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ゆあえと
「ねーえとさん〜、牛乳ってまだあったっけ?」
ゆあんくんと一緒に暮らして結構経つけど、変わらないなぁ…………。
私は「あった気がするよ」って返事をして、ゆあんくんの隣に行く。そうすると、ぱあって表情が明るくなった。ふふ、かわいい。
なんかしっぽが見えるような気がする。そのくらいゆあんくんはなんだか犬っぽい。
――ゆあんくんは優しい。
ゲームでミスをしても「大丈夫」って優しくほほえんでくれるし、料理も手伝ってくれる(ほとんどレトルトだけど)
そんなゆあんくんが好きだ。うん、大好きって言ってもいいかもしれない。
「ゆあんくん、これからもよろしくね」
ゆあんくんの後ろに立って、そっと抱きしめる。
ゆあんくんってなんか暖かくて安心するんだよね。ふふ、心臓がドクドクって鳴ってる。ゆあんくんも照れるんだなぁ……。
「え、えとさんっ?!あ、いや、うん。これからもよろしく」
私はとても嬉しい返事を受け取って、満面の笑みになった。
――幸せだなぁ……。
――――――――――――
「愛してるゲームしない?えとさん」
「えぇ……?」
いつものようにゲームをしている時、いきなりそんなことを言い出す。
一瞬手が止まってしまった。手元が狂う。
「あーもう負けちゃったじゃん!」
ゆあんくんはそんなことを言うえとさんを眺めながらにこり、と笑みを零した。
「えー、やろうよ」
にひひ、とえとさんに向かって笑いかける。
……その表情にえとさんは弱かった。弱すぎた。
「ん〜〜、、もう……一回だけだからね」
諦めながら言う。ため息を一つ零して、眉を下げる。
――
「愛してる!」
ゆあんくんが元気いっぱいに言う。
……即死だ。
「ねぇ〜〜、ずるいってほんと」
顔を手で抑えた。顔隠して耳隠さず。分かりやすく照れていた。
「へへ、これがおれのほんとの気持ち」
指ハートをしながらえとさんに視線を送る。
「ね、えとさんもやってよ」
こんなの言ったら恥ずかしすぎて死んでしまう。
「ぇ、や、やだよ……」
「お願い!!一生のお願い!」
「それ前にも言ってなかった?」
はぁ……。
「あ、愛してる」
段々と声が小さくなる。恥ずかしくて今にも沸騰しそうだ。
「んもぅ〜〜!!えとさん可愛すぎ!」
思いっきり抱きついてゆさゆさと揺らした。
満更でもないえとさんであった。