シェアする
「皇帝の犬のくせに、よくも私にそのような口を!」
スペンサーは懐から短剣を取り出し、振り回した。
ジークハルトが剣先でそれを払う。剣戟の固い音が響く。
こうなっては、憎きジークハルトに一矢報いるほかない。
その衝動だけがスペンサーを突き動かしていた。
「くっ……」
闇雲に振り回したスペンサーの短剣は、ジークハルトの剣によってあっさりと弾かれた。
勢いよく床を転がっていく短剣を憎々しげに見ながら、スペンサーは手首を抑えてその場にへたり込んだ。
「捕えろ」
ジークハルトが右手で合図すると、後ろからウォルトがさっと駆け寄った。
縄を取り出し、スペンサーの手を後ろにひねる。
*****
***************************
******************
*******
**************
***********************
********************
続きはVIPプランで読みましょう
10,000以上のストーリーが読み放題
VIP限定ストーリーが読める
広告表示なし
いつでもキャンセル可能。