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コメント
7件
なんだこれ(訳、最高)
⚠️米×日
米日とか言ってますけどそんな事無いですパート2
悲しい(?)お話
死ネタあるので…お気を付け下さ~い!
何でも大丈夫という勇者の方はどうぞ!
日「ん…アメリカさん、?」
またか、思わずそう思ってしまう。
アメリカさんは私と出会うと必ず泣きそうな顔で頬を撫でてくる。
米「…」
折角休みをとって滅多に無い2人きりでの食事だというのに、そんな顔しないで欲しい…。とても笑顔が似合う人なのだから。
米「…ごめん…日本」
良いんです。もう、謝らなくて。
…というのも、私の目は紅と黒のオッドアイなのだ。
それだけの事で?と思うかもしれない、だけど…この目は生まれつきのものではない。黒が私で…力強く、優しい紅色の眼球が、私の…
米「日本」 日「っあ、すみません、どうしました?」
米「…痛まないか?」
これも決まり文句のようなもの。こうして私の事を気に掛けてくれるのはとても嬉しいけれど…少々やりすぎだとも思ってしまう。
アメリカさんは私をここまで育ててくれた義父のような存在で…
…お父さん、か
その時、思い出さないようにしていた幼少期の出来事が走馬灯のように脳裏を駆け巡っていく。
あれは、確か…
戦時中の事だった。
私の家は焼夷弾によって焼け焦げ、当時私より幼い妹を抱いて只ひたすらに父を探し回っていた。
さっきまでの快晴が嘘のようだった。辺りは焼かれた死体や銃で体を貫かれたもの、焼け落ちる建物…。
様々だった。私は父を探している途中で靴が脱げてしまい裸足で歩いていた。なので石など色々なもので足裏を傷つけてしまったが、最早自分の血なのか分からない。
何より、片目が機能しなくなっていた。失明したのだ。父を探すことに夢中で全然気が付かなかったけれど。
虚ろな目で空を見上げる…さっきは本当に綺麗な青空だったのに。綺麗な空は黒煙によって遮られ、血液の匂いが充満して、
まるで全然知らない国に来ているかのようだった。
日「…あ”れ…」
掠れた声で一点の方向に片目を向けた。
あまりよく見えないけれど、人影があるように見えた。
お父さん…!直感でそう思った。既に傷ついた足に鞭をうちながらその人影にだんだんと近づいていく。
嬉しさのあまり心臓がバクバクと飛び跳ねる。
…だけど、何故だろう?…すごく、嫌な予感がした。
日「ッ…ッお”と…!お”父さん”っ!!」
思わず目を見張った。
日帝「カヒュッ…ッカヒュ~~ッ…」
お父さんが刀を握ったまま膝から崩れ落ちていた。下を向いて表情こそ分からなかったけれど、大量の血液が滴っていて、所々深い傷を負っていて、誰が見ても大丈夫。とは思えなかった。
米「…は?子供…?」
怖くて。
怖くて呼吸が乱れ、まるで耳が聴こえなくなったみたいに、何も…何も聴こえなかった。
ただ、自分の心臓の音だけが聞こえてきて。
日帝「に、?…にほ、ん」
それからの事は良く覚えていない。
私の視界が黒くなっている前に見たのは、お父さんと…隣に居た人が、やけに落ち着いて話していたということ。
日「あ、れ…?ここ、ど…こ?」
目が覚めると知らない天井が見えた。
日「…え、僕の目…」
潰れた方の目に包帯が巻かれていたけど、包帯から若干薄明かりが見える。
米「…おはよう」
誰?と思って其方を見ようにも身体のどこも動かないので、仕方なく次の言葉を待つことにした。
米「……日本…くん、だよな?」
不思議だった、こんな声をしている人とは出会ったこともないのに、私の名前を知っているなんて。
日「なんで、ぼくのなまえ…知ってるの?」
そう質問したけど、中々答えが帰ってこない、どうしたのかな。と思っていると、
米「君の、お父さんが…教えてくれたんだ
米「…それで、」
米「…日帝、は…日本くんが、失明していることに…気が付いて…」
お父さんの目を僕の潰れた方の目に移植したという。
…涙が、溢れた。拭こうにも体が動かないから…どんどん溢れていって…
米「…それから、君の事を頼まれた。「私の息子達を頼む」ってね」
もうやめて…。
米「…君の妹も無事だ、これからは俺が君たちを育てる、いいね?」
もう、やめてよ…。
あれから、数ヶ月経った。
米「…日本、体調は?」
結局のところ、やっぱり俺はあの2人を引き取ることにした。
瀕死の相手にあんなに頼み込まれたら断るわけにはいかないからな。
日「ぁ…アメリカ、さん…」
…綺麗。その言葉が良く似合っている、カーテンの隙間からさす光がより一層日本の事を際立たせていた。
日「…ええ、おかげさまで…」
幼いながらも、そう発している顔はとても大人びていた。
紅と黒の光を纏う目は、…とても幻想的で思わずみとれてしまっていて…儚い、手を放せば消えてしまいそうなくらいに_
ーendー
なんだこれ