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「ママ、みてみて、あのトラック。交整部隊じゃない」歩道の少年がそういうと「緊急車両通過します。進路を譲ってください」というアナウンスとともに、爆音でサイレン音が聞こえてきた。「赤信号通過します、止まってお待ちください」そしてトラックが交差点に進入した瞬間、「降下」という声とともに二人の隊員が荷台から降りてきた。そう、交整部隊はトラックの荷台に乗車し、交差点で走行中の荷台から降りるのだ。「スーコン様、交整部隊降下開始しました。指令本部へ移動を願います。」「わかった、九尾ようまくやってくれよ…」スーコンの顔にはどこか不安そうであった。「ドン」再びあたりに爆音が響き渡る。「あと五分…」スーコンは時計を見てそうつぶやくと、バイクのヘルメットのようなものを装着した。「なあ、ひょっとこ一つ、聞いてもいいか」「なんだい、答えられる範囲内のことなら答えてあげるよ」「なんで遊園地の方の不発弾にはタイマーを付けて、こっちの水族館の方の不発弾には付けてないんだ」「当初の予定では遊園地の方のみで立てこもる予定だったんだ、だけどボスが水族館にも不発弾を設置するように命じてきたんだ。」「あー、理解。多分、ボスは魚には罪はないし、人間から多くの被害を受けてるから殺すのはよくないとでも考えたのかな」「あはは、九尾、君はほんとにおもしろいよ。さすがボスが懐柔命令を出した意味が分かる気がする。そうだよ、僕らの対象はあくまで人間だ。ほかの何も罪がない動物を虐殺するのは、僕たちのルールに反するからやらないんだ」ひょっとこがそういい終え、沈黙の時間が流れる。その時、「地震か」そう幹部の一人が口を開くと、凄まじい熱風などに襲われ、天井が崩落してきた。「こちら九尾、スーコン応答せよ。どうぞ」「こちらスーコン、成果を報告せよ。どうぞ」「無事に起爆確認、立て籠もり犯たちに命中。どう、バン」「九尾、見損なたったよ。君は優秀だと聞いていたのに。君も国家の犬だったんだね。」ほぼひんしに近い状態のひょっとこがそういうと、ギリギリ動ける幹部以下の人間が銃などを構えだした。「おい、その鉛玉発射した瞬間とどめを刺すぞ」九尾が腹から血を垂れ流しながらそう言うと、握手を交わした幹部の男が口を開いた「死などは怖くない。ここにいる全員一回以上は死の淵を体験しており、ボスに命を救われた身だ。ボスのために死ねるなら本望だ」そう言い終えると、引き金を引いた。「よくわかった、死んでくれ」一瞬にして九尾は下っ端の人間たちの動脈を切った。だが、体に数十発の弾丸をを受けていた。「九尾、もう虫の息じゃないか。今からでも間に合う、自分の過ちを認めろ」がれきの下敷きになりながらひょっとこが九尾に語り掛ける。「すまんな、俺はいまだにちょんまげ頭で、散切り頭の考えは理解ができないんだ」そう言うと、下っ端からライフルを奪い取ると、幹部の頭を打ち抜いた。「ちっ、切れたか」そうつぶやくと、内ポケットからドスを取り出し二人の幹部の腹を開いた。「君を殺るなんて、君の手のぬくもりがまだ残ってるのに」「それは私もですよ、さあ、勝負だ」