テラーノベル
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風邪ひきました。とうふです。
投稿遅くてごめんなさい。
今ままでで一番高く飛べそうだ。
今なら日向にも勝てるかもしれない。
もう、怖くない。
無理しなくていい。
死ぬ間際も痛くないから。
無駄に高いフェンスを乗り越えて、後は手を離すだけ。
たったそれだけで楽になれる。
楽に.? なれるのに…。
少しだけ、怯んだ。
ほんとに少しだけ、怯んだんだ。
そのときだった。
屋上の扉が開く音がした。
直感がこういった。
あいつだって。
あいつはいつもそうだった。
一番近くて、一番遠い。
手の届かない人間だ。
「ツッキー!!」
「なにしてるの?!」
「落ちるから!!
早くフェンス登って!!」
山口は一瞬時間が止まったように動かなかった。
けど、次の瞬間大声をだして、こっちへ向かってくる。
山口は、僕より凄い。
僕なんかより、才能にみちている。
山口が思ってるより、凄くないし、
山口が、思ってるより平凡だ。
山口はそんな僕を助けようと、フェンスから手を伸ばしてくれる。
「早く!、」
「あぶ. ..ないからッ!!」
君みたいに素直じゃないから。
素直に手をとることが出来ないから。
だから…
潔く死なせてくれ。
もうこれ以上縛りつけないでくれ。
あと一つだけ、言えることがあったなら。
「もうちょっと、早く気づいてほしかったかな、…」
我が儘でごめん。
僕はフェンスから手を離した。
コメント
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続きありますか? 待ってます!
めちゃくちゃ続き気になります