ty✕kg
ty→「」
kg→『』
最近私は不思議な夢を見ている。
布団に入って目を閉じて、少し時間がたった時に目を開けてみれば私は白い部屋の中にいる
真ん中には机と椅子がありそれ以外はない。椅子に座ってみればいつの間にか目の前に、
剣持さんがいる。そんな夢を一ヶ月ほど見ている。
『剣持さんはどうしてここにいるんですか』
「…さぁね」
沈黙が流れる。それでもこの沈黙がなぜか心地よい。
「加賀美さんは好きな人とかいるんですか」
『?どうしてですか』
「少し気になっただけです」
『好きな人は…わからないですね』
そっか…とあなたは言う、私はそんなあなたに恋をしてしまっているのかもしれない
ただ話しているだけとわかっていても、夢だとわかっていても、つい心臓が高鳴ってしまう
もういっそ話してしまったほうが楽なんだろうか
「もう時間ですね」
『そうですね、』
「加賀美さんまた次の夜会いましょう」
まだあなたと話していたいのにもう終わりなのか
そう思って瞬きをしてみるといつの間にか見慣れた天井が目に映る
『戻ってきたのか、、』
いつまで経ってもこの感覚には慣れない
『今日のスケジュールは…』
今日はろふまお塾の収録がある日だ。
剣持さんといつもどうりに接せるだろうか、心配だな
少し重い体を起こし収録へ向けて準備を始めた。
『おはようございます』
「あっ!社長おはようございます。」
ドアを開けるとそこには先に来ていた剣持さんがいた
私は自分の定位置の椅子に座った
目の前に剣持さんがいる、まるで夢のようだ
「社長服のとこにゴミついてますよ」
『えっどこですか?』
「ここです」
そう言った剣持さんは私の襟のところについたゴミを取った
「ほら社長…なんか顔赤くないですか」
『えっ、あ』
ガタッ
『私少しお手洗いに行ってきますね!』
「あっちょっと待って」
剣持さんの声はしっかりと聞こえていたのに振り向く気になれなかった。
私は廊下を走ってトイレに駆け込んだ。
本当は剣持さんに思いを伝えたいのにいざ顔を見てみると声が出なくなる。
(なんで、言えないんだ…)
時間が経って私は剣持さん達のいる楽屋に戻った
「あっ社長あの」
〈収録始まりまーす〉
『収録始まるのでまた後で』
(間にスタッフが入ってくれて良かった…)
そのまま私は剣持さんとは話すことはなく収録が終わり、急いで変える準備をし
自分のマンションに帰った。そのまま布団に潜り込んだ。
そして目を瞑り開けてみる、そしたらいつもの白い部屋にいる。
今日は珍しく剣持さんが先に椅子に座っている。
『珍しいですね』
「なにが?」
『私よりも先にいるの』
「たしかにね」
なぜか現実よりも夢の世界の剣持さんのほうが話しやすい。
「僕、加賀美さんに言いたいことがあって」
『えっ、なんですか?』
「僕、実は加賀美さんのことが好きなんですよ」
「加賀美さんも僕のことが好きでしょ」
『えっ、なっ、なんで』
「加賀美さんわかりやすすぎですよ」
「ねぇ現実の僕なんかよりきっとあなたを幸せにできるから」
「お願い僕とずっとここにいて」
そう言って剣持さんは私に銀色の指輪を差し出した。
その瞬間目の縁が静かに濡れた。
「加賀美さん泣いてるじゃん」
『だ、だって私も好きだから、』
「知ってるって」
左手の薬指に視線を奪うほどのきらめきを帯びた指輪をはめてくれて
私は本当に嬉しくて幸せでなかなか言葉が発せなかった。
「じゃ、加賀美さん行きましょ」
『はい、!』
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昨夜から、**地区に住んでおられる「加賀美ハヤトさん(男性)」さんが
行方不明との事です。
※現在、消防団の方が捜索にあたっています。
それらしい方を発見した際 は、携帯にご連絡下さい。
Tel:090-******
ご協力お願いいたします。
【特徴】
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「これでずっと一緒ですね」
加賀美さん
コメント
2件
初めてなので変なところとかルールを破っているところがあったら言ってください できればわかりやすく教えていただければ私が喜びます