テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
みんなと何気ない日常を過ごし、3週間が経過した。「今日は〜文化祭!」
今日は文化祭。待ちに待った文化祭だ。死んだ私は文化祭にトラウマがあるが、もう死んでしまったのだから関係ない。今日は精一杯楽しもう。
私のクラス2年A組は、冥土喫茶。そう御奉仕する方でなく、冥土の土産の方だ。私はこのクラスの愉快さにはいつも驚かされる。具体的なコンセプトは、お客さんはこれから死後の世界へ行く人。その人達に、最後の楽しみを持たせるのが私たち店員だ。ここは死と生の境目を生きる人をリラックスさせるためにある店。というコンセプトだ。私はもちろん店員役だ。衣装も抜群に可愛いし、なんと言っても、この文化祭に来る男の人の中には漫画でよく見るイカつい人が来るらしい。とても興味が湧いてこの店員を引き受けた。
「え〜ん」
文化祭が終わり、後夜祭へ。私はイカつい人が来ないから思わず悲しい声を漏らした。皆が面白い趣味だねとか、笑いながら慰めてくれる。この状況に感動してまたえーんと声を出す。そこでふと違和感を覚えた。こちらを見ている不気味な男。それはクラスメイトとも思えない。ここは、よくある居酒屋だから、違うお客さんがいるのも当然。だがしかし、なんだか不気味だ。黒ずくめの格好で、何も口にしていない。こちらを見ながら何かメモしているようにも、いや、あまり深掘りは良くないと、その日はあまり気にせずにみんなと別れた。
文化祭が終わり、3週間が経過した
「なに、これ?ど、ドッキリ?驚かせないでよ!」
私が教室に入るなり、今までちやほやしてくれていたクラスのみんなが私のことを怪訝するような目で見ていた。最低。だとか、騙してたのね。とか、身に覚えのない愚痴を言われ精神的苦痛でしか無かった。あの男のせいか?でもこれといった接点はない。というか、何がなんだか分からない。クラスメイトの話を聞くと、SNSに私の、死んだ私の動画と写真が。便所飯姿、芋っぽい顔、ビリビリに破かれた教科書を見て、苦笑いするあの憎たらしい私。もう思い出したくもなかったのに。陽キャグルの頂点である酒井さんは、ケラケラ笑ってる。なにかクラスに言っていたようだが、そんなの聞こえない。私の人生のシナリオは書き換えられない。どう頑張っても同じ結末なのかと、その日は保健室出休ませてもらった。どうしてこんな動画が?齋藤くん?誰でも疑えのは良くない、良くないよな。明日も休もう。
今日は心を落ち着かせるため、学校を休んだ。何気なく、SNSを見ていた。それが私を傷付けたはずなのに。