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「あっ八左ヱ門!遅いよ。」

雷蔵が手を上げて八左ヱ門を呼ぶ。

「悪い。思ったよりやることがあってな。」

そう言いながら座ると三郎がニヤニヤと笑いながら八左ヱ門に箸を向けた。

「素直に手伝ってください。って言えないのか?本当にお前はおこちゃまだな~。」

「うるさいな~。いいんだよ。俺の仕事なんだから。」

そう言いながら八左ヱ門がご飯をかきこむと、

「でもはっちゃんは無理するから心配なのだ。」

「そうそう。」

い組の二人が八左ヱ門の朝ごはんをつまみながら言った。

「そうだ、せっかくの休み何だから皆でどっか行かない?委員会も無いだろう?」

勘右衛門がそう言うと、皆いいねと口を揃えていった。

「あ〜悪い。俺は別で用事があるから行けないや。四人で行ってこいよ。」

八左ヱ門は四人と目を合わせないように言った。

「ハチ、何の用事なの?昨日は明日は暇だなって言ってたじゃない。」

雷蔵が首を傾げると八左ヱ門は箸をおいた。

「実は実家から文が来て今日の休み帰ってこいって言われたんだよ。だからこれから帰らないといけないんだ。」

「そうなんだ。」

「じゃぁ、四人で行くか。」

「ちゃんとお土産買ってこいよな!」

「勿論!」

「おれもう行かないといけないから、行くわ。」

八左ヱ門は空になった食器をもって机を離れていった。

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