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自分の車に乗ったさゆり。
会社の駐車場ではあるものの車の密室になると大きく安心する。
おむつは濡れていない。
振り返り、後部座席に放り込まれた試作品に視線をやる。
(たくさんあるなぁ)
(大人のロンパースってあるんだ)
試作品ではあるもののすぐに販売できそうな感じにされていた。
(かえろ)
一言呟いて車を走らせる。
そんなに遠くない道なりがやけに車の進みが遅い。
動いては止まり、また動いては止まりを繰り返す。
いつも運転中は周りを気にしていないため、今日は周りを見ることができる。
(ここにコンビニあったんだ)
(あそこに〇〇あるー!)
ウキウキしながら車を走らせていると、赤ちゃん用品店が目に入る。
(あぁゆう所に行ってみたいけどねw)
笑みを浮かべながら車がそのお店に近づいていく。
そこの店前の駐車場には1台も車が止まっていなく、お客さんがいない時間のようだった。
ハンドルが、勝手にその駐車場の方へ舵を車を止めたが切る。
入りたかったとは思っていても、いざその駐車場に車を止め…
(電気はついてるからお店開いてるよね)
(誰もいなさそうだけど……)
入りたい気持ちと入るのが怖い気持ちが交錯しなかなか車をおりようとしない。
(こういう所のオムツ替えスペースってどんなのだろ?)
そう思ってしまえば後には戻れない。
気になって仕方がなくなってしまった。