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奇蹟あい
2,184
#勘違い
かませ犬S
455
#男主人公
パラレル・ゲーマー
173
にとり
1
「宮小路さん伏せて!」
俺はそう叫ぶと、撃たれるより早く縛られた手でルガーを捻り上げ、安全装置を引き上げる。
「…ッ」金髪が唸る。
驚きの目を向ける金髪に微笑みかけると、すかさず金髪を蹴り飛ばした。
金髪は勢いよく先ほど座っていた奥のソファーまで飛ばされていく。
周りの男たちは、蹴り飛ばされた金髪を目で追ってしまい、一瞬の隙ができた。
俺は手を縛っていた縄を力任せに引きちぎると、近くの男の銃を蹴り上げ、勢いをつけて肩からぶつかってこの身体の領力で吹き飛ばす。男は近くの二人を巻き込みながら吹き飛ばされていった。
ガァン
銃弾が一発俺の横を掠める。
振り向くとソファーにいた残りの金髪たちがルガーを構えていた。
「Schießt! Schießt! Tötet sie!(撃て撃て!殺してしまえ!)」
別の金髪の叫びが響き渡った。
「くっ!」
宮小路さんのいる反対方向に俺は身を投げる。
ガァン
ガン ガンガン
銃声が耳を打ち、弾痕が俺のいた後ろの壁と床を穿っていく。
立ち上がろうとすると、金髪たちの以外の男の銃口も俺へと狙いが定められていた。
立ち上がる勢いで背面飛びから即座に壁際を走る。それを追うように銃弾が壁に撃ち込まれていく。
個々の銃弾であれば、銃口を見て躱せそうだが、如何せん俺を狙う銃口が多すぎる。
壁を蹴って一番端の男へと腰下から潜り込むように突っ込む。構えるゲヴェールへ向かって前転から踵を蹴り下ろす。
その勢いは、構えていた男ごと床に叩きつける。
「グガァァッ!」
顔面を床に叩きつけられた男は顔を押さえて床を転がる。
そのまま、俺の行動に怯んだ隣の男の脚を払い転倒させると鳩尾を踏みつけて悶絶させた。
乱戦に持ち込むことで、同士討ちを警戒させ飛び道具を使えなくする。
悶絶した男のゲヴェールの銃身を引っ掴むと、銃床の届く範囲の三人を殴りつける。
鎖骨、脇腹、鳩尾…
この身体の力だ、意識ごと刈り取る。
ガァン ガゥン
ガガァン
「走來走去,真討厭!(ちょこまかと鬱陶しい!)」
モーゼルを持つ男たちが狙いも定めずに撃ちまくる。
避ける必要もない。
男4人が向かって重なる位置まで走り込む。
ガガァン ガガァン
先頭の男がモーゼルを発砲。
至近距離。首と身体を無理やり捻って躱し、ゲヴェールを勢いのまま投げつける。
もろに顔面に当たった男が仰け反ると、それに向かって飛び蹴りを見舞う。
重なった3人を巻き込んで反対の壁まで吹き飛ばす。
目の端に金髪の発砲炎が見えると、片手で横転しながら銃弾を躱す。スカート状の袴が捲れ上がるが、それを利用して内股のホルスターに手を伸ばす。
上半身はチェックされたが、下半身はチェックされなかったので気付かれなった。朔間から渡されたブローニングM1910を引き抜く。
パァンン パァンン
着地と共に発砲する。
金髪のルガーを弾き飛ばし、右肩も打ち抜く。
右に回転するように金髪は吹き飛んだ。
「Du Schwein! (貴様!)」
「Was bist du für einer! (何者なんだ!)」
残る金髪二人が叫ぶ。
俺は手前の金髪の懐に走り込み、金髪の腕を捻って背負い投げ風に床にたたきつける。
残りの金髪にブローニングの狙いをつけると、驚愕と畏怖の表情をしていた。
「等一個!這挨個了幹,恁袂改正!(待て!こいつがどうなっても良いのか!)」
俺はその声に振り向くと、男の持ったモーゼルが宮小路さんに突きつけられていた。
(くっ!)
倒しきるには数が多すぎたか…
ガッ
金髪にルガーの銃把で殴り飛ばされる。
倒れたところで髪を掴まれ、引き立たされた。
「うううっ」
切れた口の端の血が落ちて、絨毯を染める。
「貴様。何者だ…何だこの戦闘力は…軍人でも有りえない」
金髪は部屋の惨状を見ながら日本語で聞いてくる。
室内は、この金髪と、宮小路さんに銃を向けた台湾人以外は気を失っているか、呻いている人間だけになっていた。
「こいつの能力は、参謀本部第3課すら凌ぐぞ…日本にはこんな奴がいるのか?しかもうら若い娘だと…」
「殺しましょう!」
「い、いや…青島に連れて行く。洗脳できるなら祖国の戦力にしたい…」
(いっそ魔法で吹き飛ばしたいところだが…)
第一は宮小路さんだ…くそ!
俺は宮小路さんの方を見る。
すると宮小路さんが口の中で何かを紡いでいた。
(何だ?)
宮小路さんが顔を上げ、俺と目が合う。
(まさか!)
「光の精霊よ!」
俺は目を瞑る。
瞼の中ですら白く見える光量だ!
(光の精霊魔法!)
瞼の中が暗くなるのを待って、俺が目を開けると金髪は目を押さえフラフラとしていた。
当然俺のことは手放している。
俺は、金髪の腹に肘鉄。顎に掌底を叩き込み吹き飛ばす。
「ガァァァ」
宮小路さんの方を見ると、宮小路さんも銃を向けていた男を押し倒し制圧していた。
宮小路さんは俺を見て微笑んだ。
「ブレイク。久しぶりです」
コメント
1件
いやあ、めちゃくちゃ熱い回でしたね!冒頭から一気にアクションに突入して、もう手に汗握りっぱなしでした。特に主人公の体術と銃器の扱いの描写が細かくて、戦闘の臨場感がすごかった。ブローニングM1910を内股に隠してたっていう伏線とか、ちゃんと回収されるの気持ちいい…。 そしてラスト、宮小路さんの光の精霊魔法!「ブレイク。久しぶりです」って、二人の距離感が一気に変わる感じがしてゾクゾクしました。続きが気になりすぎます!