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7月下旬、ある日の夕方
Side🐤
「いむさん遅いなぁ、」
さすがにトイレ長すぎませんか…?
「でもここ眺めいいし、いっか。」
田舎とも都会ともつかないこの街の駅前には夕日に照らされて温かみのある景色が広がっている。
ここに来たのは初めてなはずなのに、妙に懐かしい。
それにしても意外。
突然行きたいところがあると言われてどこだろうと思えば、こういうところが好きだとは思わなかった。
あぁ、喉乾いた。
とりあえず自販機っと、あったあった
何飲もう。でもやっぱ今の気分は
「「カルピス一択(でしょ)」」
「へ…!?」
「あれっ!」
――――
――――――――
『あっこれ私の――、ッッ!!』
――――――――
――――
「「あのときのっ!」」
―――――――
「あははっ笑」
「すごい偶然ですね……」
こんなこともあるんだ。
「…………ね、本当に。」
一瞬涼しい風が吹いて、なんともいえない空気が流れる。
「私、やよい!」
『やよい』か。
確かに雰囲気がそれっぽい。
「お兄さん、なんて名前?」
「本田っていいます。」
「本田さんかぁ。うーん」
やよいさんは
少し唸って考えたあと、あっと何かひらめいたような声を上げた。
「じゃあぽんちゃん!」
「へ?」
突然のことに思わず情けない声が出る
「ぽんちゃんって呼んじゃダメ?」
ぽん……
ふといむさんと初めて話したときのことを思い出す。あのとき、何かを誤魔化されたような
「いいですよ。」
「わーい!」
「やよいさん、誰か待っているんですか。」
「ううん、私は帰ろうとしてたところ」
家がここ周辺にあるんだ。
「そっちは?」
「俺は…知り合いを待ってるところです」
「そっか、ねぇ
まだ来なそうならもうちょっと話そうよ。」
「いいんですか?」
「もちろん!私ぽんちゃんのこともっと知りたい」
ピコン
「あっ通知、弟から」
「弟さんがいるんですね。」
「そうなの。うるさいし、バカだし、いいことないわ」
でも頼りにしてる。
そんな嬉しそうな笑顔を見て、
何だか微笑ましかった。
『あちぃ、姉ちゃんアイス買ってきて』」
・・・。
「はぁ?ふざけんな!!こっちだって暑いんだよお前徒歩5分でコンビニ行けるだろ!」
「昨日も私のハー〇ンダッツ勝手に食いやがって〇ねよ!!!」
・・・。
ふぅ、
「ごめんぽんちゃん💦一緒にコンビニ来てくれない?」
「……ハイ」
こっわ。
――――――――
――――――――
道を歩きながら、
少し先を歩くやよいさんは続けた。
でも、もっと酷いやつがいてね
「一年と半年くらい前かな。それまではそいつと私と弟で一緒に住んでたの。」
「その日はそいつの誕生日だったから『早く帰ってきてね』って言ったの。」
「誕生日みんなでお祝いしたらさ、前みたいになれるかなぁって思ったから張り切って色々しようと思ったんだよ?」
「なのに、それっきりまだ帰ってこない。」
鼻をすする音が聞こえた気がした。
前みたいに、か
きっと仲が良かったんだろうな
「『弟はもうあいつのことなんてどうでもいい』って言ってたけど、本当は定期的に電話かけてるの私知ってるんだ。」
「全部不在着信だった。酷いね、一秒だけでも出てくれればいいのに」
「もう調子に乗りやがって!絶対にまた会ってやる!それで一発殴る。ついでに弟も殴る。私決めたら曲げないタイプだから!!」
「話聞いてくれてありがとう!」
彼女は生き生きとした顔で、温かな目でこちらを振り返る。
そのとき
眩しい人だと思った
だからこそ気付くのが遅れた
そこは横断歩道
ありえない速さ、信号無視をして突っ込んでくるであろうトラックの存在に俺だけが気付いた。
「危ないッッ!!」
「っえ…?」
桜葉葵@アニオタ🤍🦊⚔️
#はちまる
ふりぃ。flly.
378
うみ👾
771
#ゴッキー
羊🐏
326
コメント
1件
あおいです🌷 第7話、読ませていただきました! 駅前の夕暮れの空気感がすごく柔らかくて、ぽんちゃんとやよいさんの距離が縮まる感じが素敵でした。やよいさんの「私決めたら曲げないタイプ」って言葉にグッときました。明るく強いけど過去に傷を抱えてる感じが丁寧で…最後の横断歩道、心臓止まるかと思いました!続きが気になりすぎます😭