この作品はいかがでしたか?
40
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(イソップ目線です)
… 如何してこんな事になったんだろう 、
【回想】
確か 事の発端は ナワーブさんの …
「俺たち四人で一緒に旅行とかしてみてぇよな 。
面白そうだし 。 」
とか 言う何気ない一言から始まったような … ?
其処に ノートンさんが
「確かに楽しそう」
って 賛同して …
僕は 何も言わなかったけど嫌そうな顔してた気もするんだけど …
そうしたら イライさん まで
「私は良いけど … イソップくんは ?」
って 聞いてきたから 断る訳にも行かず 、 止む無く承諾したんだっけ 。
【回送終了】
それで今 イライさんの 車にいるんだけど 、
「何で僕が運転してるんだろう 、 」
そう 僕は皆に聞こえない程度の 小声で 溜息混じりに 静かな 愚痴を吐いた 。
すると ちゃっかり 聞いていたのか ナワーブさんが
「別に俺が運転しても良いけどよ … イライが何か凄ぇ 止めてくるんだよ 。」
と 少しムスッとしつつ 上記を僕に返してきた 。
「それは私の車を守る為だよ 、 」
今度はイライさんが 絶対に やめてくれと 言った顔で ナワーブさんに 抗議している 。
何を隠そう 、ナワーブさんの運転は 危な … 、 いえ 、 ワイルドなんです 。
「じゃあイライさんかノートンさん代わって下さいよ 、 」
ミラー越しに ノートンさんの顔をちらっと見て そう言えば 、 ノートンさんは
「え? 何 。給料出るんなら代わるけど 。」
「… じゃあ 良いです 、 」
なんて さも当然化のような顔で言ってきた 。
もういいや 、この人に擦り付けるのは諦めよう 。
「イライさんは ? 車持ってるんですし 運転出来ますよね ? 」
「無理だよ 、 私 乗り物酔いしやすいんだ 。」
… 誰だっけ 、 このメンバーで 旅行行こうなんて言ったの 。
あ 、 ナワーブさんか 。
絶対 次の試合は 納棺しても蘇生してやらないので
なんて 人知れず 恨みを抱えながら 車を走らせる 。
ナワーブさんと ノートンさんは イライさんを財布代わりに使う模様 。
… 可哀想なイライさん 。
「そういえば 今日泊まる旅館は 海が近いらしいよ 。 」
と 、 ナワーブさん とノートンさんの 財布 及び イライさん 。
「じゃあ 明日 チェックアウトしたら 寄ってみようぜ 。」
「え 、 待って … 僕 海パン持って来てないんだけど 。」
… 何やら 後ろが煩いですが 無視です 。
僕は 勿論泳ぐ気なんてないので水着は 持ってきてません 。
「あ ー… もう 服のまま入ろっかなぁ 。」
ノートンさんのその一言が聞こえた瞬間 、 僕とイライさんの 顔が引き攣った 。
え ?ずぶ濡れのまま 車乗るって事 … ? かな ?
助手席に座っているイライさん を 横目で見てみる 。
青い顔をして 少し冷や汗を垂らしていた 。
そりゃそうなりますよ 、
本当に可哀想 ですね 、
「… 流石にそれはやめてあげて下さいね 、」
イライさんが気の毒だったので 僕からノートンさんに釘をさしておいた 。
「え ? 何で?ダメなの ? 」
何で21歳が分かって 28歳が分かんないんですか 。
僕とイライさん 貴方より歳下ですよ ? ?
とか考えながら 、 僕が対話を諦めようと思ったその瞬間
「車が汚れるからだろ 。 やめとけ 、 ノートン 。」
と 、ナワーブさんが一言 。
それで漸く諦めたのか ノートンさんが いつも通りの真顔で黙った 。
「てか 、 向こう着いたら何するんだ?」
なんて 他愛もない話題をナワーブさんが イライさんに振った 。
確かに 何するんだろう … 、
だが 僕の耳に 信じられない言葉が 入ってきた 。
「 え? 私も何するか知らないよ ?」
… え ?
衝撃の事実が発覚 。
「何で決めてねぇんだよ ! 」
「だって 、 この旅行 を提案したのナワーブ君でしょ !? 」
確かに 。
何で考えてなかったんだ と訴えるかのように 僕とイライさんが じとっと した視線を投げ掛けると 、 ナワーブさんは目を逸らした 。
「 … 取り敢えず 現地着いてから 決めましょうか 。」
そう提案すると 、 ナワーブさんと イライさんは 頷いた 。
けど ノートンさんは 自分には 関係がないとでも言うかの如く 、 窓の外を眺めているだけだった。
『第一話 end 』
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