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kn視点
朝、5時30分。いつもより少し早い。
目を擦りながら、ベットから身を起こす。
本当はもう一度横になりたい気分。
でもそうにもいかない。
だって、
今日は特別な日だから。
「ネクタイよし、シャツ、ボタンよし。ホコリなし。」
ピシッと鏡の前で身だしなみを整えて、少し恥ずかしくなる。
「あ、もう時間だ。」
足早に、ドアを開ける。
「行ってきます。」
誰もいないけど、ね。気合い十分ってことで。
俺は家を後にした。
キーンコーンカーンコーン
懐かしい、チャイムの音。
耳に慣れていたはずなのに、今日はやけに響いた。
ドキドキ、ドキドキ。
教室のドアを開ける。ああ〜、もう緊張。
そんな心の声を表情には出さず、教卓まで歩き、前を見る。
「おはようございます。今日から教育実習生としてご一緒させていただきます、金時と言います!科目としては音楽、よろしくね。」
「金時先生!」
「かっこいい、、」
「わあー!」
「話しやすそう〜」
「よろしくお願いします!」
色んな声が飛び交った。
とにかく、挨拶は成功かな?よかった。
安心して胸を撫で下ろす。
目線を下に落としたら、バチっとぶつかった。
1番前の席。頬杖をついている。
「あは、金時先生。よろしくね〜」
ゆるい声で言われた。くせ毛で眠そうな男の子。
そのふにゃっとした笑みが、無意識に伝染した。
「うん。よろしくね。」
良いスタートが切れたようだ。