TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
シェアするシェアする
報告する



《湊視点》


チュンチュン…


ガラガラガラッ


湊:暖かくなってきたなぁ…


春。日差しが強く照りつける今日。何も変哲もない日常がやってきた。洗濯機の掃除をして,床を掃いて,帳簿を付けて,地元の人たちと会話して…そんな日常。


地A:そういえば晃ちゃん。都心からこの辺りに若い御曹司が引っ越してきたみたいよ?

湊:へぇ…どんな感じの?

地A:そうねぇ…詳しくは知らないけど,苗字が”香月”という噂よ。


香月…ねぇ。


湊:若いって事は1人で?

地B:そうらしい。家族は都心に残して来たってさ。高校生3年生になるのに,このタイミングで引っ越しとは何かあったかもな。


高3…若ぇなぁ。


地C:じゃあ,私達帰るね。晃さん,またね〜。

湊:おう!またな〜。



《シン視点》


3月。無理やり親に「家を出る」と言って引っ越した。


ブブッ


俺の携帯がずっと鳴り続けている。その画面には”慎太郎,戻ってきなさい。お前は俺の後を引き継ぐんだ。その方がお前にとって幸せになることだ。”と綴られたメッセージ。俺は既読もせず無視をする。追いかけられたら迷惑だから,位置情報も消した。


シン:はぁ…


服は近くに商店街があるみたいだから,そこで購入するつもりだ。洗濯物は近くにコインランドリーがあるみたいなので,そこで洗濯をするつもり。そういうことは,あらかじめ調べておいた。家電系は…どうにかしよう。商店街に食べ物屋があるし,お金だけは沢山持ってきたから何とかなるだろう。


俺は,とりあえず新居に向かった。一軒家で一人暮らしにぴったりの大きさ。そこに荷物を置いて,街を探索する。


シン:ここが商店街か…


今まで庶民的なものに触れられなかった。親に反対されていたから。こうやって近くで触れられて嬉しい。ぶらぶらし,そしてコインランドリーまでやってきた。


ガラガラガラッ



《湊視点》


ガラガラガラッ


湊:いらっしゃ…


うわ…俺のタイプな男。背も高く,筋肉もあって…一目惚れしたかもしれない。でも,恋は絶対しねぇ。二度とあんな事に…


シン:あの,ここってコインランドリーであってますか?

湊:お,おう!ここは”みなと商事コインランドリー”って言うんだ。

シン:みなと商事コインランドリー…

湊:洗濯物があるのか?

シン:い,いえ…ちょっと見に来ただけです。

湊:そっか。また洗濯しに,ここに来なよ!いつでもいるからさ。ニコッ

シン:はい…!じゃあ,また。ニコッ


コインランドリーだけを見にくるやつ…変わってるな。笑



《シン視点》


湊:いらっしゃ…


扉を開くと華奢な男の人が立っていた。茶髪でくるくるした髪の毛に背の低い,犬系の可愛らしい雰囲気を漂わせている。


シン:あの,ここってコインランドリーであってますか?

湊:お,おう!ここは”みなと商事コインランドリー”って言うんだ。

シン:みなと商事コインランドリー…


調べていたから知っていたけれど,改めて聞くと良い響きだ。


湊:洗濯物があるのか?

シン:い,いえ…ちょっと見に来ただけです。


洗濯物なしに来ちゃったけど悪かったかな…。”見に来ただけ”って…変なやつって思われたかも。


湊:そっか。また洗濯しに,ここに来なよ!いつでもいるからさ。ニコッ


今の笑顔…可愛い。って何変態ぽいことを言ってるんだ,俺は。


シン:はい…!じゃあ,また。ニコッ


今度は洗濯物を持ってきて会おう。それで少しでも話したい。

この作品はいかがでしたか?

227

コメント

2

ユーザー

続きってできますか? 出来たらでいいんでお願いします!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚