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#感動
クッキー
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遠くの校舎から、午後の授業の始まりを告げる予鈴が鳴り響いた。瑞希は類の腕の中から顔を上げ、悪戯っぽく口角を上げる。
「ねえ類、次の授業……サボっちゃう?」
類は一瞬だけ驚いたように目を丸くしたが、すぐにいつもの魅惑的な笑みを浮かべた。
「ふふ、いいね。君と過ごせるなら、喜んで共犯者になろう」
「決まり! 屋上での密会延長戦だね」
「さて、そうと決まれば……この二人きりの舞台で、僕たちは次は何をして遊ぼうか?」
楽しそうに問いかける類に、瑞希は待ってましたとばかりにポケットをごそごそと探り、一箱のお菓子を取り出してみせた。
「じゃーん! これでポッキーゲームしよ!」
「おや、それはまた古典的で……刺激的な提案だね」
「ふふん、類がビビって逃げ出さないか見ものだなーって思ってさ」
瑞希が一本のポッキーをくわえて挑発的に笑うと、類は「まさか、僕から逃げるわけがないだろう?」と静かに微笑み、もう片方の端を口にくわえた。
カリッ、と小さな音が静かな屋上に響く。
瑞希がリズムよく食べ進めると、類もまたゆっくりと、けれど確実な足取りで距離を詰めてくる。普段のからかい合いとは違う、類の真剣で甘い眼差しに射抜かれ、瑞希の心臓は一気に早鐘を打った。
(ちょっと……思ってたより、顔近すぎるかも……!)
引くに引けなくなった瑞希の焦りをよそに、最後の一口の距離は一瞬で消え去る。
かすかなチョコの甘い香りと共に、二人の唇がそっと重なり合った。
重なる感触に瑞希が小さく息を呑むと、類は愛しそうに目を細め、瑞希の頬に優しく手を添えて口づけを深める。午後の柔らかな光に包まれた屋上で、二人だけの甘い共犯関係は、授業が終わるまで静かに続いていた。
コメント
1件
カカオさん、第2話もとっても甘くてドキドキしました…! 予鈴が鳴ってもサボっちゃうって決める瑞希ちゃんの大胆さと、それに乗る類くんの余裕なのに最後は真剣な眼差しになるギャップがたまらなかったです。 ポッキーゲームから自然な口づけへの流れ、屋上の柔らかい光と二人だけの秘密の空気感がすごく素敵で、思わず息を止めて読んじゃいました。続きがすごく気になります!