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⚠️注意⚠️
・中にゃぽ(中国×にゃぽん)
・イギフラ要素有
・長い
国家の化身。
非常に長寿で、人ではないが人の形を模った何か。
身体は人のような姿形をしているが、顔は人間の骨格をしておらず球体で、独特の模様が現れている。
そんな国家の化身の中でも特に長く続いてきた国。
皇国の化身、にゃぽん。
彼女は非常に長寿で、その年数は世界トップクラスである。
よく喋るが自身の情報は中々漏らさない。
アメリカ「そう、今日の議題はそんなミステリアスな彼女、にゃぽんの彼氏予想だ!」
日本「い、いぇーい…?」
中国「何盛り上げてるアルか、自分の姉売ってんじゃねぇアル」
日本「恋バナ的なノリかなぁって…」
くだらない
中国はそう思った。
あんなババアの恋愛話の何が面白いのか
この会議に来てしまった時点でここを抜ける権利は有していないが、話を聞く気分にもならない。
世界の主要国家の化身幾つかが集まり開かれる世界会議。
大体はアメリカの気分で始まるものである。
会議とは名ばかりで、どうでもいい世間話ばかり。
先の恋バナもその一つだ。
主要国家として集められ参加を強いられているのは、日本、ドイツ、イタリア、ロシア、イギリス、フランス、それに中国である。
中国「くだらねぇアル、さっさと帰らせるヨロシ」
アメリカ「ノリ悪いなぁ、お前は興味ないのかよ?」
アメリカ「あのにゃぽんだぜ?どうせなら知りてぇじゃんか」
中国「本人がいる所でやらねぇと意味ねぇアル、腹だけじゃなく頭にもハンバーガー詰まってるアルか?」
アメリカ「は?」
日本「まぁまぁ落ち着いて、こんなことで喧嘩なんてくだらないですよ」
アメリカ「うぐぐ…」
中国「はぁ…」
日本「ここには各国の重役があるわけでもないんですから、もっといつも通り仲良くしてください」
中国「いつも仲良くねぇアル」
日本「そうでしたね…」
必ずしも現実の国家間の関係と化身間での関係がリンクする訳ではない。
実際、アメリカとロシアは現実ほど仲が悪い訳でもないし、我《わたし》や韓国も日本を馬鹿にしていない。
現実の国家の意向と化身は完全に切り離されているため、化身でもなければ一般人と相違ないのだ。
日本「本題に戻しましょう、えぇと…姉さんの恋人、でしたっけ?」
アメリカ「そうそう、めっちゃ気になるんだよ!」
中国「人の個人情報にここまで拘るとは…」
ロシア「今のこいつに何言っても無駄だぞ」
中国「はぁ…あの馬鹿ガキが…」
ドイツ「それにしても、なんでそんなにゃぽんの恋人予想嫌がってるんだ?中国」
中国「別に、嫌な訳ではねぇアルよ、恋バナはあんま得意じゃねぇだけアル」
実はそんなことはない。
普通に嫌だ。
にゃぱんの彼氏は我、つまり中国である。
中国(なぁんでこんなことになるアルか…バレたら面倒すぎるアルよ…)
確実にいじられる、特に連合国の連中には。
枢軸の彼等ならまだ許せたかもしれない。
にゃぽんの身内もいるし、人をいじるようなことをする性格のやつはいない。
しかし連合は違う。
絶対にいじる。
絶対的な確信を持って、中国はそう思った。
アメリカ「本当に誰なんだろうなぁ…親父か?」
イギリス「何言ってるんだか。本当に貴方の馬鹿は治りませんねぇ」
アメリカ「誰が馬鹿だって!?」
イギリス「だから貴方だと言っているでしょう、つい先日フランスと交際していることをここで報告したばかりなのに」
イギリス「記憶力もないんですか?」
アメリカ「え、あれ?そうだっけ??」
アメリカ「普通に忘れてた…」
最初に疑ったのはイギリスのようだった。
前々回の会議で報告された内容を忘れるとは、本当にこれが世界の警察なのか。
そちらの方が怪しいぐらいだ。
アメリカ「じ、じゃあ…ロシア!」
ロシア「は?」
アメリカ「にゃぽん…日本の国土に近いし、やっぱそう言う関係なんじゃねぇの!?」
ロシア「んな訳ないだろ」
ロシア「あいつじゃ俺の所の寒さに耐えれないだろ」
ロシア「その時点で候補から除外だ」
中国「なんアルかその基準…そんなの何処もクリア出来ねぇアルよ…」
ロシア「誰もいなかったらその時はベラルーシを…」
イタリア「や、やめてあげてぇ…」
恐ろしい話だ、まさか我の近くで兄妹カップルができそうになるとは…
ロシアの冗談か本気かわからない真顔が余計に恐怖を引き立たせている。
フランス「え、えぇっと…じゃあ、イタリアは?!」
イタリア「僕?!なんで?!」
ドイツ「よくナンパしてるし…可能性はあるな」
イタリア「ないよぉ〜!距離遠すぎて寂しさで死んじゃう!」
日本「うさぎ系男子みたいな言葉出てきちゃった…」
フランス「それが似合う程の可愛さを持ち合わせてるのが凄いわよね…」
今度疑われたのはイタリア。
誰彼構わずナンパしている所から、疑惑が発生したようだ。
可愛らしいと言われる彼の瞳から涙が溢れそうになっている。
そこまでにゃぽんとの交際疑惑が出るのは嫌なのだろうか。
日本「じゃあ本当に誰なんでしょう…もしかして、 ドイツさん、??」
ドイツ「落ち着け、そんな訳ないだろう」
ドイツ「俺には普通に意中の相手がいる」
日本「え、!そうなんですか!?」
イタリア「そうだったのドイツ!誰誰?!」
ドイツ「あ、いやぁ…えぇっと、」
日本が疑いを向けたのはドイツだった。
上手く躱そうとしていたが、どうやら失言をしてしまったようだ。
キラキラと輝く4つの目がドイツへ向けられ、ドイツはモゴモゴと言い淀んでいる。
イギリス「残りは誰でしょうねぇ…日本さんはあり得ないでしょうし…」
イギリス「中国さん、貴方ですか?」
一斉に向けられる視線に、たらりと嫌な汗が背筋を通る。
ドイツのことも忘れ、今はこちらに夢中だ。
中国「…そんな訳ねぇアル。あんなババァ、好きになるやつの方が珍しいもんアルよ」
フランス「あらそう…ここの子達はみんな違うって事なのね、」
アメリカ「え゛〜、この中にいると思って呼んだのによ〜…」
中国「別に国はここの奴等だけじゃねぇアル、もっと他を当たってみるヨロシ」
アメリカ「くっそー、じゃあもう解散だ」
アメリカ「次も絶対参加だからな!絶対だぞ、絶対!」
ロシア「へぇへぇ、知ってますよ〜」
そんな会話を各々がしながら、続々と部屋の扉を開け姿を消していく。
やっと終わりだ、と胸を撫で下ろした。
それから、自身の家に帰宅した。
タクシーが渋滞にはまり、帰宅時間が予定より遅れてたことは不愉快だがそれ以外にはない。
中国「ただいまアル…」
にゃぽん「あ!中国、おかえり」
リビングで寛いでいたであろう、にゃぽんがこちらに駆け寄る。
そして、どちらともなく腕を広げ、お互いを抱きしめた。
にゃぽん「ご飯できてるよ、食べる?」
中国「食べるアル…」
にゃぽん「一緒にお風呂入ろうよ、バスボム買ったんだよね」
中国「仕方ねぇアルな、入ってやるアル」
にゃぽん「あと、寝るのも一緒ね?今日寒いらしいし」
中国「…それ誘ってるアルか?」
にゃぽん「さぁ?ご自由に考えて〜」
上機嫌に奥に走り去ってゆくにゃぽん。
…まずは夕食を食べよう。
でないと、夜に動く力も出ないだろうから。