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皆さんこんばんは
昨日は東雲彰人の誕生日ですね
少し遅れましたが書いて行きたいと思います
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あと1分…
11月11日23時59分。ベッドに寝転がりながらスマホのロック画面を見る。
別に誕生日が楽しみということではないが少し気になってしまう。
「あ、0時になった」
静かにベッドの上で誕生日を迎える。毎年のことだ。
昔は誕生日が来るのが楽しみで親に夜更かししたいとねだっていた。そんな時代もあったなとつい口元が少し緩んでしまう。
ピコンッ
そんな時スマホが鳴った。
「どうせあいつらだろ」
そう思いながら通知を見る
“彰人!誕生日おめでと!🎉”
杏からのメッセージだった。すると
“おめでとう!東雲くん🐹”
“彰人、おめでとう。”
次々とメッセージが来る。
“ありがとな”
分かりきっていたことだがやはり少し嬉しくなってしまう。
誕生日というだけなのに少し浮かれている自分がいる。しかし、浮かれすぎていてはいけないと思い自分の頬を軽く叩く。
コンコン
次はドアがノックされた。
「彰人?起きてる?」
間違いなくこれは姉の絵名の声だった。
「起きてるよ。なんか用か」
「何よその言い方。せっかく誕生日祝いに来てあげたのに」
ドア越しに不満そうな声が聞こえる。どんな顔をしているが容易に想像がつく。
「あーはいはい。ありがとな」
「もう何よ」
文句を言いながら立ち去っていく音が聞こえる。
そんなことはよそにオレは部屋の電気を消した。
翌日。教室に入ったら祝われるんだろうなと思いながら校門をくぐる。
「よう!彰人!今日お前誕生日だろ?おめでとーな!」
「ありがと」
案の定だった。まぁ、嫌な訳でもなく、迷惑な訳でもないからいいだろう。
「彰人、いるか?」
聞き覚えのある声がした。
「おぅ。冬弥。はよ」
「おはよう!!!彰人!ハッピーバースデーだな!!」
突然相棒の後ろからワンツーのワンの声がした。
「っくりした…なんで司センパイがいるんすか」
「僕もいるよ」
ツーもいた。
「もちろん!大切な後輩の誕生日を祝うために決まっているだろう!!」
「ちょうどそこで司先輩たちが今から彰人のもとに行くと行っていたので一緒に来たんだ」
冬弥が微笑ましい顔で見ている。
「今年も彰人の誕生日が祝えて嬉しいぞ!」
「ふふ。おめでとう東雲くん。」
「あざっす」
呆れてはいたがとりあえずお礼は言っておいた。
「それでは祝えたことだしオレたちは教室に戻るな!」
「はーい。もう来なくていいっすよー」
帰っていくワンツーの後ろ姿を見て少し小声でそんなことを言った。
「改めて彰人誕生日おめでとう。司先輩も言っていたが今年も誕生日を祝えて嬉しい」
「そうかよwありがとな」
相棒から祝われるのは他の人とは少し何かが違うような気がした。嬉しいのに違いは無い。
「今日の昼休みなんだが、小豆沢たちと少し約束をしているんだ。彰人もセカイに来てくれるか?」
「分かった」
おそらく何か企んでいるのであろうが今は気付かないふりをしておくとしよう。
「それじゃあもうすぐホームルームが始まるので俺は教室には戻るな」
「じゃあな。また昼休み」
「あぁ。」
昼休み。
「あーあ、ねみ。2年になってからさらにムズいんだよ。マジで何言ってるかわかんね」
「マジで彰人の気持ち分かるわ〜オレ、予習してないからホントにやべえよ。てかさ、彰人。一緒に飯食わね?やっぱり青柳の先約がある感じ?」
「あぁ、その感じだよ」
教科書を片しながら答える。
「やっぱそうだよな〜誕生日だしな〜。んじゃ、また今度!なんか奢らせてくれよ。誕プレ!」
「んじゃ、ハムチーズベーカリー今度奢って。」
「それ購買で1番高ぇやつじゃん!」
「誕プレなんだしいいだろ?w」
少し意地の悪いことを言いながら教室を出る。
「彰人、白石。」
向こうから冬弥が歩いてくる。
「よっ、冬弥」
「それじゃあ行こっか〜!」
「あぁ。/おう。」
セカイに着く。どこか少し静かなような気がした。
「MEIKOさんたちお店にいるかな?行こ!こはねもついてると思うし!」
言われるがままについて行く。心のどこかでなんとなく勘づいている。
カランカラン
パン!パンパーン!
「うぉっ、!」
“彰人(くん)!/東雲くん!誕生日おめでとう!”
店に入った瞬間だったので驚いた。クラッカーにメッセージ。拍手に飾り。想像していた以上だった。
「お前ら━━━ありがとな」
心の底から出た言葉だった。
「どういたしまして。そうだケーキがあるんだよ」
ミクが厨房に入る。
「KAITOとMEIKOに教えてもらって私が作ったんだよ」
嬉しいのだが作者を聞き、少し引いた。
「大丈夫よ。味は保証するわ」
耳元でMEIKOが言う。そう言うのなら問題ないだろう。
「そんじゃ、とりあえず1口…」
少し怖いがフォークでケーキをすくい、口に運ぶ。
「…!」
「どう?美味しいでしょ」
「う、うめぇ」
驚きが隠せなくて顔に出ていると思う。しかし、本当に美味しかった。ミクが作ったとは思えない。
「本当に美味しいの?!それなら私も食べてみたい!」
横から杏が口を挟む。
「いいよ。全員分あるから。」
「オレも食べてみたい!ミク!オレのもちょうだい!」
「うん」
昼休みという短い時間のはずなのに充実していたせいかとても長く感じた。
夜。謙さんとの練習も終わり疲れて帰ってくる。
「あ、彰人。おかえり。冷蔵庫の中覗いて見て」
姉にそう言われ飲み物をとるついでに見てみる。
そこには有名なケーキ屋のチーズケーキが置いてあった。
「それ、誕生日プレゼントみたいな感じ。頑張って並んだんだから」
絵名はソファに座り、スマホを見ながら話しているため顔は見えない。
「ありがとよ」
今回はしっかりとお礼を言った。
「私の誕生日にも美味しいチーズケーキ買ってきてよね」
いつも通りの姉だった。
部屋に戻りカバンをおろす。
ベッドに潜り目を閉じた。すぐ眠れそうだ。
今日あったことを振り返っていると気づいたら眠ってしまっていた。
こうして今年の長い1日の幕を閉じた。
end
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最後まで見てくださりありがとうございました