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枯れた花

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枯れた花

12 - 第12話

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2024年07月31日

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ふっかが幸せになることが、


俺の幸せでもあった。


〈渡辺side〉

目 “あんたがいなかったら…、!”

深 “……!!”

ふっかがぎゅっと目を瞑った。

渡 “ふっか……、!!”

俺は咄嗟にふっかを抱きしめた。

俺の背中にはシャベルが当たり、

激痛が走った。

渡 “いっ……て、”

深 “翔太……!?

  大丈夫……、、?”

渡 “いや普通に痛えし…。”

目 “……、、”

渡 “何があったのか分かんねぇけどさ、

  俺で良かったら話聞くけど?”

目 “ごめん……なさい……、”

渡 “ふっかは家ん中入ってて。

  行くとこねぇんだろ。”

深 “うん……、ごめんね、、”


俺たちは2人で、

24時間営業のカフェに入った。

渡 “……で、?

   照とは付き合ってんの?”

目 “はい、

  会社の後輩で。 ”

渡 “へー、、

  あ、俺は照とふっかの親友の渡辺ね。

  ふっかと照のことは知ってんの?”

目 “さっき、照から聞きました。”

渡 “それで何でこんな事に?”

目 “照、多分もう俺のこと

  好きじゃないと思うんです。

  この間も、

  2人でネカフェに泊まったらしくて。

  俺、初めて本気で人を好きになったから、

  照がいなくなるのが怖いんです。

  だから、咄嗟にあんな事を…。

  本当に、ごめんなさい。”

渡 “…そういう事ね、、

  俺も、気持ち分かんだよなぁ。

目 “え、?”

渡 “実は俺、ふっかの事好きだったんだよ。

  振られたんだけどさ。

  照のことが忘れられないって。

  俺も、いつかはふっかが

  振り向いてくれるって信じてた。

  でも、ふっかが本気で好きなら、

  応援するしかねぇしさ。”

目 “なんで、

  好きな人の恋を応援できるんですか、

  自分がずっとそばに居たのに。”

渡 “なんでだろうなぁ、、

  でも、 ふっかの幸せが俺の幸せだから。

  ふっかが幸せなら、

  俺は何でもいいかな。”

目 “渡辺さんは、 優しいんですね。

  俺は、照を失うぐらいなら

  何だってします。

  自分の幸せのために。”

渡 “こんな事言ったら残酷だけど、

  照はもう、

  君に振り向かないと思う。”

目 “それでもいいんです。

  俺はあなたみたいに優しくなれない。”

渡 “十分優しいと思うけど。?

  さっきも、

  殴る直前力抜いてたし。

  本気で殴られてたら折れてた。”

目 “……、 ”

渡 “俺は2人のことを応援してる、

  ただ、君に別れろなんて言わないし、

  好きなようにすればいいんじゃん?

  でも、それで君の幸せはどうなんの?”

目 “俺の……幸せ、?”

渡 “一緒に居ても、しんどいだけだし。

  ちゃんと照と話した方がいいよ。”

目 “…そう、ですよね。”

渡 “はい、行っておいで。”

目 “……ありがとうございました。

  ちゃんと話してきます。”

そう言って目黒くんは去っていった。


俺は1人カフェに残って、

照にメッセージを送った。

“目黒くんとちゃんと話し合え!

 ふっかの事、好きなんだろ?

 今度こそ幸せにしないと許さねぇから!”

渡 “俺に出来るのはこんぐらいかな。”

目黒くんと2人の幸せを願って、

俺は店を出た。


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