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私は一度だけ、過ちを犯した
一生かけても償いきれない程、大きな過ちを
「触らないで。汚い悪魔」
「っ、!!」
いつも感じてきた安心する温もり、私は自らの意志でそれを払い除けた
誰よりも、何よりも守りたかった大切な人に
そんな残酷な言葉を浴びせてしまった
「っ、結局、お前もアイツらと同じじゃねぇか!お前も俺を悪魔だって、殺したかったんだろ!」
誰よりも優しいあの子に、そんな酷い言葉を言わせてしまった
そう、それで良いんだよ。全部、君の感じている責任と苦しみを私に押し付けて
全部、私が一生をかけて背負ってあげるから
「そうだよ。私はただの気まぐれで君に近づいただけ」
「それに、私君のこと最初から興味なかったし」
違う。君に出会ってから、私は毎日が楽しかった
まだ、君の事を知りたい。
頭の中でそう訴える声が聞こえ、私は必死に拳を握りしめた
泣くな。自分で決めた事だ。覚悟はしてきただろ
「っ、何なんだよ、お前は何なんだよ!いつもいつも何考えてるか分かんない顔して、」
「いつも、俺に微笑みかけて、全部、俺の勘違いだったのかよ、」
その子は震える声でそう言い、俯いてしまった
「そうだよ。全部、君の勘違いだったんだ」
「私は君に、最初から何の感情も興味もない
君が私から感じていたのは、幻でしかない」
「っ、何だよそれ、」
私がそう告げると、その子は絶望したような顔でその場で膝から崩れ落ちた
抱きしめたかった。君の腕の中で泣き喚きたかった
行きたくないと、離れたくないと駄々をこねたかった
「それじゃあ、元気でね」
「、、、」
私はしっかりその子の容姿を目に焼き付け、背中を向けた
私を買い取りたいと言う大人と共に、私はその場から立ち去った
足が重かった。あの子といた時は足取りが軽かったのに
今ではまるで両足に鉛をつけられたように重い
しかし私の犠牲のおかげで、あの子は助かるのだ
あの子が助かるなら、私の身などいくらでも捧げよう
それが、あの子と出会った時に立てた誓いだから
____
「、寝てた」
目が覚めると、そこは木製で作られた天井だった
毎朝、この夢を見て起きる
起き上がると、じんわりと広がる瞼の痛みにバサリと落ちる本
ページにはシミが付いており、私はそっとそこを指で撫でた
「カラクリの身体でも、涙なんて出るんだな」
自嘲気味にそう呟きつつ、私は布団から立ち上がり身支度を済ませようとした
私の身体は現在、5割がカラクリだ
最初は奴隷市場で売られ、攘夷戦争が終わると、とある科学者の天人が私を買い取った
気がつけば、とある台で四肢が固定されていた
そこからは麻酔なしの人体解体ショーが始まった
人間の基礎的な部分、つまり臓器などは全てカラクリに変えられた
といっても、どうやら私は失敗作のようで、他のカラクリとは違い、人間の物は普通に食べられたりする
能力もただ頭が良くなったなど、周りと違ってしょぼい物だった
そんな私に愛想を尽かしたのか、私は研究所から追い出された
どうしようかと路頭を彷徨っている時、とある小屋を見つけて暫くはそこで生活していた
生活すると同時に、薬の商売も初めていき
現在は旅をしながら薬の研究と商売している
「、よし。そろそろ行こうかな」
着替えや荷物整理も終わり、私は愛用のトランクバックを持ち、部屋を後にした
階段を降りると、受付には老婆が一人座っていた
「おや、旅人さん。もう行くのかい?」
「うん。ありがとうお婆ちゃん」
受付前まで行くと、皺を深くしながらにこやかに笑う老婆が話しかけてきた
この老婆は昨日、薬を売った客だ
旅をしながら薬を売っていると言えば、快く経営している宿を貸してくれたのだ
「良いんだよ、こちらこそありがとうね」
老婆はヨボヨボの足で玄関まで送ってくれ、
私はブーツを履いていた
「あ、そういえば、聞きたい事があるんだけど」
私はとある事を思い出し、ブーツを履き終え老婆と向き合った
「ここら辺に大きい街はない?最近お金が厳しいから、人が多いところで売りたくて」
「そうだねぇ、ここら辺だとかぶき町が一番大きいよ」
かぶき町か、あまり良い印象はないが行ってみない事には分からないだろう
「分かった。色々ありがとう」
「えぇ。また来てちょうだいな」
微笑みながら老婆と挨拶を交わし、私はその場を後にした
_____
「なぁぱっつぁん。今日の昼飯なに?」
「今日は炭水化物オンリーメニューですよ」
「ゲッ、またかよ、。もっとなんかないの?
黒毛和牛とか、ビフテキとか」
「どんだけ贅沢な要求だよ!そういうのは働いてから言ってください」
ジャンプを開き、ソファで寝転びながら洗濯物を畳む新八と駄弁っていく
今日は何も依頼のない、ただの平凡な日だ
「そういえば、神楽ちゃん傘持っていったのかな。今日の天気予報、雨だったけど、」
「どーせにわか雨だから大丈夫だろ」
俺はジャンプから視線をずらし、窓を見つめた
空はどんよりとした灰色に包まれていた