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突如、嬉々とした声が頭に響く。驚いて目を開けると、薄暗い壁が見えた。よく見てみると、扉がなく、空中に埃が舞っていた。それに、STPRファミリーもいた
苺赤「…どこ?」
疑問が口から溢れる。他のメンバーも分からないようで、首を傾げたり、夢だと思って二度寝しようとする者も何人かいる
(さっきまで家で作業してたはずなんだけどな…)
記憶の限りでは、深夜12時に配信を終え、歌を収録し、そのまま3時まで作業していたはずなのだ
場に合わない、この状況を楽しんでいるような大声。それが更に恐怖を募らせる。他のメンバーのところへ行こうとするが、透明な”何か”があって通れない
(分かるわけないじゃん…!)
スピーカーから流れていることを加味しても、あまりにも愉快そうな声である。自分は今すぐにでも逃げ出したいくらいなのに
先程と同じ声量だが、テンションが下がったのがよく分かる。気付けば後輩の虹青が話しかけてきていた
虹青「り、苺赤く〜ん…」
いつもは元気な虹青でも、流石に怖いのだろう
苺赤「皆、集合〜!!!」
自身の恐怖を抑え、メンバーに呼びかける
苺赤「皆、此処がどこか分かる?」
全員が首を振り、各々が話そうとしたときだった
存在を微塵も感じなかった少女と目が合って、思わず視線を逸らす
虹黄「あの、此処ってどこですか?」
虹黄が少女に聞くが、少女は答えない
剣赤「お姉さん、名前なんて言うの〜?」
剣赤がナンパのように聞くと、少し迷った後に答えた
謎の少女「ニウルとお呼びください」
耳を劈く高い声で、ニウルははっきり言った
ニウル「皆様、ついてきてください」
そう言うと、ニウルはスタスタと歩いていく
(怖い…)
未だに状況が掴めていない以上、ついていくしかないのだろう。他のメンバーも恐る恐るついていく。暫く歩くと、目の前には大きな扉があった。少女がギィッ…と不気味な音を立てて扉を開ける
苺赤「すご…!!!」
異世界にでも転生したかのような非現実的な光景が広がる。家ほど広いリビング。上からはシャンデリアが吊るされていて、中心の全員囲めるような大きさの机が圧倒的な存在感を出している
ニウル「皆様、お部屋にご案内いたします」
気付いたときには全く別の部屋にいた。お姫様が使うような天蓋付きベッドで、日記が置いてある
(1日の感想を好きなようにお書きください…?)
こんな不気味な雰囲気をしているのに、旅行のような準備物。馬鹿にされている気がして、癪に触る
苺赤「ん…?」
1枚の紙がひらひらと蝶のように上から降りてきた。そこに書かれていたのは…
次回…♡100