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その出会いは突然だった。
まるで、少し蒸し暑い夏の夜に流れる、
『流れ星』のように。
俺はアイドルとして活動している
「佐久間〜?何ボーッとしてんの?」
「ごめん!!今行くー!」
《事務所にて》
「今日は、この前言ってた追加メンバー のことについて話そうと思う」
「その事か〜わら」
「俺らもまだ売れないからね」
そう、俺ら”snowman”は結成してからもう7年が経とうとしている。
今のメンバーは6人だが、リーダーの『岩本照』と『深澤辰哉』、そして俺の3人が1人ずつ新メンバーに相応しい人を1人ずつ連れてくるというもの。
そんな今後の活動に関わる重大なことを背負っている俺は今、悩みに悩んでいた。
「うーん、どうしよう🙄」
「まだ悩んでるの?」
「そうなんだよ〜”阿部ちゃん”!」
「来週だよ!3人が新メンバー連れて集 まる日!」
「そうなんだけどさぁー」
俺には今のメンバー以外で”友達”と呼べる人が少ない。
なぜなら、中学生の頃、『いじめ』を受けていたから。その頃の俺は今と違って『陰』の雰囲気が漂っていたらしい。
そんな中学時代、いじめられていた俺を助けてくれた人がいた。
その頃の俺とは違ってみんなから人気があってどんな先生からも好かれている、いわゆる『スター』ってやつ?
俺はどうしてもその人が忘れられない。顔はあんまり覚えてないけれど。
あの人は今、何をしているのだろう。
「俺、ちょっと散歩してくる!」
「びっくりした! 気をつけてね」
「はーい!」
《渋谷にて》
外をフラフラしていたらまた”あの人”と会えるんじゃないかと思って人が多そうな渋谷に“変装もせずに”来た。
変装したってほとんどの人が知らないから意味無いからね。
(スクランブル交差点か… 相変わらず人、 多いな)
【🔴】 (歩行者信号)
(次はどこ行こうかな…🤔)
「ねぇねぇ、おねぇさん!」
「はい? 」
うわ、面倒くさ。
何だこいつ。てか俺男っすけど。
「俺、男っすよ」
「え!おにいさんだったの!?めっちゃ
可愛いじゃん!」
「そりゃどうも。じゃあさよなら」
「え〜待ってよ」(腕掴む)
は?腕触られたんだけど。 きっしょいな。しかもしつこいし。こんな事なら阿部ちゃんとか連れてくればよかった。
「用事あるんで、離してもらっていいですか?」
「何でよ!これからなのに!ねぇ一緒に遊ぼうよ〜!」
「遊ばないです!!」
【🟢】 (歩行者信号)
「!!」
「もう信号青なんで」
「チッ(舌打ち)」
「さっさと着いて来いよ!」
「ビクッ」
「いやです…!離して!」
「何してるんすか」
「え?」
「嫌がってるじゃないすか」
「は?誰お前?」
「そっちこそ誰すか」
「俺、”彼氏”なんで」
「!」
「そうです!だから離して!」
「彼氏いたのかよ…クソッ」
ふぅ。やっとどっか行ったわ。そういえば、あの人にお礼言わないと!
「すみません!ありがとうございました。」
うわ。ちょーイケメンじゃん!
「なんて事ないですよ。 それより、彼女さんとかいると思うのに彼氏って名乗ってすみません」
「彼女なんていませんよ!笑」
「そうなんですか!もったいないです!」
「いえいえ…」
あれ、この人どっかで…
まぁいいか!ていうかこの人新メンバーになってくんないかな?🤔
「すみません。いきなりなんですけど…」
「はい」
「俺らのグループに新メンバーとして入ってくれませんか?」
「え?」