「もう一度」
寝室に引き返してドアを閉めると、手にしていた小箱をクローゼットの中に戻した。
「はー……」
知らず知らずのうちに深いため息がこぼれる。
指輪を渡してプロポーズするつもりだったけど…… 美穂(みほ)はまだそういう気持ちじゃなかったんだ。
俺を好きでいてくれているのはわかっているし、美穂は学生マリッジサポートだって退会している。
ご両親の前で「大切な人」と言ってくれていたし、結婚は俺としたいと思ってくれているはずだ。
そう思うのは勘違いじゃないだろうけど……まだ結婚を深く考えていなかったんだ。
(でも……考えたらそうだよな)
付き合ったばかりだし、美穂は高校生だから、まわりで結婚している人が多いというわけじゃない。
そもそも付き合ったのも俺が初めてだから、俺ほど現実的に考えてなくても仕方がないよな……。
そんなふうに自分を納得させようとしたけど、プロポー**************
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