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#なつこさ
かは
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朝晴ももか/新作出した✌️
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コメント
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みぅ🤍🥀だよ〜 今回もすごく読み応えあった!啓祐くんの女の子に戻る練習、着実に進んでて感動した…美登里ちゃんがめっちゃ張り切ってて、ロリータ服の出し入れとかメイクブラシのドヤ顔とか、思わずクスッときちゃった🤭 でも親父さんが男装下着を直接渡せずにいるシーンが切なかったな…父子の関係、まだぎこちないけど、少しずつ前に進んでる感じがじんわりきたよ。 裏で動いてる不良グループも気になる…体育祭後に何か仕掛けてくる伏線かな?続きが待ち遠しい🌙
背景side
季節は9月上旬、、台風や雷雨、毎日のように不安定な陽気が続く中でここ毎日、放課後になると校舎裏の倉庫の小さい半開きの窓から灯りがもれ、煙草の煙が黙々と外にもれる。
中からは数人の男達の話し声が聞こえてくる。
どうやら不良たちの溜まり場のようだ。
???「あれからもう二年半か、、、ふー(煙草をはく様子)なんかみんな、負けっぱなしで悔しくねえのかよ?あと数ヶ月で中学卒業すんだぞ、、このままで良いのか?」
吸いかけの煙草を床に落とすと足で踏み消す金髪の男、身長170くらい、制服は、乱れている。(ワイシャツ上から四番目までボタンが留まっておらず、ネクタイも緩めに首からぶら下がっている。上着は着てると言うより羽織っている。)
???「そう言ってもさ!遼《りょう》、、相手が悪いぜ、、リベンジしたところで勝てる気がしねえ」
そう言う男も身長170くらい金メッシュの髪、容姿は遼と見た目はさほど変わらない、上着は着てるがボタンは全部外している。
上着のポケットに入っている煙草の箱から一本を右手の指先で抜き取ると自慢のライターを左ポケットから左手で出してそのまましっかりと握って、右手の人差し指と中指で支えている一本の煙草に火を点ける。
遼「なに言ってやがる、、楠木《くすのき》、、やってみなきゃ、、わかんねえだろーが、、このまま負けっぱなしじゃあ空手部として一生の恥だろうーが」
金髪の男こと浅羽《あさば》遼《りょう》は吸いかけの煙草を早々に間違えて消したのでイラついている。
一方、金メッシュ髪の楠木《くすのき》廉《れん》は点《つ》けたばかりの煙草を一服してから話し出す。
楠木「でもよー、神条の相棒、飛騨誠って言ったら、空手界では有名なサラブレッドだって言うじゃんか、、父親が赤帯(10段)の元空手選手でうちの中学のOBしかも警察官だって聞くぜ、、いくら足掻《あが》いても勝つの無理だよ、、」
ニコチン中毒なのか、遼は益々イラついて行く。
遼「なに、、弱気な事、言ってんだ?、、知恵を絞ればどうにでもなるだろうが、、なあ、、先輩!」
先輩だけ椅子に腰かけていて腕を組んで寝ている様子、、
容姿は優等生、、制服はグレーのブレザーでグレーのストライプの紺色のネクタイをしっかりしめていて、くろぶちめがねをしている。
ズボンも上着と同色、、黒髪、角刈り、体格はがっちりしていて、筋肉がしまっている様子、身長180くらいで座高は低めである。
先輩以外は全員、しゃがみこんでいる。
先輩「、、、ん?ああ、、悪いな、、ここのところ徹夜続きで殆《ほとん》ど寝てなかったから、、うとうとしちまった。で、、俺を呼んだ理由はなんだ?」
遼「、、、コイツをこらしめたいんすよ」
そう言うとスマホの画像を先輩に見せる遼
先輩「、、、やたら可愛い顔した男だな、、コイツに一年の時やられたのか、、」
遼「はい、、そうっすよ、、コイツ、、やたら女の子にもてて昔から気に食わねえ野郎で、、見た目と違いやたらと強いんすよ。こんな見た目ひ弱そうな野郎に負けたのかと思うと悔しくて、、最後のチャンスなので、、紅白帯(8段)の先輩ご指導お願いしやす。」
先輩「、、お前らが悔しがるのも無理ねえが、、受験生だろ?それより勉強した方がよくねえか?、、それに煙草は止めろ、、身体によくねえ、、それに髪も黒く染めろ、、受験生としてイメージを大切にしろ、、いつまでも馬鹿やってんじゃねえぞ、、あとは俺に任せて」
楠木「でも室井先輩!コイツには、強者《つわもの》の相棒がいましてそう簡単にはいきません。」
先輩「相変わらず、頭弱いなーおめえはよーその相棒が来ないようにすれば良いって話だろうが」
楠木「そうっすね、、先輩がいればリベンジ果たせそうです。決行はいつにしますか」
先輩「そうだな、、10月の体育祭終わったあとなんてどうだ?」
???「でも、室井先輩、コイツ、毎年何故か体育祭欠席してますよ。今年もおそらくそうなんじゃ」
茶髪の唯一煙草を吸っていない身長168くらいやせ形、制服はわりと普通に着ているが上着だけボタンがなく、留めるのめんどくさくてとおとお全部取ってしまったらしい男が先輩に言うと
先輩「柏崎《かしわざき》、、おめえも頭使えよ、、靴箱、またはロッカーに手紙入れて当日休まないよう仕向ければいい話だろうが、、」
柏崎《かしわざき》敬介《けいすけ》もまた先輩に弄《いじ》られるのであった。
柏崎「あ!、、そうっすね、、先輩、、頭いい!流石、現役高校生っす。」
こうして不良グループ三年生3人黒帯(3段)と元空手部OB室井《むろい》隆一《りゅういち》紅白帯(8段)招いての復讐会議が始まろうとしていた。
啓祐side
公美子の家で話し合いしてから、あっという間に9月15日土曜日になっていた。
公美子たちの助言通り、明日、9月16日は急に用事が入ったのでデートは難しいけど来月ならデートできますっと誠から着たlineにはなんとかそのように返信できたけれどどこか行きたいとこある?って質問に対しては上手く返信出来なかった。
誠はネットで色々調べてみるとlineで知らせてくれて、、それから月日が流れ、今日をむかえたのだ。
今朝はと言うと隣近所の朝倉美登里は、オレといつものように道端で会うと朝の挨拶はするものの流石にいつもと態度が確実に違っていた。
以前のように追いかけ回さなくなったのだ。
これもオレが女だと知ったからだろうけど、、
今朝のホームルームでは担任の矢吹桃先生から突然、今日付けで金堂栞が転校した事を告げられたが、こうなることは予測してたので別に驚きはしなかったが、周りの連中からはどうして転校したのか、幼馴染みなら知ってるだろ?とか特にクラスメイトの男子達から質問攻めに合った。
どうやら金堂栞は男子達のマドンナ的存在に映っていたようで、、まさか本当は女装していた行方不明の俳優、近藤《こんどう》秀司《しゅうじ》こと金堂秀なんて誰も思わないだろう。
それだけ彼の演技は完璧だったと今では思うのだけど、、
そして、数学の授業では稲部《いなべ》国篤《くにあつ》先生が教室に入ると直ぐに黒板に数式を書いて説明するので休む間を与えてくれないため、殆どの生徒は大抵眠ってしまう。
オレもその中の一人で流石に眠たくなるので、思わず欠伸が出てしまうが寝ないよう堪えるのに必死でいて授業に集中できない、、そのため、数学の試験は大概《たいがい》追試を受けるほど大の苦手だ。
稲部先生は寝てしまった生徒を見つけると容赦《ようしゃ》なく放課後残し自習を強制的にさせるからこっちは必死で寝ないように気力で起きるしかない。
だって今日は、待ちに待った女の子に戻る練習も兼ねてお泊まりの日だから、、自習なんてしてたらその分、女の子に戻る時期が遅くなるのでなんとか寝ないで授業を乗り切った。
それ以外はいつもと変わらない、、あっという間に放課後になり、帰る仕度をしているとオレを呼ぶ声がするので声のする方向(教室の廊下側の半開き室内窓)を振り返ると美登里が教室に首を入れて覗き込むようにそこにいた。
教室のドアを開けて中に入ってくると左手には学生鞄、大きなスポーツバック(道着入れ)を背中に背負《しょ》い、右手にはゴルフパター用のバック(弓具入れ)を持ち涼しい顔でオレの方に近づいてきて
美登里「てへ、、わたしも部活辞めて来たよ、、あの鬼主将の顔ったら思い出す度に笑えるよ、、啓くんと田辺先輩、続いてわたしもだからかなり狼狽《うろた》えてたよ(笑)」
「マジで?辞めてきたんだ?なんで?それにそんな一片に持って重たくねえの?」
美登里「なんでって元々やりたかった訳じゃないし、啓くんを追いかけて入部したけど居残る理由がなくなったから、、だってずっと部室のロッカーに入れっぱなし嫌だったんだもん。正直重たいけど、三谷先輩に会うくらいなら重たいの我慢した方がまだましよ。だっていつも啓ちゃんのこと虐《いじ》めて大嫌い、、もう会えないと思うと清々する。それより凄くやりたいこと出来たし、、ね(ウインク)」
「やりたいことって?」
美登里「わかってる癖に、、」
そう言って、一旦、各荷物をその場に下ろすと、どさくさに紛れてオレの右腕に両手で組んできたので思わず周囲を見回す。
いつの間にか教室にはオレだけしかいなかったのでホッとすると
美登里「なに、、焦ってるの?別に良いじゃん、、女の子同士なんだから、、それにいずれはみんなに知られる訳だし」
「だけど、おい!美登里、《《今》》は学校ではその話はしないでくれ、、まだ公にしたくないし秘密にしたいんだから、、」
美登里「《《今》》はでしょ?、、誰もいないから良いじゃん、つまんないの、、もう(ほっぺを膨らませて)~わかったよ、、(間)啓ちゃん、、ところで、、あたしも、、田辺先輩んち泊まらせて貰おうかと思って、、それにその方が次の日一緒に買い物行きやすいでしょ。その前に、、啓ちゃんち、寄ってからにしようかと思って、、女の子の服他にどんなの持ってるのか気になるしね、、」
「良いけど、、殆ど持ってないよ、、おばさんには、、なんて言って出て来るつもりだよ」
美登里「そのまんま、、田辺先輩んちに泊まらせて貰うって言うけど、、ついでに啓ちゃんと洋服買って来るって伝えるよ、、やだなあ、、啓ちゃん♪、、あのお喋りのママに本当のこと言うわけないじゃん、、あくまでも従妹の啓ちゃんとって言って置くから心配しないの、、ところで帰る準備OK?」
「終わったよ」
美登里「じゃあ一緒に帰ろう、、二年の靴箱先に向かって行ってるから、、正門の前で待ってるよ」
そう言うと下ろしていた荷物を持ち直し、靴箱へと向かうのだった。
靴箱の配置は、此方側向かって右端一年生、真ん中二年生、左端三年生と決まっている。
オレは、靴箱へ美登里より数秒出遅れ向かうと学生鞄を右肩に背負いながら下履きから革靴に履き替え、下履きを靴箱にしまうと約束の正門へと向かう。
学校の正門で美登里と落ち合うと、ここから万が一に備えて念のため美登里となるべく距離を置いて一緒に帰る事になり、道中、流石に重たそうなので一つ持ってあげようかと訊ねるも大丈夫だと言われる。
幸いにして知り合いに会わずに我が家の玄関前に無事にたどり着く、もし会ったら変な噂されかねないのでとりあえずは安堵《あんど》の溜め息を吐いた。
美登里は「またあとでね」と言って各荷物を重たそうに持ちながらよたよたした足取りで隣の家へと帰って行った。
そしてあれから30分ほど経過、自分の部屋で公美子んちに泊まる準備を続けているが中々、捗《はかど》らない。
何だか身体に力が入らない、、ここ数日色々あったから疲れてんのかな?今日は、金堂栞の転校の件で質問攻めにされたのが、結構堪えたようで、、
そういや泊まる準備しなきゃってそっちの方に気を取られてて肝心の着替えることわすれてた、、未だ制服のままだ。
長時間サラシで胸を締め付けられてるから慣れてるとはいえ流石に圧迫されてジンジンして痛痒《いたがゆ》くなってきてるのがわかる。
公美子のママがサラシは胸に良くないって意味、今ではわかる気がする。
なんか日に日に胸がどんどん大きくなってるような気がしてならない。
公美子のママに測って貰った時点ではBカップだったけどその時に購入したブラは何だか小さく感じるのだ。
ブラまた購入しなきゃいけないかも、、
早いとこ着替えねえと美登里来ちゃうよな~
でもなに着ていいか思いつかねえ
美登里にどやされそうな予感がする。
そんな風に思いながら準備していると、チャイムが鳴り出した。
???「はい!少々お待ちくださいね」
と言う母さんの声が聞こえ、もう玄関の方にいるようだ。
ガチャッ、、ドアを開ける音も聞こえてきた。
母さん「あら?お隣の美登里ちゃん、、こんばんは、、啓祐なら、(緊張しているような震えた声で思い付いたように)そうそうコンビニ行っていないのよ。折角来てくれたのにごめんね」
美登里「ニコッ(おそらくとびきりの笑顔)おばさん、、嘘が下手ですね。大丈夫ですよ、、何もかも本人から聞いてますから、、今日は、田辺先輩んちにわたしも泊まる事にしました。明日は啓ちゃんと洋服買いに少し遠出しますね。啓ちゃんから何も聞かされてなかったようですね。クスッ」
母さん「?啓ちゃん?って、、!」
美登里「そんなに驚かなくても、、まあまあおばさん、落ち着いて下さい。」
母さん「啓祐!」
母さんの呼ぶ声が玄関先から自分の部屋まで届く程の大きな怒鳴り声が聞こえてきて、、あ!そう言えば美登里に秘密打ち明けたの母さんに言うの忘れてた。
漸《ようや》く、母さんに怒鳴られた理由に気づいたオレは自分の部屋から慌てて出てきて玄関の方へと向かう。
「ごめん、、母さん、、言うの忘れてた」
母さん「こう言う大事な事は、前もって教えてくれないと困るでしょ」
美登里「おばさん、、ホントに落ち着いて下さい、、啓ちゃん悪気ないんですから、、」
母さん「美登里ちゃん、、ホントなら攻められてもおかしくない立場なのに(泣)なんて優しいの(泣)?ホントにごめんね、、今まで隠してたのに、、啓祐のこと慕ってたのは知ってたのに、、本当のこと知ってショックだったんじゃないの?憎らしいと思ったんじゃない?(泣)ごめんね」
そう言うと母さんは身体全身を震わせ泣きながら土下座して美登里の前で謝罪している様子を見てオレも貰い泣きしてしまった。
美登里「おばさん、、頭あげて下さい、、あたしならもう大丈夫ですから、、啓ちゃんもなに泣いてんの?」
「だって(泣)だって(泣)」
美登里「だってじゃわからないって、、それに、、やだ!まだ着替えてないの?おばさん、、おじゃまします。部屋行こう」
そう言うと靴を左右交互に脱ぎ、土間の玄関マットの上に素足で両足を乗せたあと、ドア側の向きに靴の踵《かかと》を両手で揃えて置き直す。
美登里「啓ちゃんの部屋何階?」
「3階だけど、、(漸く涙腺が止まった)あのさ、、美登里、、そのちゃん付けやめてもらえない?なんかむず痒《がゆ》いというか、、聞き慣れないって言うかさ、、!っちょっと、、急に引っ張るなよな」
オレが気づかないうちにいつの間にか右手を捕まれ引っ張られ転《こ》けそうになるのをみて美登里は
美登里「なに言ってんの?今から慣れないと駄目でしょ?、、ほんとは女の子なんだから、、これから色んな人にちゃん付けで呼ばれるんだよー。へえ、、ここが、、啓ちゃんの部屋?何だか殺風景だね、、あ?見っけ!これが噂の彼だねー(苦笑)」
そう言うとオレの部屋にずかずか入ってきて机の上に置いてある例の写真を見られた。
少しは遠慮しろよ、、そうだった、こいつは昔からそう言うとこ抜けてるとこがあるんだった。
いくら幼馴染みでもプライバシーの侵害だろ、、
何だか恥ずかしい、、穴が有ったら入りたい、、そう思ってる間にも、今度は押し入れに目がいき、障子を右横へ両手でスライドさせ開けると右手左手交互に突っ込んで手探りで色々何かを探してるようだ。
「美登里、、なにやってんだよ?さっきから、、」
美登里「なにって啓ちゃんが着る洋服だよ。田辺先輩のママにも何か貰ったんでしょ?、、先輩からこないだlineで教えて貰ったよ。その時にあたしも泊まりに行きますって言った(笑)」
いつの間に、line交換してんだよ、、油断も隙もねえな、、
ハア、、思わず溜め息をついていると、、見て欲しくない袋を見つけられてしまった。
美登里「なに?これ?もしかして田辺先輩と買いに行った時の洋服でしょ?」
袋はブティックの買い物袋だけど、中身はロリータ服入ってるんだった、これみたら絶対、着たいって言うか着て見せてって言うに決まってる、、コイツ昔からフリルの可愛い服好きだから絶対言うに決まってる、、見んなよ、、と心の中で祈りつつ、、
何とか美登里の視点を別の方へ向けさせようと試みるも
「それよりさあ、、美登里、、公美子のママに借りたミュージカルのDVD青い紙袋に入ってるこれも持って、、!っ」
美登里「キャー!可愛い、、なにこれ?そうだ!折角だからこれ着ようよ、、」
駄目だったか、、(項垂《うなだ》れる)
「ぜったい、嫌だ!」
オレは思いっきり嫌そうな顔で訴えると
美登里「なんでよ、、これでしょ?田辺先輩のママが若い頃に着たロリータ服って、、折角貰ったのに勿体ないよ、、」
「そんな恥ずかしいの二度とごめんだ、、そんな気に入ったなら美登里にやるよ、、」
美登里「え?二度とって一度は着たんだ、、ふーん、、でも先輩のママの好意を踏みにじるのはどうかと思うけどね、、」
「だって、、胸が開きすぎのデザインで、、それでなくても女物着るの慣れてないのに、、いくら女に戻らなきゃいけないからってハードルでけえだろ、、じゃなかったハードルでかいよね、、因みにストールも同じ袋に入ってるけどそれを使っても全然胸元隠れないし落ち着いて外出なんて無理、、思い出すとあの羞恥心《しゅうちしん》がよみがえるじゃんか、、」
美登里「、、(笑)アハハ、、啓くんって、、長いこと男の子の振りしてたから多少胸見えても大丈夫かと思ったから調子抜けしちゃった、、その反応って思いっきり女の子じゃん、、じゃなくてはじめから女の子だね。あ!!いつもの癖ってそう直らないね。啓くんじゃなくて啓ちゃんだね。だからと言ってずっとそのまま制服姿の男装のままでいる気?早く制服脱いで着る洋服考えよう。あ!このあいだの可愛いらしい茶色い服でこの際、いいか、、そんなに嫌がるんだったらロリータ服作り直そうか?要は胸元の襟回りが気に入らないのよね」
「え?そうだけど、、美登里って、洋裁なんて出来るんだ、、すげえな、、じゃなかった。凄いね、、あー!またやっちゃった」
美登里「(笑)アハハ、、そんなのお互い様でしょ、、そうしゃべり方なんて直ぐ直らないって、、それより幼馴染みなのに知らなかったなんてそっちの方が問題じゃない?あたしに任せなさい。こんなのチョロいもんよ、、」
オレは、ロリータ服を袋に入れ直すとその袋を美登里に預ける事にした。
初めて自分で選んで買った茶系の服を押し入れの突っ張り棒にかかっているハンガーから両手で引き抜くとそれに早速着替えようと制服を脱ぎ、サラシをとり、押し入れ置くのチェストからブラを出し身につけ、洋服を着はじめているところを、美登里がキョトンとしながら着替えしているところを一部始終見ているので、何だか、女同士でも恥ずかしいだろ、、
美登里「へえ、、啓ちゃんって胸大きいんだ!うらやましすぎる。それに男装ってそうやってやるんだ、、面白そうだね♪あたしもやろうかな、、でもめんどくさそう、、サラシで巻いていく行程が、、胸にサラシの跡がついて赤くなってて痛そう」
「うん、めちゃいてえよ。それで男装下着ってスマホで検索したら、何故か凄く便利なテーピングで胸の筋肉を横へ引っ張って貼ったりする方法見つけたけど、、あれもテープ剥がすとき痛そうなので却下したよ。テープだからお手頃な値段で済むけど、やっぱり男装用下着かな~公美子のママに勧められたし、、公美子に言わせると女の子に戻るのに買うのは勿体ないからそれよりも可愛い洋服買った方が良いってさ。どうしても欲しかったら発明してるかも知れないからおじさんに聞いてみたら?と言われ、早速親父に聞いてみると既に発明してあるから近々くれるそうだよ。」
美登里「ふーん、、そうなんだ、、よかったね、、ジャーン、、メイクブラシ」
そう言うと美登里はどこから出したのかいつの間か右手の親指と人差し指でメイクブラシを掴んで目の前に突きだして得意顔で見せた。
美登里「お化粧してあげるよ、、♪♪」
上機嫌に鼻歌しながら両腕でオレの肩を軽く押し付けしゃがむようオレに促すと不思議と大人しくそれに従い、しゃがみ込むと顔を弄られていく。
その間にも色んなメイク道具やファンデーションや化粧品が出てきて更に弄られていく。
自分の体重がどっしりと重心へ行き最早、痺《しび》れ切っていてこれ以上しゃがみ込むのも困難な状況の中、美登里は気づいたのか
美登里「その体勢辛くない?ちょっと待ってて」
そう言うなり、また何かをマイバッグから出している。
美登里「ジャーン!折り畳み式チェア」
乗りが何だかさっきからいちいちドラえもんなんだけど、、そう思ったら何だか可笑しくなって含み笑いを浮かべると
美登里「漸く、笑ってくれたね。良かった、、良かった」
どうやらオレが疲れきって元気ないのを悟って笑わせてくれてたようだ。
早速、折り畳み式イスを拡げて座った。
ふと、おばさんに貰ったウィッグの存在を思い出し
「美登里、、お願いがあるんだけど、、」
美登里「♪♪なにかな?、、」
超機嫌がいい美登里ってはじめて見るなあと思いながら
「机の右側の一番上の引き出しの中にウィッグ入ってるから出してついでに着けてくれないかな?」
美登里「♪良いよ、、♪」
そう言うと一旦手を止めて机に向かうとウィッグを引き出しから出して持って来てくれて髪に着けて地毛と馴染ませてくれた。
「ありがとう」
美登里「どういたしまして、、め、、めちゃかわいい♪、、飛騨先輩が惚れるのわかる気がする~だってまるで別人だよ?お化粧とウィッグでこんなに変わるなんてね、、みたい?手鏡もあるけど、、」
「べ、、別にいい、、自分の顔見るの恥ずかしいし、、そう言えば今、何時だ?」
然り気無く左手首の腕時計で現時刻を確認するとあれから一時間半経過している事に気づく、、流石に公美子、怒ってんだろうな、、電話しようと思っていたらスマホの着信音が鳴り出した。
公美子side
今日は、啓祐と美登里ちゃんが泊まりに来る日だ!
約束の時間はかなり過ぎてる、、かなりどころじゃない、、一時間半も経ってるし、、なにやってんのよ、、流石に、、心配になった私は自分の部屋の丸テーブルの上に置いてあるスマホを右手で掴み取り握りしめると啓祐に電話することにした。
啓祐「はい、、もしもし、、公美子、、ごめん、、今、電話しようと思ってたとこだったんだけど」
「(怒)遅い、、いったいなにやってたのよ、、こっちは心配してたんだからね、、」
凄い剣幕で怒ってる公美子の声がスピーカーに切り替えてないのに筒抜けで、咄嗟《とっさ》に美登里がオレのスマホを取り上げる。
美登里「すみません、、先輩!そんなに怒らないであげて下さいよ。遅くなったのはあたしのせいなんですから」
「あれ?その声は美登里ちゃんいたんだ。」
美登里「はい!今、お化粧してあげてるとこです。洋服で手こずってしまってもうすぐで完成するのであと30分くらいかかりそうです。本当に申し訳ありません。」
「お化粧?そんなことしなくていいから、どうせうちのママがするんだし、、気をつけて来てね。」
美登里「はい、、了解です。では啓ちゃんに代わりますね。」
そう言うと美登里はオレのスマホを返してくれて
啓祐「公美子、、マジでごめん、、ご免なさい。なんか美登里、めちゃ張り切ってるもんだから断りずらくなってさ、、」
「啓祐も気をつけて来てね。そうそう例の本、漸く今朝届いたみたいだからあとで渡すね。」
啓祐「例の本?ああ、、公美子がネットで注文したやたら頁数が多い本だったよね、、タイトル忘れたけど、、なんだったけ?あとおばさんに借りてたDVD持ってくるから後で一緒に見ようぜ、、 うん、、わかった、、気をつける、、またあとで」
香苗side
二階のダイニングキッチンで夕飯の準備をしていた時、チャイムが鳴り出したので慌てて一階の玄関まで降りていき、ドアを開けるとお隣に住んでる美登里ちゃんだったので物凄く驚きました。
美登里ちゃんが言うにはもう啓祐から秘密を打ち明けられた事を聞かされて思わず大きな声で啓祐の名前を叫んでいました。
その声で恐らく主人の啓造さんは、驚き何事かと二階のリビングルームで新聞を読んでたのを中断してそれで降りて来たのだと思いますが、、
降りて来たときには行き違いで美登里ちゃんと啓祐は、ふたりとも3階の啓祐の部屋へいき出掛ける準備をしているようでした。
主人はふたたびわたしと一緒に二階へ戻ります。
私は夕飯準備の続き、啓造さんは新聞の続きを読んでいます。
30分以上経つのにふたりとも下へ降りるような気配もなくて
主人「美登里ちゃんはなんて?」
急に読んでた新聞を綺麗に畳んでリビングのガラステーブルの端に置くと質問されました。
わたしはリビングテーブルを台布巾で拭きながら
「公美子ちゃんの家に啓祐と泊まりに行くって、、啓祐ったら美登里ちゃんに秘密打ち明けたの教えてくれないから驚いたわよ」
主人「だからあんな大きな声だして啓祐呼んでたのか、、あと啓祐がきたら渡してやってくれ」
そう言うと啓造さんは白い紙に包まれた物を私に託しました。
「あなた、これはなんなの?」
主人「男装下着だよ、、念のため二枚入ってる。以前から啓祐に頼まれていてな」
「あら、そうなんですか、、本人に直接渡せば良いじゃないですか、、あなた」
主人「いや、、やめとくよ、、啓祐はきっとわたしをまだ憎んでると思う。わたしの我《わ》が儘《まま》でずっと無理して男の子の振りをさせてたからな。あの頃のわたしはどうかしてたんだと思う。漸くその事に気づくなんて最早、父親として失格だ、、」
「そう言うなら私も同罪です。母親として失格です。どうか自分を責めないで、、あなた、、(泣)」
主人「香苗、、(泣)」
上からバタバタ下りてくるふたりの足音が聞こえて来ました。
暫く主人を抱き締めていた両手を放すと
「では、啓祐に渡して来るわね、、気をしっかりしてあなた、、」
主人「ああ、、そうだな(泣)」
そう言う彼の姿はひとまわり小さく見えました。
玄関へと急ぐわたし、その後ろ姿を見つめる彼の視線を感じながら一階の玄関へと下りて行きました。
そこには見違えるほど可愛くなった啓祐の姿がありました。
その姿をみてふたたび涙が一粒こぼれてきて
「はい、啓祐、、お父さんから啓祐に渡すよう預かってたの、、約束の男装下着なんですって、、すっかり可愛くなっちゃって、、(泣)」
啓祐「、、親父、、なんで自分から渡してくれないの?、、母さん、なんで泣いてんの?今生の別れじゃないんだから、、泣くなよ」
「だって、、こんなに可愛くしてもらって、物凄く嬉しいんだもの(泣)、、美登里ちゃん、ホントにありがとう。女の子に戻してくれて、、啓祐をよろしくね(泣)」
美登里「はい(敬礼ポーズ)任されました。」
啓祐「母さん、、まだちゃんと答えてないよ、、なんで親父は、、」
美登里「啓祐、、それよりも行かなきゃでしょ、、かれこれ二時間経ってるよ、、おばさん、、おじゃましました。いってきます」
啓祐「、、わかってるよ、、これ以上公美子を待たすな、、だろ?、、母さん、、あとで良いからちゃんと答えてね、、じゃあいってきます。」
「行ってらっしゃい、、(泣)」
泣きながら玄関を出て行く後ろ姿の我が子を見送るのでした。