「どうぞ」
ガチャリ、と音を立ててドアが開けば、其処に居たのは見覚えのある2人だった。
顔にこそ出さないが、動揺した。
絶対に関わりたくないからこそ、記憶している顔。護衛の仕事なんてしていると、彼等に関わる仕事も来るが、全て断ってきた。
なのに、何故。彼等がこんな所に居るのだろうか。
「わー、外観はあれだけれど、中は綺麗だね」
全身包帯だらけの男と、
「そんなのどうでもいいだろ」
帽子を被った男。
動揺してはいけない。それでは、何か隠していると云っているようなものだ。
「えっと、ご依頼ですか」
「ああ、こいつを探してる」
そう云って見せられたのは、男–此処で働いている仲間–の写真だった。
ああ矢っ張り、あの事か。
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