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第8話、読み終わりました。ゼノの「現実支配」で夢の能力者を一蹴する展開、ぞっとするほどカッコよかったです…。あの回想で、はるかが「ユーマのせいじゃない」と即座に庇うところに、彼女の優しさと仲間への信頼を感じました。最後の「古流斬は必ず来る」という台詞、英雄の弱さを突くゼノの狡猾さが怖い。次第に追い詰められる空気に、胸が締め付けられます。次が気になって仕方ないです…!
第八話「記憶」
地下施設。
薄暗い部屋。
はるかは椅子に拘束されていた。
両手には特殊な拘束具。
能力も封じられている。
目の前には一人の男。
第一幹部――ゼノ。
ゼノは静かに椅子へ座った。
「目が覚めたか。」
はるかは睨みつける。
「……。」
「どうして。」
「古流斬の家を知ってるの。」
ゼノは笑った。
「簡単な話だ。」
「君たちの情報源を手に入れた。」
はるかは首を傾げる。
「情報源……?」
ゼノは立ち上がる。
「数日前。」
「我々は一人の能力者と交戦した。」
⸻
回想
夕暮れ。
山奥。
一人の青年が立っていた。
能力。
『夢』。
夢を操り、相手を幻覚へ引き込む能力。
青年は必死に戦う。
「来るな!!」
夢の世界。
巨大な幻想。
幹部たちは次々と足を止める。
しかし。
ゼノだけは歩みを止めない。
「夢は所詮夢。」
「現実には勝てない。」
青年は歯を食いしばる。
「まだ……!」
夢の怪物。
夢の剣。
夢の世界。
全てがゼノへ襲い掛かる。
ゼノは右手を上げた。
「現実支配。」
空間が揺れる。
夢が砕けた。
青年は驚く。
「なっ……!」
ゼノは一瞬で距離を詰める。
「終わりだ。」
青年は倒れる。
息も絶え絶えだった。
ゼノは静かに頭へ手を置く。
「記憶を見せてもらう。」
夢の能力者の記憶が流れ込む。
防衛軍。
ユーマ。
古流斬。
地獄。
はるか。
古流斬の家。
修行の日程。
全て。
ゼノは静かに目を開く。
「十分だ。」
⸻
回想終了
はるかは驚いていた。
「だから……。」
ゼノは頷く。
「古流斬が今日修行へ行くことも。」
「君が家に一人になることも。」
「全部分かっていた。」
はるかは拳を握る。
「ユーマのせいじゃない。」
ゼノは笑う。
「もちろんだ。」
「彼は何も悪くない。」
「ただ。」
「夢を利用させてもらっただけ。」
その時。
通信魔法が鳴る。
「こちらゼノ。」
通信の相手。
「古流斬。」
「予定通り。」
「一人でこちらへ向かっています。」
ゼノは満足そうに笑う。
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榎本くもり
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「そうか。」
「やはり来たか。」
はるかは叫ぶ。
「来ちゃ駄目!」
「古流斬!!」
ゼノは静かに立ち上がる。
「君は分かっていない。」
「古流斬は必ず来る。」
「君を見捨てられない。」
「それが英雄の弱点だからな。」
部屋の外では幹部たちが動き始めていた。
すべては。
古流斬を捕らえるために。
⸻
第八話 完