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文化祭から2週間。
あれから一度も萩原が学校に来ておらず、授業で当てられる度に困っている。
英語や化学ならまだしも、問題なのはみんなが睡眠タイムに入る数学。
「萩原ーー早く来てくれーー」
「凌なんか全部の授業当てられてない?」
「狙われてんのかな私」
「次のテストは頼むぞってことじゃない」
「やばいよ、、もうテスト2週間前よ、、いやでも聞いて、もうすぐ課題終わるんよ」
「え、なにすご、どうしたの」
「まじで今回はマジのガチ」
「200位台脱出?」
「いやもうそういうレベルじゃないところまで来てる、60,70位以内には入らないとやばいしこれ以上赤点取れない」
「って、先生に言われたと」
「、、当たりです」
一応うちのクラスは上位私立大を志望してるクラスなんだけどな。なんで私このクラスにいるんだろ。
5限目、数学。
はい、当たりました。当たる予感してました。寝てる人当ててよ先生。私めっちゃ真面目に受けてるんだけど。
「由依わかる?」
由依も一緒に当てられたので、黒板の前でこっそり聞いた。
「解いたんよ、でも絶対おかしいよねこの答え」
面積を求める問題なのに0は絶対に違う。
恥ずいけどまた適当に書いておこう。
─────ガラッ
萩原。
「あ、萩原くん。配布物机に入ってますからね」
萩原は、はい、と言って席に着いた。
「萩原萩原、これ教えて」
席に戻って萩原に教科書の問題を指さして見せた。
「いや、俺まだやってないんだけど」
「お願いします」
萩原は小さくため息をついたが問題を解いてくれた。
私が10分考えてもわからなかった問題を、萩原は2分もかけずに解いた。