ふっかが幸せになることが、
俺の幸せでもあった。
〈渡辺side〉
目 “あんたがいなかったら…、!”
深 “……!!”
ふっかがぎゅっと目を瞑った。
渡 “ふっか……、!!”
俺は咄嗟にふっかを抱きしめた。
俺の背中にはシャベルが当たり、
激痛が走った。
渡 “いっ……て、”
深 “翔太……!?
大丈夫……、、?”
渡 “いや普通に痛えし…。”
目 “……、、”
渡 “何があったのか分かんねぇけどさ、
俺で良かったら話聞くけど?”
目 “ごめん……なさい……、”
渡 “ふっかは家ん中入ってて。
行くとこねぇんだろ。”
深 “うん……、ごめんね、、”
俺たちは2人で、
24時間営業のカフェに入った。
渡 “……で、?
照とは付き合ってんの?”
目 “はい、
会社の後輩で。 ”
渡 “へー、、
あ、俺は照とふっかの親友の渡辺ね。
ふっかと照のことは知ってんの?”
目 “さっき、照から聞きました。”
渡 “それで何でこんな事に?”
目 “照、多分もう俺のこと
好きじゃないと思うんです。
この間も、
2人でネカフェに泊まったらしくて。
俺、初めて本気で人を好きになったから、
照がいなくなるのが怖いんです。
だから、咄嗟にあんな事を…。
本当に、ごめんなさい。”
渡 “…そういう事ね、、
俺も、気持ち分かんだよなぁ。
目 “え、?”
渡 “実は俺、ふっかの事好きだったんだよ。
振られたんだけどさ。
照のことが忘れられないって。
俺も、いつかはふっかが
振り向いてくれるって信じてた。
でも、ふっかが本気で好きなら、
応援するしかねぇしさ。”
目 “なんで、
好きな人の恋を応援できるんですか、
自分がずっとそばに居たのに。”
渡 “なんでだろうなぁ、、
でも、 ふっかの幸せが俺の幸せだから。
ふっかが幸せなら、
俺は何でもいいかな。”
目 “渡辺さんは、 優しいんですね。
俺は、照を失うぐらいなら
何だってします。
自分の幸せのために。”
渡 “こんな事言ったら残酷だけど、
照はもう、
君に振り向かないと思う。”
目 “それでもいいんです。
俺はあなたみたいに優しくなれない。”
渡 “十分優しいと思うけど。?
さっきも、
殴る直前力抜いてたし。
本気で殴られてたら折れてた。”
目 “……、 ”
渡 “俺は2人のことを応援してる、
ただ、君に別れろなんて言わないし、
好きなようにすればいいんじゃん?
でも、それで君の幸せはどうなんの?”
目 “俺の……幸せ、?”
渡 “一緒に居ても、しんどいだけだし。
ちゃんと照と話した方がいいよ。”
目 “…そう、ですよね。”
渡 “はい、行っておいで。”
目 “……ありがとうございました。
ちゃんと話してきます。”
そう言って目黒くんは去っていった。
俺は1人カフェに残って、
照にメッセージを送った。
“目黒くんとちゃんと話し合え!
ふっかの事、好きなんだろ?
今度こそ幸せにしないと許さねぇから!”
渡 “俺に出来るのはこんぐらいかな。”
目黒くんと2人の幸せを願って、
俺は店を出た。
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