少し分けてあげなさい!!」

出久「で、でも…」

職員「はい、少し分ける!○○くん大丈夫??これでこの話はおしまい。ほんっとこれだから嫌になるわ!」

出久「…」




この孤児院を牛耳ってるやつはどうやら魅了のような個性を持っているようだった。通りで僕の話が全部通じないわけだ。加えて職員の人達が話しているのを聞いた事がある。

職員「出久ってこの間入った子?」

職員「そうそう!無個性の、母親が死んでどこにも行くあてがなかったっていう。」

職員「その子がさ、ここに来る時に戸籍を見たんだけど父親の欄が空欄だったのよ!」

職員「うわあ…その母親結構遊んでたんじゃない?だから躾がなってないのよ」

職員「やっぱりそうよね、周りの子達と馴染もうとしないし」

職員「てか、無個性なんですよね?これからどうやって生きてくんだか」

職員「厄介な子押し付けられちゃったわね」


違う、母はそんな人ではない。

毎日パートに忙しくしてたけど、美味しいご飯をいつも作ってくれたし、幼稚園の送り迎えは必ず来てくれた。僕がかっちゃんにいじめられて泣いてた時も泣き止むまでそばにいてくれた。僕のことを心から愛してくれていた。



それに…僕には父さんがいる


でもなんで迎えに来てくれないんだろう…






施設に1人の男が来た。

僕のことを引き取ると言った。

小太りで油テカった気色悪い男だった。


どうやら資産家?らしいが子供がいないらしく、養子を欲しがっていたらしい。

だけど………


出久「嫌だ!!やめて!」

資産家『黙れ!動くんじゃねぇ!』

そいつは僕に暴力をふるってきた。

僅かな食事しか与えられない、暗い部屋に閉じ込められた。もちろん反抗しようとしたが、出来なかった。理由はすぐに分かった。


出久「 (喋れない…動けない…!!) 」

資産家「なんのためにお前みたいな行く宛てのない無個性を引き取ってやったと思ってる!!」

あいつの個性は『命令』

目を合わせた相手に命令することができる。

その命令は絶対。

資産家「我が一族に伝わるこの素晴らしい個性を混じりなく子孫に残すためにお前のような無個性を引き取ってやったんだハハハハ!!私に逆らえる人間はこの世に誰1人としていない!!」

男に体を押さえつけられながらぼんやり考えた。

ああ、なんて強い個性だろう。使いようによっては多くの人を救えるだろうに…

資産家「お前は1度躾が必要だな、幼女趣味はねぇが、仕方ねぇへへへ」

気持ち悪い…触るな…

なんでこんなやつが個性を持っているのだろう。

誰も彼も無個性だからといって僕を馬鹿にしたり、利用したりしてくる。無個性がそんなに悪いことなのだろうか。









『僕もその個性欲しいなぁ』



出久『やめて!!』

その一言で男の手が僕から離れていった。

資産家「!?な!?これは…俺の個性…??」

男が唖然としたその隙に逃げる。あいつの個性の発動条件は目を合わすこと。目を見なければ思い通りにされることは無い…!!

資産家『おい!止まれ!逃げるな!』

出久「…!!はぁはぁはぁ!!」

だけど、ただの幼女と男の差は歴然で…

資産家「ハハハ、捕まえた………ってなんだお前!!」


捕まった。そう思った時、僕に伸ばされた手を掴みあげる1人の男が突然現れた。

??「君こそ、僕の娘に手を上げるなんて何様のつもりなのかな??」

出久「…お父さん…??」

資産家「誰だか知らねぇが痛い目に遭いたくなかったらとっとと失せろ『俺の前から消えろ』………『消えろ!!』…個性が発動しない!?……『消えろって言ってるだろ!!』…おい!『消えろ!!』」

AFO「ふむ、中々使える個性だが僕はその個性に特に魅力は感じないな…駒としての利用価値もない」

資産家「まっ待ってくれ!!お前もこの無個性が欲しいんだろう!!くれてやる!!だから!だから俺のことは見逃ああああああああああ!!!」

AFO「どこまでも醜いやつだ。」

次の瞬間、その男は体中から血を吹き出しながら死んでいった。

出久「お…お父さん」

お父さんがゆっくり自分の方に近づいてきた。

AFO「ああ…出久…ごめんよ、引子が死んだ時にすぐに君を引き取ろうと思ったんだが、ヒーローを目指すお前の夢の邪魔になると思って君を陰ながら見守ることにしたんだ…でもこんなことになるなら…本当にごめんよ…」

そう言いながらお父さんは僕を優しく抱きしめてくれた。

あのお父さんの大きくて固い手。

お母さんとは違ったガッチリした胸。

久しぶりに感じた暖かい人肌。

その全てが僕を落ち着かせてくれた。

出久「ねぇ、お父さんはヴィランなの?」

AFO「…!!そうだよ、出久。でも気にする事はない!出久がヒーローになりたいというのなら僕がその夢を叶えてあげよう!」

出久「ううん、いいんだ。僕はもうヒーローにはならない。」

ずっとずっと考えてた。

ヒーローはみんなを助けるものなのに、僕のお母さんも僕自身も誰も助けてくれなかった。

僕を助けてくれたのはヒーローじゃない。

お父さんだった。


ヴィランだった。

今のヒーローは偽物だ。

ヒーローの皮を被ったただの偽善者。

偽物は……一旦全て壊すしかないよね???

全て壊して、今が間違っていると僕が証明する。

この僕が。

出久「僕はヴィランになるよ。」

ヴィランとは戯言を実行する者の事だと誰かが言っていた気がする。

出久「このヒーロー社会をぶっ壊す。お父さんは僕の夢を叶えてくれるって言ったよね?この夢を叶える手伝いもしてくれる??」

AFO「……ふふふははは!!もちろんさ、出久。







僕の愛しい娘よ、君に全てをあげよう」





黒霧さんを通って父さんと僕は父さんのアジトへ行った。そこには僕より少し歳が上の男の子がいた。

AFO「さあ、出久。ここが今日から君の家だ。

そして彼は死柄木弔。僕の後継さ。出久にはこれから弔を支えていって貰いたい。それがおのずとお前の夢に繋がるからね…」

弔「先生、だれ?このチビ」

出久「はっはじめまして…死柄木さん…」

弔「弔でいい。で?何こいつ、本当に俺の助けになるの?」

AFO「この子は僕の娘の出久だよ。大丈夫、きっと役に立つさ。なんていったって僕の娘だからね」

弔「ふーん、先生の娘ね…」

AFO「さあ出久。すぐには弔の手伝いには入れない。最低限の知識と戦闘術は身につけてもらう。厳しくなるけどいいね?」

出久「もっもちろん!お父さん…」

AFO「じゃあ、僕はやることがあるから。」

そう言って父さんは消えた。すごい、なんの個性だろう。

弔くんはいつの間にか近づいていて、僕に話しかけてきた。

弔「おい、俺はまだお前を認めてねぇ。俺を支えることがお前の夢に繋がると先生が言ってたが、お前は何がしたい?生半可な覚悟で俺の役に立てると思うなよ」



僕がしたいこと……


出久「………今のヒーローは偽物だ…僕もお母さんも助けてくれなかった。あんなもの僕の憧れたヒーローじゃない。見ているだけで吐き気がする。この気持ちをどうすれば抑えられるのか僕にも分からない。」

そう言いながら僕は弔くんを強く見据えた

弔(心の声)『……こいつ…さっきまでとは別人のように雰囲気を変えてきやがった…』


先程のオドオドとした様子からは想像がつかない程の威圧感。そして目の奥に宿る深い深い絶望と殺意。

出久「気に入らないのなら壊す。いいよね?僕が真のヒーローとは何か教えてやる。偽物のヒーロー共は片っ端から消す。弔くんが何を目指してるのか分からないけど、僕は僕の夢のためだったらなんだってやる、そのために君を利用するだけ利用させてもらうよ。」

弔「……」

黒霧「…死柄木弔??」

弔「はははははは!!お前面白いな!!狂ってやがる!なあ、出久俺もな、気に入らないものは全てぶっ壊す、このヒーロー社会を根幹からぶっ壊す。俺たちの目指すところは一緒だ。利用するなんて悲しいこと言うなよ、協力し合おうぜ?俺はお前を気に入った。」

出久「随分な手のひら返しだね、断ったらどうするの?」

弔「…あ?」


ダァン!!!

死柄木が出久の首を抑えつける。

小指を浮かした状態で。

黒霧/出久「!?」

死柄木「この小指が触れた瞬間、お前は1分も立たないうちに塵になる。断れば殺す。」


なんとむちゃくちゃだ。でも仕方ない。


出久「……はぁ。いいよ。今日から僕らは仲間ね。別に命は惜しくないけどこんな形で死ぬのは嫌だからね。」

弔「ああそうこなくっちゃ、これからよろしくな」

死柄木は満足そうな顔をすると出久の首から手を離した。

出久「でも、これからはこんなことなしだよ。僕を試したりしないでね。」

黒霧「試していらしたのですか?死柄木弔。」

弔「ふん、この程度で怖気付くなら見込みなしで殺すつもりだったけどな。けどお前のその目、気に入った。」

出久「もういいかな?僕もう寝たいんだ。」

黒霧「ではお部屋に案内致します。」

弔「じゃな、また明日な出久」

出久「明日からよろしくお願いしますね、弔くん」














AFO「フフフ」

ドクター「上機嫌じゃの、AFO」

AFO「そりゃそうさドクター、出久が自分からこちらの道を選んだんだ。もちろんヒーローを目指す夢も否定しないよ、でも出久はこちらの方が合っている。なんて言ったってあの目!!あれは天性のものさ。」

ドクター「そういえば出久の個性なんじゃが。」

AFO「ああそうだ!出久のためにいい個性を探そうと思っていたんだ。当てはあるかい?ドクター」

ドクター「そうじゃなくての、あの子には個性があるようなのじゃ。どうやら発現するのが少し遅かったようじゃ。恐らく母親の死がきっかけになっとる。」

AFO「!!そうか、どんな個性だ」

ドクター「さすが、あんたの娘じゃよ。これは突然変異、どちらの親にも類似しておらん。あの子の個性は………………………………





次の日から訓練が始まった。

まずは戦闘訓練。基礎的な体さばきを黒霧さんに教えて貰うことになった。

弔くんは脳無?という怪物と戦っているけど、それはまだ僕には早いと言われた。

弔「黒霧を倒せるようになったら俺が相手してやる。」



次に勉強。

弔くんはいやいやだったけど、僕は楽しかった。大学を卒業できるくらいの学力は身につけるように言われた。


空いた時間に弔くんと黒霧さんはどこかへ出かけるみたいだ。いつも血生臭くなって帰ってくるから何をやってるのかは大体察する。

まともに戦えるようになったら僕も連れて行ってくれるみたいだけど今は連れて行って貰えないから2人が居ない間は暇だ。宿題もすぐ終わっちゃうし。そこで僕はこの先役に立つと思い、ヒーローやヴィランの分析をすることにした。個性の特徴から弱点まで全て………


そんな生活を数週間後ほど続けた後、久しぶりにお父さんがやってきた。

AFO「元気にしているかい?おや出久、それは何かな?」

出久「お父さん!!久しぶり!これはね、ヒーローとヴィランを分析してノートにまとめているんだ!いつか役に立つと思って!」

AFO「ふむ…素晴らしい出来だ。この年でここまでの情報収集と分析ができるのは驚きだ。だから自分の個性を使いこなすことができるのかな…((ボソ」

出久「?何か言った?お父さん」

AFO「いいや、なんでもないよ。分析もいいが、僕が出した訓練はこなしているのかな?」

黒霧「もちろんですAFO。戦闘能力は想定以上の成長速度です、この分ならすぐにでもそこらのヒーローを凌駕するでしょう。勉強の方も目を見張るものがあります。彼女にはどうやらハッキングの才があるようです。」

AFO「ははは、十分だよ、予想以上だ!!」

弔「ところで先生、今日は何しに来たんだ?」

AFO「出久の個性について話そうと思ってね。」

出久「僕の個性?」

弔「先生、出久向けのいい個性でも見つかったのか?」

AFO「いいや違うよ。出久には元々個性があったんだ。」

出久、弔、黒霧「!?」

AFO「ただ、その発動条件の難しさと出久自身にも自覚がない状態で使ってたために気づかなかったんだ。」

黒霧「AFO、その個性とは一体……??」







AFO「出久の個性は…..『個性創造』…..だよ」


3人「個性創造…??」

AFO「そう、個性とは体に宿る個性因子が元となって発動する。出久はその個性因子自体を自分の体の中で生成しその個性を自分の1つとすることを可能にする個性を持っているのさ。」

死柄木「つまり複数の個性因子を生成すれば複数個性持ちのように見えることだよな?それも好きなだけ。さすが先生の娘なだけあって似たような個性だな。」

黒霧「他人の個性をコピーするという個性を聞いたことがありますが個性因子そのものを体に生成するというのはまた変わっていますね。」

AFO「フフフ、まさにそこなのだよ。弔、確かに出久の個性は僕と似ているように見える。ただそう見えるだけであって本質は全く違う。僕の個性は他人の個性を奪うこと、作り出すことでは無い。」

死柄木「!まさか」

AFO「ああ、そうさ!個性因子そのものを作り出すということは世界中どんなヒーローの個性だろうと出久は何時でもどこでも模倣し使える。脳無に植え付ける個性だって自由自在だ。」

黒霧「なんという個性…」

AFO「だがその分この個性は多くの発動条件を満たさなければならない。個性とは身体機能の一部。それを司る個性因子には莫大な遺伝子情報等が含まれている、それらを全て模倣しなければ新たに個性因子を体の中に作り出すことは出来ない、新たに作り出す個性の発動条件、持久性、有効範囲、そしてそれらを自分の体に組み込ませるために体自体の構造も変えなくてはならない。」

死柄木「とても俺には無理そうだな」

AFO「そこで要となるのが出久のその分析力さ!数多のヒーロー、ヴィランの個性を研究し持っている本人以上にその個性を理解してしまう出久の唯一無二の才能!これこそがこの難解な個性を使いこなすことを可能にしているのさ!!出久以外の人間にこの個性が宿ったならば一生その人間は自分を無個性だと思って生涯を終えただろうね。どうだい出久?無自覚かもしれないが今までその個性を使っている場面があった、思い当たる節があるんじゃないのか??」

出久「…..」

確かに思い当たる節があった。お母さんが死んだあの日、僕はウォーターフォースのあの個性を使いたいと強く思った。あの男から逃げる時もそうだ。

これが……僕の力……??

無個性だとずっと馬鹿にされ続けた。でも実は個性があってその個性は人の個性の模倣。大した個性でもないくせに僕の無個性だからと馬鹿にしてきた人々の個性、かつては憧れたヒーロー共の個性を全て自由自在に使える?なんていう皮肉なんだろう!!

出久「フフフフ……ハハハハ」

黒霧「緑谷出久!?」

出久「最高だ!!この個性があれば!このヒーロー社会をぶっ壊せる!」

死柄木「ハハハ、元々ぶっ壊れた奴だったのにさらにぶっ壊れのチートになっちまった。」

出久「フフフ、気に入らないものは全て壊していいんだよね?お父さん」

AFO「そうさ、ここからだ。期待しているよ出久、弔」







言い忘れたけどこれは僕が最悪のヴィランになるまでの物語だ。





さらに数年が経った。僕は戦闘術に加えてたくさんの知識を吸収した。その中でも特にありとあらゆうヒーロー、ヴィランの個性の研究を重ねた。使える個性を僕が模倣しそれをお父さんが貰い受け脳無に与える。まさに永久機関とでも呼ぶべき機構が完成した。ドクターはものすごく僕に感謝してきた。僕のおかげで研究がどんどん進むらしき。おかげで少し時間が空いたらドクターの実験室に連れていかれる毎日だ。

僕の個性でわかったことは

・個性はものよるが発動型なら平均で4から5個同時に持つことができる。

・許容範囲を超えた分の個性は古いものから消えていく

・既に個性を発動した後、別の個性を発動しても前に発動した個性は有効時間内なら効果は持続し続ける。

・異形型、常時発動型は体の構造を1から変える必要があるため模倣は難しいうえにその個性1つでキャパの限界に達してしまうので効率が悪い。

である。

僕と弔くんは着々とこのヒーロー社会を壊す準備を進めていたんだ。なのに…………

黒霧「死柄木弔!緑谷出久!大変です!AFOが!」

死柄木、出久「!?」

お父さんはオールマイトと闘って重症を負った。

出久「お父さん!!」

AFO「はぁはぁ……出久かい?ああ、弔も来たのか。すまないね、僕は……はぁはぁ……あの男を少し甘く見ていたようだ……はぁはぁ」

死柄木「出久!お前の個性でどうにかならないのか!」

出久「……無理だ……回復系の個性は珍しいうえにこんな大怪我を治すものは今まで見たこともない……雄英のリカバリーガールの個性なら模倣できるけどあれは本人の治癒力を必要とするんだ。お父さんには使えないよ……」

ドクター「今は今まで出久と儂が貯めてきた回復系の個性を複数組み合わせることで何とか保っている状態じゃ……回復するかは五分五分といったところかの……」

出久「そんな!!」

死柄木「ハハハ……オールマイトか……あの社会のゴミはどこまでも俺たちの邪魔をするんだな……」

出久「……」

オールマイト……あの日僕はヒーローを見限った。でもオールマイトだけは……彼だけは違うのではないかと心の中どこかで考えていた。でもこの現実は……

死柄木「とにかく、先生に効果のある個性探しに行くぞ、おい黒霧ワープ出せ」

黒霧「はい」

死柄木「見つけたらすぐ連絡する」

出久「……うん、わかった……」




結果として先生は死こそ免れたが大幅に力を失ってしまった。今まで資金の面では困ったことは無かったが今回の件で少し厳しくなってしまった。いつまたこんなことが起こるかも分からない。僕と弔くんは来る日の決起、ヴィラン連合としての活動のために僕らだけで資金を調達できるようにすることにした。その方法が僕の情報収集能力を使った情報屋である。

僕はそこで無個性のヴィラン「黒兎」を名乗り活動を開始した。ブローカーの義爛に客を紹介してもらうところから始まり、瞬く間に僕の情報はかなり正確で信憑性があるとヴィラン達の間で評判になった。

この高度に発展し複雑化した社会で情報はお金より価値があるといっても過言では無い。1つの情報で莫大な金が動くか否か決まる。たった1つの情報の漏れでヒーロー達に勘づかれてしまうこともある。情報の価値すら分からず、僕に舐めた態度をとり正規の料金を払わずに情報だけ頂こうとするふざけた奴らは僕の個性で負かしたあと警察に引き渡されるようにしてやった。

ちなみに僕と取引する時に必ずサインさせる契約書には僕のことをヒーロー、警察に話したら死ぬということをキチンと明記しておいたんだけどあいつらは契約書すらまともに読まないらしい。僕が模倣した個性のうちの1つ「約束」。この個性は対象と互いに交わした約束を破った場合、ペナルティが課せられるというシンプルなものだがとても使い勝手がよい。僕は依頼主に最良の情報を提供することを約束し、依頼主は僕のことを警察やヒーローに喋らないという約束を守る結ぶ。ペナルティは死。最近、拘留所内での容疑者の不審死が立て続けに起こっているのはそういう理由である。

僕の情報の単価は高い。それ相応の情報を渡している自負はあるし実際それくらいのコストはかかるのだ。依頼主であるヴィラン達の計画が成功すればリターンはその情報料の何倍にもなるというのにそれを分からないヴィランのなんと多いことか。数回も取引すれば情報料の高さに不満を持って僕を簡単に裏切る。結局僕のお得意さんは裏社会をよく分かってる大きなヴィラン団体や金に余裕のある政治家等々に落ち着いてきたのだった。



今日はそんなお得意さんの中の一つ、指定ヴィラン団体死穢八斎會に行く。

黒のパーカーに黒のスカート、黒のタイツ、黒のブーツ、黒の手袋、黒の仮面。チョーカー型の変声機をつけて、パーカーのフードを深く被る。フードに着いた緑色のうさぎの耳が僕のトレードマークだ。


出久「ではご依頼の情報はこちらのUSBに。依頼料は150万円になりますがご準備は?」

オーバーホール「もちろんできている。クロノ」

クロノ「へい、こちらに」

アタッシュケースに入った現金をクロノが提示する

出久「確かに。ではどうぞ」

USBとアタッシュケースを交換する。

出久はお金が本物か否か、アタッシュケースに怪しい点は無いか調べる。オーバーホールは情報に間違いがないか、USBにウィルスが仕掛けられていないか調べる。

出久「ふむ、オーバーホールさんはいつも誠意を持って取引していらっしゃる、ありがたいことですね」

死穢八斎會は細々とシノギをけずる小さなヴィラン団体に過ぎない。だがオーバーホールという男が実質のトップにたった時から大きな計画とやらに向けて動き出しているらしい。まあ僕はその計画とやらも情報網から知っているのだがこれが実現すれば大きなビジネスになる。それが分かっているからこそオーバーホールも惜しみなくお金を払って僕から確実な情報を得ようとするのだろう。目的もヴィラン連合と対立しない……今からいい関係を築いておいて損はない相手だ。

ミミック「それにしても高くないかこの情報。お前ふっかけてんじゃないだろうな!キェェェェ!!」

オーバーホール「よせ、入中。黒兎の情報はいつも正確で俺らの依頼以上のものを提供してくれる。金をかける価値がある。」

黒兎「では今後ともどうぞよろしくお願いします」

オーバーホール「待て。黒兎。お前うちの専属になる気はないか?」

黒兎「……ふむ、これは思いがけない提案ですね」

オーバーホール「うちはまだ弱小共の集まりだがあと数年もすれば計画は軌道に乗り始められる。金も今の倍以上払おう。信用出来ないと言うのなら俺たちの計画が成功してからでの返事でも構わない、お前の情報力が俺には必要だ。」

出久「……」

オーバーホール「それにお前にとっても俺の側につくことは悪くないことだと思う。お前は無個性だろう?今まで差別や偏見を受けていないわけがない。俺は個性は病気だと考えている。俺の目指す世界では個性など不確実で意味をなさないものになる。どうだ?」

出久「フフフ……とても素敵な提案ですがお断りさせて頂きます。僕はあくまでフリーの情報屋。依頼に忠実に答えるだけ。それに僕にも思い描く未来があるのでね。情報屋もその未来のためにやっているに過ぎない。あなた達とはすこーし違うので私は私でやりたいようにやらせて頂きます。いつかお互いの未来が実現したあかつきには情報屋と依頼主以外の関係で出会うことを楽しみにしていますよ。」

オーバーホール「ふん、残念だが仕方ない。ここでさらに強引に勧誘してお前との関係がこじれるくらいならここで手を引いた方が得策だな。これからもよろしく頼む。」

出久「いえいえ、ではこれで」





その帰り道。

出久「フー、まさかあんな提案をしてくるとはね、でも僕にはお父さんと弔くんがいるから」

素早く黒兎の仕事着から普通の学生らしい服に着替える。普通に学校に行っていれば中3なのだが僕は学校には1度も行ったことがない。

出久「目立たずに裏路地通って帰りますかね。なんで今日に限って黒霧さん居ないのかなぁ、歩いて帰らないと……」

そこに忍び寄るひとつの影があった。

???「Mサイズ……隠れ蓑……」

出久「!?」

気配を感じて後ろを振り返るとそこにはスライムのような体をした人間が居た。このヴィランを僕は知っている。

出久「ヘドロヴィランか……最近この辺りで何件か事件を起こしてるよね。残念、個性も特に魅力を感じなかったし、何より僕に絡んでくるなんて運が悪いね、さよなら」

個性を発動させ、ヘドロヴィランを殺そうとした。が



出久「いや待て誰か来るな……この気配は」

僕のすぐ下。何かが近づいてくる気配がした。

ドーーーーーン!!!

爆音と共に足元のマンホールが吹っ飛んだ。中から現れたのは……

オールマイト「もう大丈夫だ!少女!!なぜって?私が来た!!テキサス……スマッシュ!!」

ヘドロヴィラン「ぎゃあああああ!!」

出久「オールマイト……!」

僕の小さい頃からの憧れ……そしてお父さんに大怪我を負わせた張本人。平和の象徴……!!

彼はあっという間にヘドロヴィランをペットボトルに詰めて言った。

オールマイト「いやあ、大丈夫かい?そこの少女?」

出久「あ、はい!大丈夫です」

さすがオールマイトだ。お父さんとは違うけど有無を言わせない威厳がある。というか画風が違う。

オールマイト「じゃあ私はこれで!」

出久「あ!待って!!」

僕はどうしてもオールマイトにききたいことがあった。オールマイトが飛んでいく足にしがみつく。

オールマイト「!?!?」

出久「あばばばば!!」

足にしがみついたのはいいけど想定以上に速度が早い!!振り落とされる!

オールマイト「何やってるんだ!少女!」

そういって近くの屋上にオールマイトは着地した。

オールマイト「ここで降ろすぞ!全く危ないじゃないか!」

出久「ごめんなさい!でも僕、あなたに聞きたいことがあって!」

オールマイト「NO!待たない!(活動限界が近い……!!)」


出久「…………無個性でもヒーローになれると思いますか??」

オールマイト「……!?(不味い!トゥルーフォームが……!!)」シュゥゥゥゥ……


出久「あなたみたいに恐れ知らずの笑顔で人々を助けるそんなヒーローにぃぃぃ!?!?」



煙と共にそこにはガリガリのおじさんが立っていた

出久「え!?オールマイトは?え?」

オールマイト「私がオールマイトさ」

出久「嘘だ!!!」

オールマイト「嘘じゃないさ……さて少女。個性が無くてもヒーローになれるかという話だったね。」

そう言ってオールマイトは服の下の傷を見せてきた。

出久「!?」

オールマイト「5年前ヴィランの襲撃で負った傷だ。おかげで今の活動時間は1日3時間が限度さ。プロはいつだって命懸けだ。個性がなくても成り立つとはとてもじゃないが言えないね。」

出久その傷はお父さんのつけたものだ。そうかオールマイトも弱体化してたんだ。活動の傾向からしてそうだろうとは思っていたけどまさかここまでとは……いやそんなことよりも…………

オールマイト「夢を見ることは悪いことじゃない。だがそれ相応に現実も見なければな……少女」

その言葉……

あの日僕はヒーローを見限った。でもオールマイトだけは、彼だけは違うのではないか。誰も言ってくれなかったあの言葉

「君はヒーローになれる」

あなたからなら聞けるかもしれないと思った。そんな淡い期待を抱いていた。僕はヴィランだし既に数え切れない程の犯罪を犯してきた。でもその言葉さえあれば記憶の中の純粋にヒーローに憧れていた小さい時の僕にお前は間違っていなかったと一言声をかけてあげることができるのではないか。苦しんで悲しんだ昔の僕を慰めてやれる。ほとんどヴィランに染まってしまった僕の中に一つだけ残っていた良心。

でもそうか、ナンバーワンでさえも無個性というだけでヒーローになることを否定するのか、僕の純粋にヒーローを追いかけていたあの頃を否定するのか。あなただけは違うとどこかで思っていた、でもそうじゃなかった。僕の中の唯一残った純粋なるヒーローへの憧れ、それが音を立てて崩れ去っていくのを感じた。


オールマイトを見送った後の帰り道に僕は今一度僕の気持ちを整理していた。

お父さんが傷だらけになって帰ってきたあの日、オールマイトのことを恨みきれない自分に僕は動揺した。いつもヴィランとしての活動については意見の合う弔くんだけどオールマイトが大嫌いなところだけはどうしても同調出来なかったこと。

でも……もう迷いはなかった。

逆に感謝するよ、オールマイト。今日僕のかつてのヒーローへの憧れは名実とともに全てくずれさった。これで心置き無くこの超人社会をぶっ潰すことができる。

あなたの築き上げてきたものもろとも全て……!!!




出久「ただいま」

死柄木「よう、遅かったな」

出久「ちょっとね……ところでお父さんいる?」

AFO(画面越し)「なんだい?出久」

出久「僕、雄英に通おうと思う」

死柄木、黒霧「!?!?」

死柄木「何考えてやがる、あそこはヒーローの巣窟だぜ??」

AFO「訳を聞こうじゃないか」

出久「元々オールマイトが来年度から雄英の教師になることは知っていたんだ。そろそろ僕らヴィラン連合も動き始める。僕は雄英生徒として中から弔くんは外から雄英を攻め立てる。ただ超人社会を壊すだけじゃつまらない。雄英のヒーロー候補がヴィランだったなんて知

れた日には面白いことが起こる気がしない??」


死柄木「相変わらずえげつねぇこと考えるな、出久は。」

AFO(心の声)「まあ一応内通者は作っておいていたんだけど出久に行かせるのも悪くはないか」

AFO「いいよ、出久。行っておいで。どうやら何か深い考えがあるようだね。君のやりたいようにすればいいさ」

出久「ありがとう、お父さん」







出久「さてそうなれば、周りの人間に提示する個性を決めとかないとね。





オールマイトと同じ単純な増強型にしよう。目をつけられやすいように……」






オールマイト……また会えますね

僕のこと忘れたりしてないよね?




To Be Continued




次回 雄英入学




出久ちゃんの模倣個性一覧!

「水を出す個性」NEW!

「命令」NEW!

「約束」NEW!





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