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羅紫side



買い物も終わり、夜。雄英高校ヒーロー科の情報を集めるべく、久々にパソコンを開き、カタカタとマフィア時代のルートを使って調べて行く。

いやあ便利便利。多分このパソコンじゃルートに入った履歴も個人情報も全部残るけどまあ森さんなら大丈夫でしょ。多分。いざとなったら中也か治を盾にして幼女の写真見せておけばいいか。



「へえ…体育祭がもうすぐあるのか…え、出たい。」



もう時期は夏前。いいな。青春私もしたい。多分総ナメだけど。障害物競争とか空飛んで一発やん。

まあ取り敢えずA、B組の個性と性格の把握と顔を覚えないと。パソコンと同時使用で携帯を見ると被害に遭った子の名前がメールで届いていた。


轟焦凍…?ふむ、推薦合格者か。性格は他人に無頓着、か。顔は……………………



「え、イケメンじゃんか。」



思わず声が出る。ドチャクソイケメン。なぜか悔しい。しっかしヒーロー科、イケメンと可愛い子が多い。え、そこにおばさん入るのキツくね?




「よし、輝子さんに頼んで15歳にしてもらお。」




明日は久しぶりに猟犬に行こう!


















「こんちはー!!」



「その声、その心音…羅紫さん!」



現在、猟犬本部にお邪魔しております。それも大きな紙袋を持って。



「あ、採菊!やっほぃ。今日はちょっと輝子さんに用があって来たんだけど、いる?」



「副長に?……私では無いのですか…ちょうど地下で拷問をしてますよ…」



あれ、なんかションボリしてる。



「え、採菊可愛いところあるじゃん。猟犬だからかっこいいなって思ってたけど可愛いなおい。」



何となく思ったことを伝えるとパァッと明るくなり心なしか後光が差している。



「そうですか…!あ、羅紫さん、地下までの道ご案内します。」


「え、ありがとう!」



犬の様な猫の様な…え、採菊ってこんなかわかっこよかったっけ?そう考えてるうちに地下へと着いた。



「あ!輝子さーん!!」



ちょうど休憩中だった輝子さんに手を振りながら声を掛ける。



「おお!羅紫か!久方振りじゃのう。最後に会うたのは京都で迷子になってたのを助けた以来か。」



「ちょ、輝子さん?黒歴史をそんな大声で言わないでください?」



なんか横にいる採菊がすごい顔してるし。え、若しかして引いてる?かなし。



「……(京都で迷子?私の知らないところでも迷子になっているんですね…副長に助けてもらったなら良いんですが、何か釈然としませんね…)」



「?羅紫?その紙袋はお土産か!?儂にくれるのか?!」



私の手元にある紙袋を見てテンションがぶち上がった輝子さん。うん、可愛い。



「はい!えっと、輝子さんにはこれ!くるみ割り人形!」


「ほお!」


「なんか本場のくるみ割り人形って指吹っ飛ぶくらい威力あるらしいんで是非使ってください!(胡桃に)」


「おお!使うぞ!(拷問相手に)楽しみじゃ〜!」



喜んでもらえて感激。お、次は採菊〜



「採菊には鈴の耳飾り!紐のデザインは私が考えて結ったんだ〜買ったものじゃなくて手作りでごめんね…でもちゃんと露西亜の職人さんに習ったよ!」



まじあの職人厳しすぎた。



「私に…?ありがとうございます。」



そう言い、採菊に耳飾りを手渡すと嬉しそうに顔を綻ばせながら早速耳につけてくれている。

動くとチリンッと控えめに鳴る鈴は金属音特有の甲高い音ではなく、柔らかい音だった。

嬉しそうにしている採菊や輝子さんを見てこっちも嬉しくなる。因みに鐵腸さんには千年枯れない木から作られたお箸を、隊長さんには露西亜風ジョッキを、私もよく知らない幻の五人目さんには無難にハンカチを買ってきた。迷子になってまで露西亜に行ってよかった。……ん?……何か忘れてる…………?



「あ!輝子さん!お願いがあるんですけども!良いですかね…?」


「うむ?何じゃ?」


「えっと、私の年齢を15歳にできませんかね?…」



「「は?/ほう!」」





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