「うぅ~、さむっ…」
朝から晩まで暖房の効いた快適な寮でも、空気の入れ替えはしなければならない。
早朝5時。まだ薄暗い廊下で換気のために窓を開けた俺は、暗い冬の空を見上げて手に白い息を吐き出した。
12月中旬──来月には共通テストが控えている。
受験組で共通テストを受ける生徒達は、今朝もこの時間には起きて勉強していることだろう。
もちろん、瑠斗も。
「…………」
獣医になるという最高の夢を持つ瑠斗なのに、これまでだいぶ俺の事情に付き合わせてしまった。本人は勉強してると言うし、俺も瑠斗の頭の良さを知っているけれど…さすがにもう1カ月もないと思うと俺まで緊張してしまう。
「裕孝さん、おはようございます…」
「夏野先生。おはようございます、今日も早起きですね」
眠そうな顔の夏野先生があくびをし***************************
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