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#カントリーヒューマンズ
10
ソナチ小説です
メリバ予定ですので苦手な方はご了承を…
旧国・史実注意
勝負の行方
俺達は昔からよく”勝負”をしていた。
ナチス視点
「おーい”ソ連”ー!早くしないと置いていくぞー!」
「まっ、待ってよ”ナチ”ー!」
まだ幼く父が亡くなっていなかった頃。
俺達2人は家を抜け出しては遠くへ行き二人で遊んでいた。
親同士は戦争中であり敵、その立場から堂々と会うことは許されなかった。
そのため親の目を盗み二人で出掛けていた。
「あの丘に先に着いた方が勝ちな!」
「まぁ”僕”が勝つけど!」
「ぼ、”僕”だって!」
2人とも負けず嫌いで、ことある事に色々なもので張り合っていた。
「ほら!僕の勝ちー!」
「負けたぁー…でも、次こそ僕が勝つ!」
「次も僕が勝つよ!」
張り合ったり喧嘩する日々が幸せだった。本当に。
けれどそんな幸せは永く続かない。
戦争は激化し、世界を巻き込んだ大戦は終戦した。
その頃には会うことは叶わなくなっていた。
「”私”は貴公らと条約を結びたい。どうだろうか?」
ソ連視点
「俺としても有難い。是非結ぼうじゃないか。」
久々に俺の前に現れたナチスにあの頃の面影は無く、見つめられただけで従っていしまいそうな目。無意識に惹きつけられる話し方。そこに居るのは笑顔の仮面を縫いつけた怪物に思えた。
色々なことを聞きたかった。話したかった。
だが立場とプライドがそれを許さない。
だがこうしてまたナチスと話せたこと、条約を結べたことが単純に嬉しかった。子供だと思われるだろうが、俺にとってはそれでも良かった。
「決まりだな。折角だ、会食でもしようじゃないか。」
「あぁ、勿論だ。」
「今晩は楽しかった。私は貴公らと友好な関係を望んでいる。二人でこの世界を支配しようじゃないか。」
「勿論」と返そうとしたが言葉が出てこない。
何故か嫌な予感がして堪らないのだ。
「そうだな。俺も同じ気持ちだ。」
バンッ
勢いよく扉が開かれる
「ソ、ソビエト様!ご報告が!」
部下が慌てた様子で駆け込んできた
「なんだ?ノックはしろと言ったはずだが」
「申し訳ありませんっ!!」
怯えた様子で部下が叫んだ
そんな事で俺が怒ると本気で思っているのだろうか
「いい。それより報告は?」
「ド、ドイツが、ナチスが攻めて来ました!!」
「……は?」
脳裏にあの笑顔が浮かぶ
「何故だ!不可侵条約は結んでいるだろう!」
「分かりませんがとにかく軍を!!」
冷や汗が止まらない。何故だ。何故。俺を裏切った。ナチス。
コメント
3件
フォウ!!独ソ不可侵条約が1話目だって!?これはアツいっすよ…!!! 一人称「僕」から「私」になっちゃって…ナッちゃんいつからそんなんなっちゃったのよ!(泣)
うわ…読んだ直後、胸がぎゅっとなったよ。 幼い頃の“勝負”の記憶と、大人になってからのあの冷たい笑顔のギャップがすごく切ない。條約を結んだ直後に裏切る展開、あまりにも残酷だけど、だからこそ引き込まれた。 “僕”だったあの頃のナチスはもうどこにもいないんだな…。 メリバはこういうのを言うんだな、って感じた。続きが気になるよ。🟨さんの描く闇、ちゃんと受け取ったよ。