コメント
0件
…え?どこだろう…ここ…。妹が…香がいない?部屋も違う…。
「沙恵。もう朝だ。」
沙恵…?誰?私は花織…沙恵じゃない…。
「入るぞ。」
扉が開かれる。男子?え?
「えーー〜〜!?」
「なるほど…花織、君は、沙恵と入れ替わってしまっているんだね。」
「うん…そういうこと…みたい…。まだ…私も困惑してる。」
「ああ…だろうな。もともと住んでいた場所は覚えているか?」
「うん。N町。」
「ここはM町だから…遠いな。」
うう…ですよね…
「連絡は?」
途端にスマホが鳴った。
「あ…私の番号だ。もしもし。」
「本当に繋がった…ありがとう。香さん。あ、ごめんなさい。もしもし。」
「沙恵さん…ですよね。」
「花織さん…ですよね。」
良かった…
「会うのは難しいと思うから…他人にバレないように生活しようよ。」
「へ?」
「原因が分からないから。こうするしかないよ。」
「分かった…出来るだけ頑張ります。」
「それじゃあ、夜に、また。」
切れた。…このまま生活…大変そうだなぁ……。
「早く制服に着替えろよ。学校に行くから。」
「わ、分かった。」
はぁ…着替えるか…。
朝食を食べ終わり、登校中。私は影斗を質問攻めにする。
「痣が多かったけど、何で?」
「虐待。」
「は?今、おかしなことを言ったね。虐待?」
「1ヶ月前まで虐待を受けていたんだ。そして、俺の家に来た。」
虐待…今でも、そんなことをする人がいるんだ…
「次。沙恵さんは友達が多い?」
「多かった。1ヶ月前までは。」
「また1ヶ月前?」
「明るく振る舞っていたんだ。でも、今は、暗いな。今は2人くらいしか話さない。」
「最後。入れ替わりは隠したほうが良い?」
「もちろんだ。」
ですよね〜。分かってました〜。混乱を招くだけですよね〜。
席の場所と、友達の名前も教えてもらった。
授業は、私の学校とあまり変わらない場所をやっていた。良かった。ついて行けなかったらどうしようかと考えていたから。
今日は、友達らし人は話しかけて来なかった。
下校し、部屋に。無事に終わって良かった。あとは、夜に電話をするだけだ。
夕食を食べ終わり、電話を掛ける。
「もしもし。」
「もしもし。」
「どうでした?沙恵さん。」
「敬語はやめましょう?」
「あ、うん。」
「こっちは何事も起こらなかった。」
「同じく。」
「無事に1日目終了、だね。」
「それじゃあ、また明日。」
「うん。」