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コメント
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ついにキスしたよ〜 ガチで最高
もう尊すぎて口角が下がらなくなっちゃった(⸝⸝◜𖥦◝⸝⸝)
第7話「ちゃんとする」
放課後。
「……今日は部活ないんだっけ」
「ないで」
帰り支度しながら、ぷりちゃんが答える。
「じゃあさ」
少しだけ間をあけて、
「寄ってく?」
「……どこに」
「どこでも」
曖昧な言い方。
少し考えてから、
「……まあ、ええけど」
小さく頷く。
(来た)
内心、ちょっとだけテンション上がる。
校門出て、
少し歩いて、
人気の少ない公園。
ベンチに座る。
「……なんやここ」
「静かでいいじゃん」
「まあな」
少しの沈黙。
風の音だけ。
(こういうの、慣れてないな)
隣を見る。
ぷりちゃん、少しだけ視線泳がせてる。
(……意識してる)
「ねぇ」
「なんや」
「この前のさ」
「言うな」
止められる。
「なんで」
「…恥ずいねん」
「じゃあ言わない」
「最初からそうせえや」
少しだけ笑う。
でも、
(今日は、ちゃんとしたい)
「でもさ」
「……なんや」
少しだけ距離詰める。
ぷりちゃんはびくっとするけど、
逃げない。
(ほんとに逃げないな)
「この前、途中だったじゃん」
「やから言うなって!」
顔、真っ赤。
でも、
「今日はいいの?」
「……は?」
「この前みたいに、止める?」
少しだけ真面目に聞く。
ぷりちゃんは固まってしまった。
視線は少しだけ下に向いている。
(……考えてる)
少しの沈黙。
それから、
「……嫌とは言うてへん」
「うん」
「でも」
少しだけこっち見て、
「……この前よりは、マシかも」
「マシ?」
「心臓うるさいの」
ぼそっと言う。
思わず笑いそうになるけど、我慢する。
「そっか」
小さく返して、
「じゃあ」
もう一歩、近づく。
距離が自然に縮まる。
逃げない。
逃したくない。
「……ぷりちゃん」
「……なんや」
少しだけ声、かすれてる。
(やばっ、えろい…)
「ちゃんとする」
そう言った瞬間、
自分の声が少しだけ低くなった気がした。
「……へ?」
ぷりちゃんが戸惑った顔でこっちを見る。
でも、もう視線は外さない。
ゆっくり、距離を詰める。
ぷりちゃんがほんの少しだけ、
俺の身長に合わせて顔を上げてくる。
(……やばいな)
あと少しで触れる距離。
息が混ざる。
ぷりちゃんの呼吸は少しだけ速い。
そのまま一瞬だけ止まる。
確認するみたいに。
「……いい?」
小さく聞く。
「……聞くな」
顔真っ赤のまま、目を逸らして。
俺と視線を重ねてはくれない。
(でもそれで十分)
幼い頃から変わらない
桃色で薄いその繊細な唇に
そっと俺のを重ねる。
最初は、本当に軽く。
唇の端が、かすかに触れるだけ。
柔らかい。
思ってたより、ずっと。
一瞬で離れそうになるけど、
(……やめたくない)
ほんの少しだけ、角度を変える。
今度は、ちゃんと重ねる。
ぴたりと合わさる感触。
熱くて、
少しだけ湿ってて、
触れた瞬間、ぞくっとする。
ぷりちゃんの肩が、びくっと揺れる。
少し震える指先が、
俺の服の袖を少しだけ掴んでくる。
(……まじか)
その仕草で、理性が少し揺れる。
「ちゅ、」
唇を軽く押し当てる。
強くじゃない。
でも、離れないように。
触れ合っているのを確かめる。
「んっ、ふっ…」
少しだけ、呼吸が乱れる。
触れてるだけなのに、
それだけで十分すぎるくらいで。
ゆっくり、離れる。
名残惜しくて、
ほんの少しだけ唇が擦れる。
「……」
「……」
距離はまだ近いまま。
「……今の」
ぷりちゃんが、息混じりに言う。
「うん」
「……ちゃんとしすぎやろ」
「ダメだった?」
「……」
視線逸らして、
「……ダメちゃう」
小さく言う。
そのまま、上目遣いで少しだけこっち見る。
「……もっかい」
「え」
「……今の、一瞬すぎて」
(……それ言う?)
ちょっと息切れてたくせに。
思わず笑いそうになる。
「じゃあ今度は、もうちょい長くする」
「調整すな!」
でも、
また、目閉じる。
(ほんと、)
可愛い。
今度は、最初からちゃんと重ねる。
さっきよりも、ゆっくり。
唇同士が触れたまま、
少しだけ時間をかける。
離さない。
そのまま、
ほんの少しだけ角度を変えて、
もう一度触れ直す。
さっきより、深く。
でもまだ優しく。
軽く下唇を挟むと、
「ふぁ、…」
小さく声を漏らす。
ぷりちゃんの指が、
今度はぎゅっと服を掴んでる。
(……やばいって)
胸の奥からじわっと熱くなる。
余韻を残すみたいに、
ゆっくり離れる。
今度は、さっきよりもしっかり。
「……」
「……」
しばらく、何も言えない。
ぷりちゃんが小さく息吐く。
「……ほんまにしたやん」
「うん」
「……変や」
「何が」
「全部や」
でも、
少しだけ笑ってる。
(……よかった)