利久side
…え?
…僕のこと知ってる人多くない?
利久「…え~っと…どうして僕のことを…?」
彼女は微笑みながら答えた
サラッと衝撃なことを聞いて数秒間ただ呆然とすることしかできなかった
…この人が…僕を…?
???「え、そうなんですか…!?副隊長…」
初耳です…と彼女は付け足した
???3「そうだよ~!それじゃ自己紹介しようか~!」
花梨「私は刃涙 花梨(はるい かりん)!ここ…スノーダストっていう組織で副隊長をしてるんだ!」
花梨「よろしくね♪」
花梨さんはピンク髪に花をかたどったピアスを付けている
…スノーダストって名前だったのかここ…
どうりで一般宅の雰囲気ではないと思ったんだ…
???「…えっと…次私ですかね…」
秋乃「はじめまして、未楽 秋乃(みらく あきの)です。」
秋乃「…スノーダスト所属の隊員です。よろしくお願いします。」
秋乃さんはオレンジ髪のサイドで結び、白い綿の髪ゴムを付けている
…さっきとは打って変わって敬語で話しているけど…
…さっきの人だけなのかな
???2「最後は俺だね」
衣琉香「俺は里白 衣琉香(りはく いるか)…同じくスノーダストの隊員だよ~よろしくね~」
衣琉香さんは黒がかった青髪に黒縁メガネを付けている
…白衣を着てるけど…医者なのかな
花梨「さて!自己紹介が終わったところで程度の能力について話そうか!」
…程度の能力…?なんだその厨二病(僕)が喜びそうな言葉は…
利久「能力…ってなんですか?」
花梨「…あれ?紫から聞いてない?」
聞いてないですと僕が答えると…
花梨「きっとすぐここに送りたかったんだろうね…優しいんだからぁ~」
花梨さんはうふふと微笑んだ
…確かに紫は優しそう…
幻想郷へ転送された時、空に飛ばされたことを思い出す
…いや…優しい…のか…?
花梨「じゃあ説明するね」
花梨「程度の能力っていうのは私達に生まれつき授けられた超能力…?みたいなもの!」
花梨「例えば霊夢は「空を飛ぶ程度の能力」魔理沙は「魔法を使う程度の能力」」
花梨「そして紫は「境界を操る程度の能力」なの!」
…なるほど…だから霊夢は空を飛べて、紫はあの目がたくさん付いた境界を出せたのか…
…冷静に考えて…どうしてあのときの僕は疑問に思わなかったのか…
花梨「ちなみに…私の能力は「不都合な記憶を操る程度の能力」だよ~!」
秋乃「私は「剣を操る程度の能力」です」
…操る…?使うじゃなくて…?
…話を遮りたくないし聞かないでおこう
衣琉香「俺は「寿命を操る程度の能力」だね」
…うわ、チートだ…
衣琉香「…言っておくけど相手の寿命を延ばすと自分の寿命は短くなるからね」
衣琉香さんはむっとした顔で言った
…あれ?心読めます?
衣琉香「まあ相手の寿命を短くする代わりに自分の寿命を長くすることもできるけどね」
…サラッと怖いこと言わないでください…
秋乃「こいつがヤバいのはいつものことなのであんまり気にしないでください」
衣琉香「え?ひどくない?あきちゃん」
秋乃「あきちゃん言うなサイコパスが!!!」
…この人達…仲良いのか悪いのか…
花梨「平和だねぇ…あと…」
花梨「利久君、君も自己紹介してもらえるかな?2人は君のこと知らないし」
…やっと僕を知らない人に出会えた…!!
今まで有名人にでもなった気分だったんだよ…怖かった…
利久「僕は椰真 利久(やしん りく)です…よろしくお願いします!」
衣琉香「よろしくね利久君」
秋乃「…あの、さっき泣いてましたけど…何があったんですか?」
秋乃さんは僕の顔色を伺いながら言った
僕はぽつりぽつりとさっきの出来事を話した
秋乃「…なるほど。人によって嫌なこと…ありますもんね」
秋乃さんは僕の目については触れなかった
…触れられても隠していたけど
花梨「話変わるけどさ…利久が良ければ…」
…はい?
利久「え、いや…僕一般人ですし!!能力無いですし!!」
花梨「私…いや、スノーダストには利久君が必要なの!!」
利久「いや…えぇ…?…そんなこと言われても…」
花梨「そこをなんとか!!戦場にぶち込んだりしないから!雑用係だから!!」
花梨さんはお願い!!と子供のように手を合わせる
…なんでそんなに入隊してほしいんだ…
…でも…まだ帰れそうにないし…新しい経験としてはいいのかも…
利久「…分かりま…」
分かりましたと言いかけた時…
???「…副隊長、こんな奴を入隊させる必要あるの?ないでしょ」
???2「…そんなに言う必要もないと思うんだけど…」
後ろから聞こえた声に気付き、振り返る
そこには黒と赤が混じったショートの髪をいじりながら壁に寄りかかっている女性と…
水色髪に花をかたどったピアスを付けている男性がいた
花梨「姫ちゃん!架衣君!」
???「第一、こんなヒョロガリにできることある?」
…突き刺さる…
花梨「こら姫ちゃん!そんなこと言わないよ!」
???「はーいすみませーん」
棒読みだ…清々しいほどの棒読み…
花梨「それに!利久君は入隊させるわけじゃなくて…掃除とか私達の手伝いとかしてもらうだけだもん!」
『姫ちゃん』は黙って花梨さんの話を聞いていた
???「…副隊長に逆らえると思ってるの?…文句無いわよ…」
姫ちゃんさんそこはダメって言ってください!!
花梨「…で、架衣君は?」
???2「忘れられてるのかと思った…」
ごめんなさい。正直に言って忘れてました
???2「別に花梨の決めたことなら反論はないよ」
衣琉香「隊長より副隊長の立場が上っていう不思議~」
???2「嫁の尻に敷かれる旦那っているでしょ?そういうことだよ」
夫婦だったのかこの二人…?
花梨「とりあえず!納得したところで自己紹介してよ2人とも!」
???「納得はしてないけど…分かったわよ…」
薔薇姫「私は神宮 薔薇姫(じんぐう ばらひめ)…皆からは姫って呼ばれてるわ」
薔薇姫はむっとした顔をしたまま、それだけ無愛想に言った
…画数多そうな名前だなぁ…
衣琉香「姫先輩…こういう時ぐらいにこにこしてたらいいのに…」
薔薇姫「…うっうっさい!後輩に言われる筋合い無いわ!」
衣琉香さんが言うと、薔薇姫さんは顔を逸らした
…少し顔が赤くなっていたのは気のせいだろうか
???2「…僕もしておいた方がいいよね」
架衣「僕は刃涙 架衣(はるい かい)…花梨の双子の弟で…スノーダストの隊長をしてるよ。よろしく」
架衣さんは水色の髪に、花梨さんと色違いの花のピアスを付けている
架衣さんと花梨さん…確かに似てる…かも…?
花梨「はい!それじゃ全員の自己紹介終わったところで…これからのことを話そ~う!」
続く
コメント
4件
ゴイリョク カセ
記憶…?剣…?スフl((((黙れ …世界線好きだなぁ…応援してる(?)