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皿を片付けていると、アイスランドから話しかけられた。
「ベットだけど、僕は床で寝るからレイリはベットで寝てね」
「流石に家主を床で寝かせられませんよ…」
「気にしないでよ、君は一応客なんだし」
このままでは堂々巡りだ。どうしたものかと考えていると、一つだけ思いついた。
「僕は君を床に寝かしたくない、それは君もそうだろう?そこで提案だけど、一緒に寝るのはどう?」
「…え?」
「提案だから、どうする?」
さあどうするか。こちらとしては推しと寝られるチャンス、逃したくない。
「…床に寝るのは嫌だから、勘違いしないでよ」
「わかりました」
まじで推し寝れることになったな。これは嬉しい。さて、皿も片付けれたし寝る準備でもするかな。
気まずい。一緒に寝ることになったが、会って一日の人と一緒に寝るのは普通に考えておかしい。大して仲良くないのになんで提案したのか少し後悔する。だが推しと寝られることがとっても嬉しくもある。
こっそりアイスランドを見てみると、寝ているようだ。どうして初対面の人と寝られるのか。少し疑問に思うが、それより推しの寝顔を見たい。欲望を抑えきれずこっそり見てみる。
うわぁ、まつ毛長いし髪サラサラ。ちょっとだけ撫でてみると、寝言を言う。どうやら夢を見ているようだ。…僕も眠くなったし、寝ようかな。
横がゴソゴソしているのを感じて目が覚める。こんな時間になんなんだ?アイスランドの方を見ると、泣いていることに気づく。どうして泣いているんだ?とりあえず、話を聞いてみることにする。
「どうしたんですか?」
「レイリ…起こした?」
「起きちゃいましたよ、それよりどうしたんですか?」
「別に、関係ないでしょ」
そう言ってそっぽ向く。声は震えていて、涙も溢れている。
「僕が気になります、よければ聞かせてくれませんか?」
「…いいの?」
「聞きますよ」
いつもなら話してくれないだろうけど、弱っているのか話してくれる。どうやら兄に嫌われる夢を見たらしい。兄はここ最近、来てないから余計不安になったのだろう。
僕は兄じゃないから頭をなでながら聞くことしかできないけど、泣いて話したらスッキリしたらしい。
「…ごめん、急に泣いて。迷惑だったでしょ」
「大丈夫ですよ。さあ、寝ましょう」
「ん、わかった」
顔を拭いて、布団をかけるとこちらによってきた。さっきの夢が相当怖かったらしい。安心させる方法を考えると、母が歌ってくれた子守唄を思い出した。
「〜〜〜〜♪〜〜〜〜♪」
歌いながら背中をなでてあげると、眠そうになっている。そのまま歌い続けると眠ったようだ。
「おやすみなさい、アイスランドさん」