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その日の森リンタロウは大変混雑していた

母と姉そして自分がたまたま乗った電車に凶器を持って暴れる男がでたのだから

「リ、リンタロウ!!ミサキ!!逃げましょう!!」

自分は何が何だか分からずに母と姉について行って逃げた

しかし隣の車両のドアは開かなかった

「お願いします!子供達だけでも入れてください!!」

母は必死で頼んでいるが中の奴らは開ける様子なんかなかった

男も後ろまで来ていてもうダメだと思った

「ま、待って!!」

“あの子”が来るまでは

僕よりも年上だろう、二つ縛りの可愛らしい女の子だった

「!!お母さん!!やっと会えたぁ!!!!」

顔を赤らめて喜んでいる男にリンタロウは恐怖すら感じた

「相田ユウヤさん………ですよね?」

「?何を言ってるの?お母さん?何でそんな分かりきったこと聞くの?」

「俺はお母さんじゃないよ!」

「…………また、そんなこと言うの?何で?!僕はお母さんの息子でしょ!?」

「聞いてください!!ユウヤさん!!俺は貴方の母親じゃない!!ここに貴方のお母さんは居ないんだ!思い出して下さい!!」

「?本当に何言って_」

「貴方は学生時代いじめを受けていた。担任はまともにとり合わずカウンセリングも意味がなかった!」

「!?どうしてそれを………」

「その後貴方は母親を手にかけた」

「…………あ、そ、んな……そうだ……それで………薬…………あぁ……ああ!!!」

「ユウヤさん!もうやめよう!!これ以上は無駄なんだ!!俺が、貴方をもう1人にしないから!」

「あ……え?」

「友達になろう!ユウヤさん!」

「う?とも?だ……ち………違う!!違う!!だって………違うっ!!」

彼女の説得は虚しく逆上したユウヤに刺されたんだ

「!!?お姉ちゃん!!あの人!!」

「だ、ダメだよ!!リンタロウ!!」

でも、ユウヤはまたおかしくなって………

「あ。そ、そこに居たんだね!!お母さん!!」

母を狙いに変えた。

母は僕と姉さんを庇ったせいで何回も何回も刺された。

母さんは逝ってしまった。

<病院>

母が亡くなった知らせを聞いてからもリンタロウとミサキは病院に通っていた

自分たちを助けようとしてくれた人はまだ意識を取り戻していないが生きていたからだ

「………リンタロウ、今日も病室入るの早かったね」

「………何で」

「え?」

「何でお母さんが死んで………助けてくれようとした子がこんな目に遭うんだよ……」

この時のリンタロウ目は復讐に燃えるかのように真っ黒だった

その後病院から忽然と霜月さんという女の子は消えてしまった。どうやら目を覚まして自主退院をしたそうだ

しかしリンタロウは母を殺して自分たちを庇ってくれたユキナリを傷付けた”ユウヤ”という怪物を生み出した自分のことしか考えられない外の奴らを恨んだ

だからこそ仕組んだのが『狼ゲーム』だったのだが………

(あれが、新村コウか…………さて、このスタンガンで……って!?)

参加者を集める為暗躍していた時、見たのはあの時助けてくれた女の子だった

(良かった………元気そう、後で姉さんにも教えて………は?!)

リンタロウがこの時見たのは自分と同じくスタンガンを使ってユキナリを気絶させていたコウだった

(何やってんの!?アイツ)

急いでリンタロウは後ろからコウにドロップキックをかましてとどめ(スタンガン)をさした

(さて、急いで新村コウを運んで……って最悪だ!!こんな人気のない所に置いて行けるわけないよ!!)

この時リンタロウは唐突な出来事とユキナリと再会出来た喜び、バレたらまずいという焦りから頭が回らず結局ユキナリも連れてくることになってしまったのだった




















「やぁ!僕は飯田リンタロウって言うんだ〜よろしくね」

「………うん」(どうすればリンタロウを止められるんだろう………)

(早いところ冤罪でユキナリちゃんを退場させて外に出てもらわなくちゃな……)



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