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——恋愛ちゃんの家の前。静かな夜で、さっきまでの騒がしさが嘘みたいだった。
恋愛ちゃん(ボク)
「……今日は、ほんと色々あったね」
レロちゃん(僕)
「うんうん。
ぶっちゃけ盛りだくさん過ぎて、
僕ちょっと疲れたかも〜★」
そう言いながらも、
レロちゃんはその場を離れようとしない。
恋愛ちゃん
「……じゃ、ここだから」
レロちゃん
「……あ、そっか」
いつもの軽さが少しだけ抜ける。
「もうお開き、かぁ」
一瞬。
ほんの一瞬だけ——
名残惜しそうな顔。
それを見た瞬間、
恋愛ちゃんの中で、イタズラ心が勝った。
恋愛ちゃん
「……ちょっと」
両手を伸ばして——
ぐにっ。
レロちゃん
「えっ、ちょ、なに!?」
恋愛ちゃんは、
レロちゃんの頰を両手で引っ張る。
恋愛ちゃん
「別れ際にそんな顔しないでよ」
くすっと笑って。
「ふふ、レロちゃん……変な顔〜w」
レロちゃん
「れ、れんちゃん!?
ひどくない!?僕の顔〜!!」
文句を言いながらも、
距離はゼロ。
指先の温度が、やけに近い。
——ドクン。
一瞬、
胸が鳴った。
レロちゃん(心の声)
(……あ、やば)
(今の……ちょっと……)
恋愛ちゃん
「……なに?」
じっと覗き込む。
「まさか、照れてる?」
レロちゃん
「は!?
してないし!全然!」
慌てて手を外そうとして、失敗。
「てか近いって!」
恋愛ちゃん
「ふーん?」
最後にもう一度、軽く引っ張ってから手を離す。
「じゃ、おやすみ。
またね、ウザ悪魔」
レロちゃん
「……っ」
一拍遅れて。
「……おやすみ、れんちゃん」
恋愛ちゃんが家に入るのを見送ってから、
レロちゃんは一人、頬をさする。
レロちゃん
「……ほんと、ずるいんだけど」
いつものイタズラ。
いつもの距離。
——なのに。
胸の奥に残った
小さなドキッは、
しばらく消えてくれなかった。