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番外編 4 です 。
新章 第一章 に書かれている注意事をまだ読まれてない方は先に其方を読んでから此方を読みになってください。
「……遅い。」
執務室。
机に大量の書類を積み上げながら、瀬麗梛は冷たい目で四人を見る。
「予定時刻から三分遅刻。」
「申し訳ありません。」
怜が頭を下げる。
……そう。
今日は、いつもと違う。
「まあいい。」
瀬麗梛は書類に目を戻す。
「次から気をつけて。」
「はい。」
「……。」
來執、瀬凪、隋星も黙っている。
いつもの賑やかな空気はない。
なぜなら――
**全員の性格が真逆だから。**
「怜。」
「はい。」
「この書類。」
瀬麗梛が一枚渡す。
「確認して。」
「承知しました。」
怜は淡々と受け取る。
瀬麗梛が少し首を傾げる。
「……何か言いたいことある?」
「特にありません。」
「そう。」
「はい。」
終了。
「…………。」
「…………。」
「…………。」
「……静かすぎない?」
瀬麗梛が呟いた。
「じゃあ次。」
瀬麗梛が來執を見る。
「これ、頼める?」
「もちろんです。」
「ありがとう。」
「いえ。」
「…………。」
「…………。」
「……。」
瀬麗梛が少し寂しそうにする。
「なんか今日みんな冷たくない?」
四人が一斉に瀬麗梛を見る。
「……。」
「……。」
「……。」
「?」
瀬麗梛が首を傾げる。
その瞬間。
瀬凪がぽつり。
「……総統様。」
「ん?」
「今日、一緒に昼食を――」
「え?」
瀬凪の顔が真っ赤になる。
「……い、いや。」
「?」
「なんでもないです。」
そして逃げるように部屋を出ていった。
「……。」
瀬麗梛が固まる。
「どうしたんだろ。」
昼休み。
瀬麗梛が一人で食堂へ向かう。
「……。」
いつもなら誰かが一緒にいる。
けれど今日は誰も来ない。
「まあ、たまには一人でも――」
「総統様。」
振り返る。
怜だった。
「どうしたの?」
「昼食はこちらで。」
怜が弁当を差し出す。
「……?」
「総統様の分です。」
「作ったの?」
「はい。」
「でも、さっき冷たかったじゃん。」
「……。」
怜が少し黙る。
「それとこれは別です。」
「?」
「総統様に食事を抜かれるほうが面倒なので。」
「そっか。」
瀬麗梛は笑う。
「ありがとう。」
「……。」
怜は顔を逸らした。
「どういたしまして。」
午後。
執務室。
「総統様。」
來執が入ってくる。
「何?」
「これを。」
「?」
机の上に置かれたのは、小さな箱。
「何これ?」
「お菓子です。」
「僕に?」
「はい。」
「ありがとう!」
瀬麗梛が嬉しそうに笑う。
「……。」
來執はその笑顔を見て。
「……。」
「來執?」
「何でもありません。」
「?」
來執は無表情のまま部屋を出ていく。
扉が閉まった瞬間。
「……危なかった。」
誰にも聞こえない声で呟いた。
「笑顔は反則でしょう……。」
そして。
隋星が入ってくる。
「総統様。」
「隋星。」
「少し休憩してください。」
「まだ仕事が――」
「駄目です。」
「え。」
「総統様は働きすぎです。」
「……。」
「五分だけでも構いません。」
隋星は紅茶を置く。
「飲んでください。」
「ありがとう。」
瀬麗梛がカップを持つ。
「優しいね。」
「……。」
隋星は一瞬だけ固まった。
「当然です。」
「?」
「総統様の健康管理も、僕の仕事ですから。」
夕方。
五人が再び集まる。
瀬麗梛が四人を見る。
「ねえ。」
「はい。」
「今日、みんな変じゃない?」
「……。」
「いつもより冷たいし。」
「……。」
「でも、なんだかんだ僕のこと気にしてるし。」
「……。」
四人が目を逸らす。
「どうしたの?」
すると。
隋星がため息をついた。
「……エイプリルフールですよ。」
「え?」
「今日一日だけ、性格が反転しているんです。」
「……。」
瀬麗梛が目を丸くする。
「じゃあ――」
「はい。」
「みんな、本当は僕のこと……。」
四人が黙る。
そして。
怜が言った。
「大切に決まっているでしょう。」
來執も続く。
「普段はもっと素直じゃないですけど。」
瀬凪は少し恥ずかしそうに。
「……総統様のこと、大好きですよ。」
最後に隋星。
「僕たちにとって、一番大切な人です。」
「……。」
瀬麗梛はぽかんとして。
「……ふふ。」
笑った。
「なんだ。」
「?」
「性格が反対でも、そこだけは変わらないんだね。」
四人も笑う。
「それは当然です。」
翌日。
「おはよう!」
瀬麗梛が執務室に入る。
「おはようございます!」
「総統様!」
「今日も元気ですね!」
「……。」
瀬麗梛は四人を見る。
「……戻った?」
「戻りました。」
「よかったぁ……。」
瀬麗梛がほっとする。
そして。
「でも。」
四人が振り返る。
「昨日の皆も、ちょっと面白かったよ。」
「……。」
四人が固まる。
「また見たいかも。」
「それはやめてください。」
怜が即答。
「絶対嫌です。」
來執も拒否。
「恥ずかしいので……。」
瀬凪も顔を赤くする。
隋星だけが苦笑した。
「……エイプリルフールは一年に一度だけですから。」
「そっか。」
瀬麗梛は笑った。
「じゃあ、来年も楽しみだね!」
「「「「来年は絶対やりません。」」」」
「えー!」
今日も。
とある国は平和だった。
**――エイプリルフール世界線・完!**
コメント
5件
🎀 第17話読了!エイプリルフールで全员性格逆転、めっちゃツボでした〜!!💕 普段クールな怜が弁当作ってくるとか、來執が「笑顔は反則」って心の中で悶えるの尊すぎるんだけど…!? 瀬凪も隋星も素直じゃないなりに総統様を大事にしてるのが伝わってきて胸キュンが止まらんかった😭💖 最後に全员が「大好きです」って言い切るところで完全にノックアウトされました、ありがとうございます…!!
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天夏@100人目指し中
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