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31 - 2nd.Escort Ⅰ 「銀河と花梨のアクシデント」⑤

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2025年02月19日

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「理沙に似合わないかどうかは、理沙が決めるんだよ。あんたじゃないから。けど……」


そこまで言うと、銀河が言葉を切って、


「……これでも、俺が理沙に合わないと思うか?」


掛けているサングラスをずらして、花梨にぐっと顔を迫らせた。


紫色をした妖艶な瞳が、彼女の視線を真正面から捕らえる。


途端、今まで挑発的で敵意むき出しだった彼女の眼差しが、うっとりとまるでとりこまれたかのように潤んだ。


「それって……」


花梨が、銀河から目を離せないまま呆然した顔つきで呟く。



「……この俺に、おまえも、落とされたいだろ?」



「なっ…!」


銀河の一言に花梨が一瞬で真っ赤になる。


「なんなら、相手してやってもいいんだぜ?」


言いながら彼女の頬にひたりと手の平で触れると、さっきまで強気に吠えていた花梨がさらに顔を赤らめて、まるで手なづけられた仔犬みたいにおとなしくなった。


「……これからは、理沙のことを勝手にわかったふりをしたり、あれこれ嗅ぎ回ったりするのはやめろよ」


「わ…私は、別に、そんなこと……」


赤面してしどろもどろで口にする花梨に、



「いいな? 素直に言うことを聞けば、ご褒美にキスをしてやってもいいんだぜ?」



銀河がニッと口の端を吊り上げると、花梨の耳元にわざとらしく唇を寄せて、そう低く囁きかけた。



「えっ……」


「”えっ”じゃない、”はい”だろう?」


さらに顔を寄せ返事を促す銀河に、顔を赤くしてうつむいた花梨がこくりと頷いた。


「それで、いい。もう、理沙には構うな。わかったな?」


そう念を押して、花梨の頭をさらりと撫でると、ほっぺたにチュッと軽くキスをした。


キスされた頬を片手で押さえて、あのやかましい花梨がだんまりで立ちすくむ。


「……忘れんなよ。理沙には構うな。そのキスは、約束だからな」


まだ突っ立ったままでいる花梨に、もう一度そう言い聞かせると、


「じゃあ、行こうぜ。理沙」


銀河が私の手を引いて、彼女をその場に置き去りに歩き出した──。


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コメント

1

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凄い女ったらし😆

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