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テツが素振りを終え事務所に入った。「お前タフだな。」
「シノギに行ってきます。」雪子はテツの腕を掴んで
「待て明日にしろ。」と命令した。
「へい。」深々と頭を下げ帰宅した。
「組長彼奴を破門にしなくて良いんですか?」
「ゴウ奴はあたしを世話してくれたんだそう簡単に破門はしないよ。」ゴウは雪子の答えに納得いかなった。
「レイ送ってくれないか。」
「へい。」レイの車に乗り込んだ。
「組長気をつけて。」
「明日は組長会合だから。」レイは車を走らせた。
「組長ゴウの言う通り破門にしないとまた彼奴は。」
「その時はソープ嬢で可愛い奴がいてね其奴に任せるさ。」車を止め雪子は降りた。
「組長お疲れ様でした。」
「明日遅れるなよ。」自宅に入りバスローブに着替え日本酒を飲んだ。
「もしもし雪子だ可愛がって欲しい奴がいてなうちの組の奴でちと性欲の強いんだが。」
「大歓迎よぉ雪子さん。」
「宜しく頼むよ舞香。」雪子はニヤリと笑った。インターホンが鳴り出るとテツが立っていた。
「組長やっぱり俺…。」
「や、やめろお前何しやがる!」テツは雪子のバスローブを脱がそうとした。雪子はテツの手を払いスマホを取って「もしもしゴウ此奴をソープに連れて行け舞香には行ってある。」
ゴウが来てテツを連れて行った。
「来いテツ!」
「あらテツさんのことだったのねサービスするわよ。」舞香は嬉しそうにテツの腕を触った。
「こんなブスとはヤリたくねぇ。」
「テツいい夢見ろよ。」ゴウは去って行った。
翌日会合会場までレイは雪子を送った。
「林檎組二代目組長って言うのはお前か雪子。」
「はい永木さんお久しぶりです。」
「座れ。」吹山が指示した。
「構成員達の給料を上げたいのです。」
「雪子その気持ちは分かるしかし今は不景気だ。」
「ヤクザ事務所が徐々に摘発されているお前んとこも気をつけろよ。」雪子は下唇を噛んだ。
「サツに負けてたまるか…。」
「お前が加賀山後を継いで頑張ってるのは認めるがサツは手強いぞ。」会合が終わりレイの車に乗り込んだ。
「組長の熱意が伝わっただけ良かったじゃないですか。」
「良くねぇよ…!」と膝を拳で叩いた。
「さっきゴウからテツ反省したと連絡があったんですがどうします?」
「流石の性欲お化けのテツも舞香にケツ掘られて意気消沈しただろうさ。」薄笑いしながらタバコに火をつけた。事務所に戻るとげっそりしたテツがソファに座っていた。
「おいテツそんな顔されちゃ困るね帰れ。」
「組長俺を破門にして下さい!」雪子は「テツ今までありがとうねお疲れ様。」と柔らかい声と表情で言った。
「組長に手を出した事悔やんでいます俺親っさんに呪い殺されても良い…。」
「お前その言葉に嘘はないな?」テツは頷いた。
「此奴を父さんの墓の近くに生き埋めにしろ。」
「へい。」タローはテツを車に乗せた。
「組長大丈夫ですか?」
「信頼した構成員だったのに…。」頭に手を当てた。
「テツ親っさんに呪い殺されな。」源三の墓の近くに生き埋めにされテツは無言だった。
「組長シノギに行ってきます。」
「ああヘマするなよ。」雪子はぼーと外眺めた。幼い頃テツに遊んでもらった事が頭に過ぎる。
「テツ~。」
「雪子さんおままごとして遊びましょうか。」兄貴代わりのテツがまさか自分に手を出すなんてと言う思いで雪子の心は切り裂かれた。
「組…長…ずっ…と愛して…ます。」テツの体は低体温になりゆっくり目を閉じた。
「テツの馬鹿…。」レイはただ見守るしか出来なかった。