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続きってできますか? 出来たらでいいんでお願いします!
《湊視点》
チュンチュン…
ガラガラガラッ
湊:暖かくなってきたなぁ…
春。日差しが強く照りつける今日。何も変哲もない日常がやってきた。洗濯機の掃除をして,床を掃いて,帳簿を付けて,地元の人たちと会話して…そんな日常。
地A:そういえば晃ちゃん。都心からこの辺りに若い御曹司が引っ越してきたみたいよ?
湊:へぇ…どんな感じの?
地A:そうねぇ…詳しくは知らないけど,苗字が”香月”という噂よ。
香月…ねぇ。
湊:若いって事は1人で?
地B:そうらしい。家族は都心に残して来たってさ。高校生3年生になるのに,このタイミングで引っ越しとは何かあったかもな。
高3…若ぇなぁ。
地C:じゃあ,私達帰るね。晃さん,またね〜。
湊:おう!またな〜。
《シン視点》
3月。無理やり親に「家を出る」と言って引っ越した。
ブブッ
俺の携帯がずっと鳴り続けている。その画面には”慎太郎,戻ってきなさい。お前は俺の後を引き継ぐんだ。その方がお前にとって幸せになることだ。”と綴られたメッセージ。俺は既読もせず無視をする。追いかけられたら迷惑だから,位置情報も消した。
シン:はぁ…
服は近くに商店街があるみたいだから,そこで購入するつもりだ。洗濯物は近くにコインランドリーがあるみたいなので,そこで洗濯をするつもり。そういうことは,あらかじめ調べておいた。家電系は…どうにかしよう。商店街に食べ物屋があるし,お金だけは沢山持ってきたから何とかなるだろう。
俺は,とりあえず新居に向かった。一軒家で一人暮らしにぴったりの大きさ。そこに荷物を置いて,街を探索する。
シン:ここが商店街か…
今まで庶民的なものに触れられなかった。親に反対されていたから。こうやって近くで触れられて嬉しい。ぶらぶらし,そしてコインランドリーまでやってきた。
ガラガラガラッ
《湊視点》
ガラガラガラッ
湊:いらっしゃ…
うわ…俺のタイプな男。背も高く,筋肉もあって…一目惚れしたかもしれない。でも,恋は絶対しねぇ。二度とあんな事に…
シン:あの,ここってコインランドリーであってますか?
湊:お,おう!ここは”みなと商事コインランドリー”って言うんだ。
シン:みなと商事コインランドリー…
湊:洗濯物があるのか?
シン:い,いえ…ちょっと見に来ただけです。
湊:そっか。また洗濯しに,ここに来なよ!いつでもいるからさ。ニコッ
シン:はい…!じゃあ,また。ニコッ
コインランドリーだけを見にくるやつ…変わってるな。笑
《シン視点》
湊:いらっしゃ…
扉を開くと華奢な男の人が立っていた。茶髪でくるくるした髪の毛に背の低い,犬系の可愛らしい雰囲気を漂わせている。
シン:あの,ここってコインランドリーであってますか?
湊:お,おう!ここは”みなと商事コインランドリー”って言うんだ。
シン:みなと商事コインランドリー…
調べていたから知っていたけれど,改めて聞くと良い響きだ。
湊:洗濯物があるのか?
シン:い,いえ…ちょっと見に来ただけです。
洗濯物なしに来ちゃったけど悪かったかな…。”見に来ただけ”って…変なやつって思われたかも。
湊:そっか。また洗濯しに,ここに来なよ!いつでもいるからさ。ニコッ
今の笑顔…可愛い。って何変態ぽいことを言ってるんだ,俺は。
シン:はい…!じゃあ,また。ニコッ
今度は洗濯物を持ってきて会おう。それで少しでも話したい。