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「そっか。…じゃあ、また遊びに来るわ」
そう言って教室を出ていった。
「あれ、幡中さん?」
扉の向こうからその名前が聞こえた。
足音が近づいてきて、こっそりと顔を覗かせた。
「、、あ、入ってもいい?」
「…うん、どうぞ」
幡中は静かに教室に入った。
「これ、廊下に飾られてた絵、剥がれて下に落ちてた」
ラミネートされた、過去に描いた絵が差し出され受け取った。
「ああ、ありがとう、わざわざ?」
「貼り直してみたけどまた剥がれてできなかったから」
「そう、ありがとう」
その絵の裏に貼られていたテープを剥がした。
「今日愛衣ちゃんは?」
「、、今日は一人」
「そうなんだ」
新しいテープを数箇所に貼った。
「さっき、」
「、、ん?」
さっき佐倉が来たんだけど、と、言おうとした。
「いや、なんでもない」
触れない方がいいだろう。
「?…あ、これ、同じの2枚?、、あ、愛衣ちゃん? 」
幡中はそっくりな2枚の絵に手を添えた。
「ああ、うん、こっちは嫁田さん」
「そのまんまだね」
〜〜〜♪゛
手元に置いた携帯が鳴った。