_____トイレの花子さんって知ってる?
旧校舎3階女子トイレ、3番目の小部屋。
入ったら鍵をかけて3回ノック。
花子さんはこの学校の守り神。もしも会えたら願い事をなんでもひとつ叶えてもらえるの_____。
「花子さん花子さん、いらっしゃいますか…。」
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私はこの学園の高等部3年生、神無月(かんなづき)ミカっていいます!中等部の頃から通っていたこの附属の学園も今年でもう最後。あ〜…なんか寂しいなあ…。
吹奏楽部に委員会活動、成績は中の下でお世辞にも良いとは言えなかったけど6年間本当によく頑張ったと思う私!あ、まだ5年間だけど。
でも、この学園を卒業する前に一つだけまだやり残したことがあるの…!
それはね…..
__________***
「はーあーい〜」
背後で声がして思わずハッと振り向く。
恐怖と期待に怯えた私の顔を覗き込む少年は、「呼んだ?」と妖げに微笑んだ。
「ヒ…っ」
恐らく花子さんと思われる人物の突然の登場に私は反射的にズッと後ずさる。
すると、少年は「いやだな〜。」と笑いながら更に私に顔を詰めてきた。そして、
「そんなお化けが出た〜、みたいな顔して。」
と怯える私の様子を面白がるようにして見ていた。
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