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歪な形でも

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歪な形でも

1 - 第1話 昔の環境と今の環境

♥

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2024年06月13日

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ーーー桃sidーーー




俺が育った環境は最悪だと思う。

世間一般的に言うとそれは……愛じゃないってみんな言う。

けどさ俺はそれで育ったし、愛だって思ってる。

俺はちゃんと愛されてた。

でも今は世間一般的な愛され方をしてるんだと思う。けどそれじゃ俺には足りなくて……

もっと愛されたいと思ってしまう。

そんな歪な愛で育った俺の話。






ーーー事務所ーーー





赤「桃ちゃーん!ご飯食べに行こー!」

桃「おう、いいぜ」

青「僕も行くー」

黄「僕も行きたいです!」

桃「紫くん達は?」

紫「俺はまだ仕事あるから」

橙「俺はそのお世話かな」

桃「そっか、無理せんでな」

紫「うん、ありがとう」

赤「早く行こー!」

桃「おう」

紫橙は付き合ってるんだって。

だから橙は紫くんを心配して残って紫くんの事を見てる。

青「くふふっ、紫くん愛されてるね」

桃「へー……」

あれが愛されてるんだ……

俺にはよく分からない

赤「俺も愛欲しいなー!」

黄「何言ってるんですか!リスナーさんから沢山貰ってるじゃないですか!」

赤「それもそうだ!」

桃「…………」

それも愛か……

俺もリスナーさんが好きだ。俺を好きでいてくれて応援してくれてる。だから好きって伝える事もある。けど…それは愛なのかと言ったら分からない。俺の知ってる愛とは違うから

青「桃くん?どうしたの?」

桃「…愛って…なんなのかなって」

赤「えぇー?恋愛マスターの桃くんがそれ言うのー?」

黄「そうですよ!いつも語ってるくせに!」

桃「…………」

それは偽り話をしてるだけ。

皆が思ってる一般的な恋の仕方を言ってるだけ。

めんどくさくない人が好きだとか少し本音を入れれば嘘くさくなくなる。八割は嘘だと思う。

だって俺の知ってる愛は一般的とは違うから。

赤「どうしたの?」

桃「別に……」

俺も……愛されたいな…

ーーー次の日(事務所)ーーー





橙「おはよーさん!桃ちゃんだけ?」

桃「おう」

橙「そっか」

桃「紫くんは?」

橙「社長室で仕事しとるで」

桃「本当に大変だな」

橙「俺達のためにやってくれてる事だからな、無理やり休ませる時もあるけどな」

桃「……橙は…幸せ?」

橙「なんなん?急にw」

桃「紫くんと付き合えてさ……幸せかなって」

橙「そりゃもう!一緒にいるだけで幸せよ!」

桃「ふーん…橙はどうやって愛してるの?」

橙「もー、なんなん?」

桃「いいからさ!」

橙「愛すかぁ……紫くんの事考えてる事が愛してんのかなぁって思っとるよ」

桃「……例えば?」

橙「そりゃ、今も仕事してて無理してないか心配しとるし、紫くんとここ行きたなーって思ってる所もあるし…でも仕事でそんな暇ないやろ?だから相手を想う事が愛なんかなって思うよ」

桃「……そっか」

ほら……俺の愛とは違う

橙「んわー!恥ずかしぃわ!」

桃「行きたい場所、行かないの?」

橙「行ける時に行くんよ。今はまだ忙しいからな…」

桃「だよな、忙しいもんな」

橙「でも本当に、紫くんがいればええから」ニコッ

桃「!!」

本当に幸せなんだな……

いい顔してる

橙「急にどうしたん?愛が欲しいんか?w」

桃「……そうかも」

橙「え?まじ?」

桃「冗談だよっw俺を愛してくれる人なんていねーよ」

橙「……おるで?」

桃「んー?」

橙「メンバー全員、桃ちゃんの事愛してるで」

桃「あー……まぁ……」

違うんだよなぁ……

俺にとってはそれは愛じゃない…

最近おかしいな……今までこんな事思わずに生きてこれたんだけど……

橙「愛されてないと思てる?」

桃「………あははw」

橙「なんやその反応」

赤「なになにー!どうしたのー?」

青「桃くんが早いなんて珍しーじゃん!」

黄「ほんとだ!おはようございます!」

桃「はよ」

橙「桃ちゃんがみんなから愛されてないって思っとるんやって」

桃「おい」

赤「えー!桃ちゃん俺は大好きだからね!」ギュッ

(桃に抱きつく)


桃「あーね?」

そうじゃないんだよなぁ

黄「僕も大好きですよ!」

橙「桃ちゃん!俺もやからな!」

紫「なんだか分からないけど俺も!桃ちゃんの事大好きだよ!」

桃「紫くん、お疲れ」

紫「ありがとう。で?青ちゃんは?」

青「は?」

黄「桃くんの事好きですよね?」

赤「え、、まさか好きじゃないの」

橙「酷ない?」

青「す、好きだよ!!」

紫「青ちゃん、うぇーい」

橙「ヒューヒュー!」

青「あー!うざい!」

桃「…………」

普通はこれで嬉しいとか思うんだろうな

俺は特に…なんも感じない

赤「桃ちゃんはちゃんと愛されてるんだから!」

桃「あー…うん。そうだな」

橙「もっと喜んでええんよ?」

桃「まぁまぁまぁまぁ」

紫「でた!桃くんのまぁまぁまぁまぁ」

桃「紫くんも来たし、会議しようぜ」

紫「そうだね、しよっか」

赤「はーい!」

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