テラーノベル
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Episode…1 :side/N:
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「なんで、私のことを騙すの?!」
あー、また言われた。
別に、騙してる訳じゃないし。
「いや、ごめんね?悪気はないんだけど…」
あ、泣いた…
まじか…うーん…
「嘘つき…信じていたのに。」
流石に、こんないい子逃したくないしなー…
まぁ、別にいいだろ。最後なら。
俺はキスをする。
「!な…やめて!」
ふーん。へぇ…顔赤くしてんじゃん。
それはOKのサインだよな。
相手の髪を耳にかける。
「最後だから。これで…」
…嬉しそうにしてる。
単純すぎ。やっぱり女最高だわ。
何回か抱くだけでそう簡単に離れない。
まぁ、俺は身体しか見てないけど。
ほら、「好き」って言ったら締めた。
私も?…あー、本気にさせちゃったわ…
ま、別にいいか…、
やっぱり、年関係ないよな。
◆◆◆って。
ヤればヤるほど増えてくし。
強いやつは苦手意識あるけど…
絶対リードは取られない。
てか取られたくない。
最悪だからな。下って。
うわ…もう嫌なんだけれど…ちょっと最悪なこと思い出しちゃったんだけど。
最悪……◆◆◆で忘れよ…
でも、壊しても構わないのが女だよなー…
執着心強いけど。
うざいんだよな…執着ってネチネチしてて。
嫌いだわ…
修羅場とか、見てて何が面白いんだよ…
はぁ……、
ん、欲に満ち溢れた瞳してる。
…でもな…もうしたくないんだよなぁ…
あんまりイヤなんだよなぁ…そういう自分がなんかやったらシてくれると思ってんの。
イヤだって言ったくせに。
なんだよ。
嘘吐きじゃん。
そんな甘い声で言っても…はぁ…仕方ないな…
あーあ、増えちゃった…身体の関係。
…コイツとは真面目に恋愛できると思ってたのに…
うーん…なんか物足りないんだよな、女って…
そういや、男同士でも“ そういうコト ”はできるみたいだってさ。
こいつ…マジかよ…
男同士なぁ……
キモくない?
もさいヤツとやんのって。
穴でしょ?
キツくない?
穴はキツい。女でも。
じっくり解さないとじゃん。
スッとしたいんだけどな…
うーん…
まぁ、試しにしてみるのも悪くない。
誰にしよう…
でかいヤツはやだ。
小さくて女っぽい…
あぁ、★★★君がいたわ。
でもなぁ…あいつうざいんだよな…
やめた。
…あ、大野さん。
ふーん……いいじゃん。
サークルに寄ろ。帰り。
確か…この大きな建物で描いてるって言ってたな。アトリエ?みたいな。
屋敷か?ってくらいだな…いや屋敷か。
外からでも見えるわ。スゲー。
彫刻?っていうの?
綺麗だな…
窓にかけられたカーテンの隙間から中を見ていると、後ろから声がかかる。
「あれ、にの?」
その声の主はそう、大野さん。
丁度集まって描く時期だったらしく、大野さんが門から近付いてくる。
「大野さん。丁度会いたかったんだよねー♪」
腕を広げて大野さんに抱きつく。
うーん…絵の具の匂いがするな…
あんまり好きではないけれど…
ま、気にしなくていいか。
「どうしたの、珍しい。」
大野さんは抱きつき返すと、肩に顔を乗せながら嬉しそうに話す。
やっぱり…落ち着く声してるなー。
声好きなんだよな。大野さんの、
「このあとひま?大野さん。」
大野さんから離れて、顔を除き込むようにして首をかしげる。
うーんと考えるように顎に手を当てる。
凛とした顔も、嫌いじゃないよ大野さん。
逆にかっこいい?(笑)
まぁ、悪くないんじゃない?
…想像すると、いい…なあ、
「じゃあ、絵描くの手伝ってくれない?」
期待の瞳を向けてくる。
う、えー…
まぁ、我慢すれば、いいんじゃないかな…
デッサンって固まっていないとだめでしょ…?
ちょっとキツいかもな…(汗)
「あー…うん、いい…よ!」
不安に思いながらぎこちない返事をする。
そういうと、大野さんは嬉しそうに笑ってアトリエ?に案内してくれた。
中に入ると、ぶわっと絵の具やなんやらの匂いが襲いかかってくる。
うっ…わ…やば、すごいな…
匂いもそうだけど…うーん…
作品もすごいな…これ本当に人が作ったのか?
しかも彫刻?みたいなので。
作品がおいてあるところを抜けると、扉が何個か前に現れた。
「俺の部屋はここ。すごいでしょ?」
中には多くの絵があった。
やっぱり、特徴がすごいけど…
才能ってヤツ?
まあ…なんていうか…
すごいんだよな…(笑)
俺には当分無理だ…!
「にのってさ、好きな花とかある?」
大野さんはキャンバスの前に座ると、こちらを見て質問してくる。
好きな花…?
あったっけな、
好きとか…あぁ、
よくプレゼントするのは薔薇かな…
それでいいや。
「薔薇…?いっぱい花言葉あるし。」
そう言うと大野さんは型を取り始めた。
薔薇のことはうろ覚えらしく、考えながら筆を進めていた。
あ、俺じゃないんだ。
なんか、ほっとしたわ。
絵描いているときは邪魔したらいけないからな…
前にやったら優しく怒られたからね…
…、
なんか、つまんないな…
悪戯したい…
ちょっかいかけたいのに…
真剣な顔されると、できないんだけど…
「ねえ、」
遠くから声をかける。
大野さんはキャンバスを見ながら返事を返す。
やっぱり、描く方が大事なのか?
俺には理解しがたいな…
絵描くの苦手だし…
「大野さんってさ、何で絵を描くのが好きなの?」
そう聞くと、大野さんは描き進める手を止めて、此方を見てくる。
もちろん体はキャンバスに向けたままだけど。
驚いたみたいな顔して。
意外と聞かれたことない…?
よく聞かれてそうなイメージ、アーティストだし。
「あの…あれだね。芸術は俺もみんなも楽しませてくれるから。」
にこっと笑みを浮かべては、再び絵を描くことに集中する。
俺もみんなも…楽しむの?
ふぅん…そうなんだね…
独特…?だな。
「ふーん…」
下書きが終わったみたいで、キャンバスの近くにある机から絵の具を出してくる。
ん…薔薇は二輪か。
たしか…《この世界はあなたと私だけ》…
別に、大野さんだし意味なんて込めてないか。
偏見だけど…
黙ってみているとパレットに出した色は黄色だった。
黄色?黄色って…なんだ?
珍しい…黄色…
なんか、元気~なんとかー…的な、イメージだったな…
困惑している俺をよそに大野さんは描く手を止めずにどんどん描き進めていく。
いや?…でもなんか他にあった気が…
ちょっとこう…愛情表現的な?
なんだっけ…あの…そうだ!《薄らぐ愛》!
…なわけないか。
そもそも、ただの友人としか思ってなさそう。
あー、《嫉妬》もあったな。
嫉妬?…ないわけではないけど…なぁ…?
大野さんが?俺に?
…はっ、そんなわけないじゃん。やべやべ、危うく勘違いするところだったわ…
黄色は《友情》って言う意味もあるし。
「二輪、同じ色で塗るんですか?」
少し近づいて声をかける。
特に意味はないけど…
塗る色によって雰囲気が変わるとかよく言うじゃん?
だから…?うん、だから。
「…まぁ、今のところは?」
そうやって色を作っている途中で、大野さんは手を止める。
あれ?どうしたんだろ。
もしかして…飽きた?
そんなわけないか。大野さん意外と諦めにくいからな…
「どうしたの?」
顔を覗き込むようにして首をかしげる。
めっちゃ、真剣な顔…
ふふ…ふふふ、一周回ってかわいいな。
おーい、と声をかけてみる。
「…まぁいいや。一旦置こ。」
大野さんは珍しく中断した。
あっれれー…珍しいですねー、大野さんー
いつも諦めないのにー?
貴重だな。
なんかあったのかな?
まぁ、俺にとっては都合がいいけど。
「次はなにするの?」
立ち上がって、歩き出す大野さんに着いて行って暇を持て余す。
どこに行くんだろ。
棚見てる…ん、これ大野さんの過去の作品じゃん。
へぇー、こんなのも描いてたんだ。
意外…って失礼か。
「うん…次は…考える。」
そう言うと大野さんはカーテンを開けて茜色の空を見上げる。
こういうのも悪くない…?
雰囲気良いじゃん…♪
沈み行く太陽の光に照らされる大野さん…
んふふ…たまんないね…
「大野さん♪ねぇ、俺我慢できないんだけどー。」
後ろから大野さんに抱きついて、耳元で囁くようにして話す。
そして、後ろから回した手で大野さんの上着のチャックを下ろして、シャツのボタンに手をかける。
「…にの?やめてって言ったよね..別にそう言う関係じゃないでしょ。」
ボタンをはずそうとした手を押さえて、離させると俺の方を向く。
…なんだ、大野さん、そう言うタイプ?
まぁいいけどさぁ…
大野さんが俺の方を見た瞬間に短いキスをする。
「…ダメ…かな?俺…大野さんのこと、一番に考えてるのに…」
涙ぐんだ目で見つめて、袖のところをつまむ。
今まで磨きあげてきた演技力はよくこういうところに使える。
大野さんはこういうのに弱いもんね、♪
知ってる知ってる…
「…そんなこと言われても……」
困っているけど、内心ちょっと揺らいでる感じがする。
これは…追い討ちかければ行けるな。
でも、大野さんだしな…そうだ。
目的とは逸れそうだけど、まあなんとかなるでしょ。
「…こんな俺だけど、大野さんのことは本気だよ?」
真剣な眼差しを送ると、もっと焦りが見えてくる。
そうそう、そんな感じ…いい感じじゃん。
天才かも……
「あ…あぁまぁ…今は、サークルとか忙しいし。」
明らかに目が泳いでいて、若干顔を赤くしている。
…うん?あれ、これ…行くな。
大野さん無意識誘導?
…マジかあ
「大野さん、大野さんだから、俺こんなに真剣なんだよ?」
窓のサンに手をついて、大野さんが逃げられないようにする。
あれれ…予想してなかったや。
なんか、うまくいってる……
「…ちょっと、だけなら?…いいよ…」
いつもの大野さんでは考えられないほどの赤面姿。
かわいいなぁ…(笑)
ふーん、そうだなぁ…
俺はもう一回キスをすると、再び大野さんの服に手をかける。
今度は大野さんは無抵抗。
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…はは、やっぱり、女の子と一緒だね。大野さん。
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後処理をすると、寝ている大野さんが身震いをしていたので、上着を被せてあげた。
流石に今の大野さんは絶望的な声だと思うので、のど飴やら水やらなんやら買って枕元においておく。
あ、あとこれも書いておくか。
すぐそばにあった鉛筆と小さな紙を取ると、俺は筆を走らせる。
よし、これで…いいかな?
大野さんを起こさないようになるべく物音をたたせないようにゆっくり部屋を出る。
…まあそのあとは、関係も言うこともなかったし、多分大野さんは約束を守ってくれているみたい。
ついでに大野さんのアトリエの合鍵を貰ったからたまにそこに行ってる。
なんでかは…まあ、言えないよね。
薔薇の絵はいつの間にか完成していて、大野さんが自信作だって言ってた。
青と黄色。二輪なのは変わらなかったけれど。
あ、意味は青は「奇跡」みたいなので、黄色は説明した他には「幸福」もあるよ。
…説明しなくてもよかったかな?
まあ、俺からするととっても嬉しいんだけどね。
意外と男も悪くないな…はは、なんつって?
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