ぐにゃりと歪んだ視界に、脳が激しく揺さぶられる。
唐突に足が地面を捉え、よろめいた体勢を立て直すと、目の前には
学園長室の上階にある、蘆屋道満の私室が広がっていた。
目の前に広がる光景に、思わず体が固まってしまう。
てっきり荒れた部屋を想像していたのに、
そこには、想像していた薄暗さや汚れもなく、むしろ清潔な空気が流れていた。
線香のかすかな香りが、張り詰めていた心をわずかに解きほぐす。
だが、その安らぎは一瞬のことで、すぐさま思考を現実へと引き戻された。
「なんで……」
頭の中で、無数の疑問が駆け巡る。なのに、
口から零れたのは、たったそれだけの一言だった。
「私たちは貴方のことが好きなんです。晴明君。でも、貴方は1人しかいませんからね」
「だから、勝負することにしたんです。『貴方を堕とした方がものにできる』って」
なんとも勝手な、と吐き捨てるように晴明はそう思った。
それと同時に、首元に何やら異物感が襲った。
硬い何かが首元を締め付ける。皮膚に食い込むような不快感に、思わず息をのんだ。
「…くび、わ?」
掠れた声でそう呟く。
何が起こったのか、理解するのに数秒を要した。
自身の首に付けられたものは、間違いなく首輪で、全身の血の気が引く。
「気に入ってくれた?」
首輪を付けてきた張本人が、まるで愛しい子猫に話しかけるように優しく、
けれど有無を言わせない調子でそう言った。黒い髪先を揺らしながら、彼の指が、首輪をなぞる。
「ねぇ、晴明君」
「僕、君のためならなんだってするよ?」
「ひぇ、っ…」
「大丈夫、晴明君は何も心配しなくていいんだよ? ただ、僕のそばに居てくれればいい。
それ以外のことは、何も考えなくていいんだよ」
「ぁ……ぅ…」
「僕が稼いだお金は全部、君のために使うから。だから…晴明君はもう…」
「他の誰かのことなんて考えないd………ッ痛ァ⁉‼⁉」
その瞬間、後ろに立っていた道満がためらいなく、蘭丸の後頭部を強く叩いた。
「怖がらせてどうすんだよ」
「ごめんごめん。ついスイッチが入っちゃった…」
「……」
「って…あれ。 晴明君?」
ぐたり…、と重みが胸にかかる。
蘭丸が気づいた時には、すでに晴明は力なく寄りかかってきていた。
どうやら、あまりに多くの情報が、彼の処理能力を超えてしまったらしい。
「だから言ったんだよ、怖がらせんなって」
道満はため息混じりにそう呟き、
ふわりと晴明を抱き上げると、そのまま敷いてあった布団へと寝かせた。
「しゃーない、晴明君が気絶したままするしかないね」
「はぁ………寝込みを襲うだなんて、貴方も趣味が悪いですねぇ」
カラカラと笑う男の横顔を見て、はぁ…、とため息をつく。
晴明に向けた、まるで砂糖をどろどろに溶かしたような甘い顔は、道満でも鳥肌を立たせていた。
晴明君もこんな奴に好かれるなんて気の毒だ、と自分のことは棚に上げて思うのであった。
…なんだろう、頭がふわふわする…?
それに、なんだか気持ちよくて……
もしかして、夢……?
(じゅぶッッ!♡♡
「ひっ、ぅうぅう~~ッ⁉♡♡♡」
安心しきっていたその瞬間、
強烈な快感が、晴明を現実へと引き戻した。
「もう起きたんですね。おはようございます♡」
「あ、晴明くんやっと起きたの? おはよ~!♡」
その声と同時に、中を広げていた指が少しずつと抜けていく。
「ッぃい゛♡♡ぁあぁあー~ッッ⁉♡♡」
一度引きかけた指先が、再び熱い粘膜の奥へ、音を立てるように滑り込む。
意味もなく激しく首を振る晴明を無視して、指の先端をゆっくりと前立腺に触れさせれば、
掴んでいた腰が勢いよく跳ねて、晴明の先端からはトロトロした白い液体が少量漏れ出した。
「な゛ぃこえッ♡♡やぁ゛っ♡♡♡」
「ゆびッ゛♡♡ゆび動かさないでくら゛しゃいぃ゛ッ♡♡♡」
快感と困惑で訳が分からず、助けを求めるように学園長の方に目をやると、
愛しくて仕方ない子猫を覗き込むかのように。
その瞳には焦がした砂糖のような、とろける甘さが宿っていた。
もはや、この場に自分を助けてくれる者など居ない。
頭の芯まで凍りついたような絶望と困惑が、一瞬にして、
熱い蜂蜜が溶け込むような甘い衝撃に塗り替えられた。
「い゛ッッッ♡♡ぁ♡♡ぁあッ♡♡♡」
「もう、晴明くんったら。あっちゃんばかり見てないで僕のこともちゃんと見てよ♡」
隊長さんの長い指で奥を突かれたかと思えば、その指はようやく抜かれ、
今度は安堵の息をつく間もなく、その唇が塞がれた。
「んぅッ♡うッ♡…ッふ、ぅ♡」
唇をなぞる舌先が、有無を言わせぬ圧をかけてくる。
『口を開けて』と無言で告げられているようで、
その命令に逆らえばどうなるかという恐怖が、自分を支配する。
わずかに隙間を開けると、それを待っていたかのように、滑らかな舌が侵入し、自身の舌を絡め取った。
「んッ♡♡ふ…っ!♡♡ぅッ♡♡」
くちゅ、っと水音が部屋に響き、その音が妙に大きく聞こえる。
初めてのキスが、まさかこんな形で、こんなにも呆気なく奪われるなんて。
怒りや悔しさよりも、ただ、沸騰したように顔が熱く、
この身がどうにかなってしまいそうなほどの羞恥心に襲われる。
「んッ♡はーっ♡ぅ♡♡はぁ…っ♡♡」
ゆっくりと舌が離れる瞬間、二つの唇の間に銀色の名残が引かれ、やがて切れる。
その動きを追うように、隊長さんの唇がそっと触れ、小さく愛らしいリップ音を立てた。
「チッ、なにお前だけ楽しんでんだよ」
二人の甘い時間を大人しく見守っていたはずの人物が、
その沈黙を破るように、鋭い視線を蘭丸へと突き刺した。
「あ~ん、そんな怒んないでよ~」
「挿れるのはあっちゃんが先でいいからさぁ」
その言葉に、喉の奥がヒュッと鳴る。
まるで心臓を掴まれたかのような衝撃に、呼吸が止まった。
いれる………、
イレル…………⁉
脳裏に焼き付いた言葉が、繰り返し再生される。
あまり想像はしたくないが、一体何を、そしてどこに、入れるという話なのだろうか。
不幸な出来事には慣れっこだったはずなのに、今感じている予感は、
そんな生ぬるいものではない。過去のどんな不運も霞んでしまうほど、
ぞっとするような嫌な予感が、背筋を這い上がってくる。
二人の隙だらけの会話が、耳に届く。
拘束もなにもされていない。逃げられる。
そう確信して、音を立てないように、ゆっくりと体を動かした瞬間――
手首に、骨が軋むほどの強い力がかかる。
「い゛ッ…っ」
逃げようとした反抗は、あっという間に鎮圧され、
身動き一つ取れなくなってしまった。
ミシミシと骨と皮膚が強靭な指に締め付けられ、僕の逃亡は一瞬として幕を閉じた。
「おや、一体どこに行くつもりなんですか?」
「え、………と、その……、僕トイレに行きたいなぁ…なんて……」
「ああ、それならここで出してもらっても構いませんよ」
「え…」
爽やかな笑顔で、とんでもない言葉が投げかけられる。
僕に人権などないのだろうか。そう思い、絶望に視線を落とした途端、視界が反転した。
ドサ、と重い音を立てて柔らかい布団に押し倒され、
片方の手で両手首を捕らえられ、頭上に押さえつけられた。
「いいかげん観念してください、晴明君♡」
「む、むりッ! そんな大きいの入んないよ!///」
「大丈夫、大丈夫!」
「晴明くんが寝てる時ちゃんと慣らしてあげたし、多分入るでしょ~」
…………多分???
人の気も知らず、拘束された僕のすぐ隣で、
悪意のない、だが無神経な笑い声がやけに鮮明に聞こえる。
その言葉を意識している暇もなく、
焦れるほどゆっくりと、しかし確実に、道満の熱が晴明の奥へと侵入していく。
粘膜を丁寧に押し広げられ、しんわりと内側が満たされていく感覚に、晴明の瞳は潤み、熱でとろりと溶ける。
「ん゛ッ…~ッ!おぉ♡ぅ゛ッ♡♡♡」
「はぁー…♡挿れた瞬間イクなんて…本当に可愛らしいですねぇ♡」
「かわいくなんか…ッ♡♡っはぁへッ⁉‼⁉♡♡」
一気に突き入れられた道満のそれが、晴明の最奥を深くを弄る。
痛みはない。ただ、体が急速に満たされたことで生まれた莫大な感覚に、
意識が染められていく。散々慣らされた蜜壺が、道満の熱をぎゅっと締め付け、全身に甘い痺れが走った。
「ぁあッ⁉♡ん゛ッ~ぅ゛ッ♡♡♡やぅッ♡♡ぁあ゛ッ♡」
「晴明君、好きです♡大好きです♡♡」
「この世で誰よりも貴方のことを愛してます♡♡」
「お゛ぉッ~⁉♡♡♡ま゛ッれ⁉♡はげしぃッー~♡♡♡きも゛ちぃッ♡♡」
「ん゛ぉひぃい゛ッ~⁉♡♡♡イッら゛ばっかぁッ♡やだやだやだぁッ!♡♡♡」
道満は、晴明の腰を強く抱き寄せると、ゆっくりと、しかし確かなリズムで腰を突き始めた。
どちゅ、どちゅ、と響く水音が、部屋に響き渡る。
その音にすら晴明の体は敏感に反応し、びくびくと震えた。
(ごぷッッ!!♡♡♡
「ん゛ぐぅッ~~~っ⁉‼⁉♡♡♡」
「んも~、晴明くん。僕のこと忘れてない?♡」
蘭丸がそう告げると、
晴明の後頭部を掴み、自身の熱棒を銜えさせる。
「ん゛う゛ぅ♡♡…ふ、ぅ♡ん゛ンゥッ~~♡♡♡」
「晴明くんのお口ちっちゃくて可愛い~♡」
「んぐぅッ~~~⁉♡♡♡まらぃ゛うッ~⁉♡♡」
「けど、僕の全部入ってないから、少し物足りないかな~」
晴明の髪を掴むと、銜えていた熱棒を奥まで入れ喉奥にゴチュン!!と強く当たる。
晴明はその衝撃に目を見開き射精してしまう。
「ッッー~ー~っ⁉‼⁉♡♡♡」
「あはっ♡晴明くんイラマしてる~♡ そんなに気持ちよかった?なら僕も嬉しいなっと!」
「あ゛ぉッ~⁉♡♡♡ぉお゛ッ♡♡」
ゴチュンゴチュン!と喉に先端が当たる度に強い快楽に襲われる晴明は、
その瞳にハートが浮かぶように錯覚するほど、トロトロと溶けた瞳で、
喉奥を激しくされる度に快楽が背筋を這い上がり頭が甘く痺れる。
「こっちも忘れんなよ!♡」
「ぁう゛ッ♡♡いぁッーーー~~っ⁉♡♡♡」
その瞬間、強く道満の熱棒がナカを擦り上げ、強烈な快感により、悲鳴にも近い声が漏れてしまう。
上と下から、同時に絶え間なく快感が続く中、何回も晴明の先端から白い液体が零れ落ちる。
「まら゛イぐぅッ~♡♡♡も゛ぅやらッ~ーッ♡♡」
「きも゛ちぃのッ♡♡♡や゛らぁッ♡♡
しんり゛ゃうッ~♡♡きもぢぃのッごわいッ~っ!♡♡♡」
「はッ…ぁ♡晴明くん、かーわいー♡ずっとイキっぱで辛いねぇ?苦しいねぇ?♡♡♡」
「ふふ、ほんとっ♡こんなに達して、可愛らしいですねぇ♡♡」
愛に濡れた肉壁をこすられる度、他とは異なる甘やかな感覚がじわりと生まれる箇所がある。
もっと触れてほしくて、晴明は無意識に腰を揺らした。その動きに、道満は更に深く、強く突き上げる。
「きも゛ちぃッ⁉♡♡も゛ぅやらッ~♡♡イげないよ゛ぉッ…ぅ♡♡♡」
「あ゛ッ~♡ッおかじぐな゛ぅ~ッ♡♡♡」
「はぁッ♡晴明くん♡好きッ…晴明くんは僕のこと好き?♡」
「ぁう゛ッ~♡しゅきッ♡しゅきれ゛すからぁ゛ッ~♡♡♡」
「あはっ♡あっちゃん聞いた~? やっぱり僕の方が晴明くんに愛されてるみたいだねぇ♡」
「はぁ? 私の方が愛されてるに決まってるでしょう」
「へぇ~?じゃあ晴明くんに『好きです』って言わせてみなよ♡」
「はっ! 上等だよ」
道満の口角が軽く上がった。それは、さらに奥へ、奥へと春明を求めるように、
悦びをねだるように突き上げ続けた。熱い吐息が、晴明の白い肌に降り注ぐ。
「んぉ゛ほっ~~ーッ⁉‼⁉♡♡♡」
「…やっ、やら゛ッ⁉♡♡♡やめてくだざぃいっ~ーゥグッ、グス♡」
「やめてと言うわりに、下半身はずいぶん素直ですねッ♡」
「ぁう゛っ~~ーー~ッ♡♡♡」
「しゅきッ♡しゅ、き♡♡れすッ゛♡♡ッから♡♡も゛♡♡やぁ゛♡♡」
「ふふ、私も大好きですよ。晴明君♡」
晴明は快楽でグズグズに泣きながら、プシッと潮を吹いてしまった。
あられもない顔を晒し、晴明は身体を震わせる。
「それと、初めての潮吹きおめでとうございます♡」
「あひッ…♡ぁあ゛♡♡…ッふぅ、♡♡♡」
(ぅ…♡やっと…、やっと…終わる…、///)
「じゃあ次はどれだけ吹き続けられるのか、試してみましょうか♡」
「ぇ…♡はぇ?♡♡♡」
キョトンとした晴明の表情を無視して、ローションを足して擦り続ける。
「くッ…ぅ♡あ゛ぁぁッ~⁉‼⁉♡♡♡」
「うわぁ…、あっちゃんったら鬼畜~」
プシュ、と溢れる潮の量が増し、
蘭丸のそれを銜えているせいで、まともに声も出せぬまま潮を吹き続ける。
「ぃ゛ぐぁっ♡あひっ♡♡やら゛ッー~~‼ぉぐぅッ~~ッ♡♡」
「はへぇ゛…♡♡ぁぐあっ…やだやだぁ!♡♡も゛ぅ、きもちぃ゛のいらにゃいッ♡♡♡」
「…勢いが落ちてきましたね。晴晴君、早くこの状況から解放されたいですか?」
力の抜けた体で、かろうじて首を上下させる。
それが何を肯定したのか、もう考える気力もなかった。
「じゃあ、腹に力も入れて、早く出し切ってください♡」
「することは変わらないでしょう?」
ニコニコと優しい笑みとは裏腹に、悪魔のような事を晴明に言い聞かせる。
今、腹に圧をかけるのは自殺行為だ。
けれど、彼の機嫌を損ねないよう、晴明はその言葉に逆らうことは出来なかった。
「ぁう゛っー~~ーーッッ♡♡♡」
ビクンビクンと痙攣のように跳ねながら、ちょろちょろと残り少ない潮を出し切っていく。
それと同時に、びゅるるるると喉奥に苦味を叩きつけられる。
その感覚でさえも快感へと変わり、終わることのない悦びに全身が震えた。
「ンぐっ…ひゅー♡ひゅぅ……♡♡♡」
道満のそれが、晴明のナカからゆっくりと抜け出る。
貫かれていた蜜壺はヒクヒクと震えていた。
「…ぁ…うッ…♡♡」
「あれ? お~い。晴明くん」
「……ぅ…♡♡」
「あれま、トんじゃってる」
「少しやりすぎましたかねぇ」
吐息のような呟きが、静かな寝室に溶けていく。
二人は眠る晴明の頬に、まるで唯一無二の宝物に触れるように、そっと唇を押し当てた。
それは愛情というよりも、『決して誰にも渡さない』という誓いめいた、独占欲の刻印のようだった。
部屋の下では、今日も変わらず妖怪たちが平和な日常が流れている。
そんな中で、今、自分たちの熱狂を知る者など、誰もいない。
その事実に、二人は密やかな興奮を覚えていた。
そして、明日もまた、この場所で、『晴明君を堕とした方の勝ち』という、
その勝敗が決まるまで、今日のような夜が何度も続くのだろう――。
コメント
12件
体調ご回復おめでとうございます!🙇♀ 2話といっても最高でした!大満足です!🥺👍 3Pってやっぱり…良いですよね…グフフフッ…トウトッ…(*´ω`*) って、言ってる私も季節の変わり目で喉がやられてます…🥺👍 中々、治りません…この休日中に治せたらな…と思います!🥺 長文失礼しました!🙇♀
体調回復して良かったです!

めちゃめちゃ最高でした!体調が戻って良かったです😃3P大好きです😍