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サムネ:叉來あすか様





第2話『お知らせ』





大規模採用の経緯について


近年、増え続けている犯罪について、我々は独自の方法で減少させている。

犯罪者となりうる人物に特殊な攻撃を与える事で、犯罪衝動の鎮静化を行っている。

鎮静化の確率は94.8%と好成績ではあるが、書き手が不足している為にそもそもの仕事達成数が少ないからこその数値である。

そこで今回計画されたのが”大規模採用”とゆうことになる。

少ない書き手を一気に集める事で、鎮静化の速度向上と鎮静化の成功率を上げるのが今回の目的である。


仕事内容について


先程少し触れたが、我々は特殊な攻撃を与える事で犯罪衝動の鎮静化を行っている。

特殊な攻撃と強い言葉で書いてはいるが、何も相手をボコボコに叩きのめす訳では無い。

各書き手の得意とする作品ジャンルの力が込められた特殊な武器をこちらで用意する。

書き手にはその武器に作品の色を込めてもらう。

色と表現したが、言い方は様々だ。

感情、リズム、雰囲気、情景、味、感覚、等その書き手によって込められるものは違ってくる。

特殊な力を宿した武器を用いて、書き手には犯罪衝動の強い者へと攻撃を与えてもらう。

この攻撃により、相手が身体的苦痛を味わう事は無い。

その代わり、相手には精神、脳内へと書き手の作品が流れ込み、マッチすれば犯罪衝動よりもその作品に似た色が勝っていくとゆう事だ。

もっと簡単に言ってしまおう。

攻撃を受けた人は、受けた攻撃の作品を推してしまう

推さずにはいられなくなる、とゆう感じだ。

犯罪を犯す事よりも、作品を読みたい、作品の続きが知りたい、読書したい、等の平和的衝動が強くなる事によって、必然的に犯罪率が下がっていくのである。

仕事内容としては、犯罪衝動が強い者の心にも響く作品を書き上げ、その力を込めた武器で相手を攻撃する。

相手が犯罪を犯す事無く、平和な日常へと分岐すれば任務達成となる。


ぺぺ「…なげぇ」


まるで拗らせた中学生が書いた書類みたいな内容に、男はうんざりとした表情で読むのを中断した。


血院 ぺぺ(チーズinペペロンチーノ)

・26(♂)

・BLを得意とする

・連載のネタが降りてきても書ききる事はほぼ無い

・ダメな大人の鏡として日々を送っている









血院はいつもの様にTELLERを開いて通知を確認しようとしていた。

有名でもない一般ユーザーで、しかもロクに作品を更新しないのに何の通知が来るとゆうのか。

そんな事は分かっていても、既に日課となっているのだから仕方がない。

案の定、血院の通知欄には運営からのお知らせしか来ていなかった。


ぺぺ「んー?何か変なお知らせ来てんな」


普段であれば、公式作品の宣伝や今週のお題等の通信が来ている所に”大規模採用について”と、見慣れないタイトルが書かれていた。

一応、お知らせは全て読んでいる為、血院はいつも通りにそのタイトルをタップした。

一瞬の読み込みの後、切り替わった画面に出てきたのは長々と書かれたよく分からない説明文とよく見る形式のアンケートだった。









ぺぺ「何だ、ただのアンケートじゃん。適当にやっといてやろーっと」


TELLERの改善に向けてのアンケートだろうと考えた血院は、2/3はガチで1/3は適当に回答していった。

途中、得意なジャンルを問われる箇所があり、そこは運営が見たら引きそうなくらいにガチでBLの事を語っておいた。

全て埋めたのを確認し、血院は送信のボタンをタップする。

アンケートは無事に送れた様で、1分も経たない内にサンキューメールが送られてきた。

“アンケートのご協力ありがとうございました!”とゆう1文だけを目にした血院は、そのままメールボックスを閉じるのだった。

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