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紫蘇ㄘャンです!!!
新シリーズ!!です!!
ろふまお×四神 のパロディです!✨
難しいのは最初だけで後から読みやすさが増すでしょう!
古風を意識したので、言葉が難しい所はあるんですが、頑張ったので頑張って読んで欲しいです🥹
よろしくお願いします!!
・実在する人物を用いた創作話です!
・色々と捏造など個人的見解などで当小説は作成してます!
・そのキャラの口調がはやふやになってる所があるかもです!
・本人様達とは関係ないので、本人様達に繋がるようなご迷惑行為はお辞め下さい!
・本人様達の解像度は低いので(キャラ崩壊)無理な方は速攻閉じてください!
・誤字や矛盾してる箇所があったりしますが、その時は指摘お願いします!!
ー完全オリジナルー
なので、造語だったりもう一度言いますが、捏造ばかりだったりしますので、苦手な方やそーゆーのちょっと…って方は『運命』って感じのタイトルにコメントお願いします!
なるべく、四神の要素を沢山入れつつ頑張りますので!
古記録に記されたのは、とある四神の逸話。
蒼穹を翔けて、東の地を護りし龍。
古の青龍はその天の命を尽き、御座は主を失い、仕えた人々も東の地も足並みを乱した。
四方の均衡は崩れ始める。
三神は力を分かち合えて、青き地を護った。
そして幾度の年月を経て、日の昇る東の地に1つの命を芽吹く。
かくして新たなその青龍が天命を帯びて、神座に就く。
そして新たな青龍が生まれてから800年。
神にとってそれは長いようで短い年月。
その800年の間に、青龍以外の三柱もまた、その天命を尽きた。
人気のない森に、青紫を基調とした伝統的な東洋風の衣装に古典模様の一種と言われた雲取り模様の刺繍が入った、 ゆっとりとした黒ズボンを身に纏う、藤色髪の青年が歩いていた。
_____巡り巡って、幾度の暖かな春を迎える。
いや、まだ春と言うには程遠いか。
しかし、その準備はもう始まっている。
上を見上げれば、枝先に小さな芽。近々、その美しい花弁を開かせようとする花々の蕾たち。
雪で埋もれた地面は、暖かい陽の光に照らされて溶けた雪の合間から若草が顔を出していた。その緑は、どこか優しく、柔らかい。
暖かく、微かに甘い空気が鼻を掠る。
風は遠くで名も知らない葉を揺らし、森の小鳥達の囀りが耳を通る。
僕はもう一度、空を見上げる。綺麗な青色だ。
視界いっぱいに映る青空を見上げながら、また新しい生命が生まれた。そう思う。
見上げた顔を下ろして、道らしき道のその奥を見つめる。それからまた静かに歩き始めた。
(この辺りか、な…)
当たりを見渡す。
木々の間を覗いたり、茂みを掻き分けて覗いたりしても何もいない。
おかしい。気配はあるのだ。
僕と同じ、似た気配を。
でも、いくら探してもいない。
この気配は森を探索した時にその場に零れてしまった僕の気配の滞留なのかな。
そうだとしたら今年も生まれなかったとなる。
確定はしていないが、自分で立てたその仮定に、知らず知らずひっそりと肩を落とす。
諦めて宮廷に戻るかと踵を返して、来た道を通る。
いつの間には日差しが少し強くなってきたらしく、僕は手に持っていた翡翠色の和傘を差す。
太陽の光に当たりたくない訳じゃないが、いつまでも当たり続けてしまうと眠くなってしまうので、それを防ぐ為に僕は日傘を差す。それに眩しすぎると辺りが見えずらくなるからね。
(帰った後は仕事が残ってるんだ…あぁ、嫌だな)
と、心の中で悪態を吐く。
同胞にでも押し付けようかと考えながら帰っている最中。
「っ…、!」
耳に届いたのは、微かにだけれど確かな若い声。それも1人ではなく___複数の、子供?だろうか。
空気の密度が少しだけ変わった。
ただ、この森に迷ってしまった子らであるかもしれない。
たとえそうであろうと、なかろうと。東の地を護る天命を持って生まれた身として、この地に足を踏み入れてしまった者を見過ごす事は叶わない。
故にもし迷い人だとしたなら、僕が責任を持って無事に家路へと導いてやらねばならない。
しかし…例えば、そう。
迷い人ではなく、新しい生命が、僕と同じようにふとした瞬間にこの世に芽吹いたのなら。
どちらにせよ、放っておくのは護り人である道理に反して、上の人に怒られてしまう。
僕は声のした方へ駆け走る。
吹く風に乗るように、爽快に駆け巡る。
吹き抜ける風に身を乗せるように、森を疾走する。風にあおられた葉は、ざわざわと音を立て、まるで道を示すかのように揺れていた。
耳を澄ませて、声のする方へ向かう。
───────────────
「はぁっ、はっ、」
雲の隙間から覗かせる光芒が、その場所を示すかのように。木々や茂みに囲まれたその中心部に光に照らされた“彼ら”が居た。
1人は茶色がかった髪を持ち、白を基調とした簡素なるが、どこか伝統を感じさせる衣を身に纏い、頭から覗かせた白い虎の耳をピクピクさせ、自身の白く柔らかな毛で覆われた尻尾でその身を包む子供。
その子供の上に乗っている者は、銀髪に躑躅色が染め分けされた髪を揺らしながら、同じ衣を身に纏い、背中からは小さな翼が折り畳められていて、気持ちよさうに寝ている。
そんな2人の傍に、無防備にも腹を向けた、灰銀髪色の髪に、頭頂に生えたアホ毛が風になびいて、彼のその腕に巻きついているのは小さな蛇。2人と全く同じ衣を身に纏いながら、静かに息を立てていた。
陽の光に包まれ、穏やかに眠る彼らの姿は、まことに神秘的で——
それを目にした瞬間、僕の胸は静かに震えた。
いったい何百年ぶりだろうか。
この光景を前に、目頭がじんわりと熱を帯び、堪えきれずに僕はそっと俯く。
声にならぬ想いが、微かな息とともに零れ落ちた。
「…ッよかっ、た……」
ただその一言だけで、満ち足りた。
僕は覚束無い足取りのまま、目の前の彼らから目を離さず歩く。
「…これだけ近くに寄っても起きない…。警戒心無さすぎだろ…笑」
どれだけ近付いても、唸るどころかむしろ夢見が良いらしく、3人とも寝言をごにょごにょともらしている。
ただ、例外と言えば。灰銀髪の彼の腕に巻き付いている蛇だけが、シュルルと舌を鳴らしながら、こちらをじっと見据えていた。
ただ、僕がそっと手を差し伸ばすと、その小さな体では何の抵抗も見せず、静かにこの手を受け入れてくれた。
きめ細やかな鱗の感触を確かめながら、優しい手つきで頭を撫でる。
700年と幾ばくかの時を越え、春の季節が訪れる度にただこの森を彷徨い続けてきた。その間だって、他の領地を護る務めを果たしながら。
今年こそは…と、何度も願い、探し続けた。
けれど、やっぱりその姿はいなくて。
それでも諦めはしなかった。容易く諦めてしまえば、きっとあの人達に叱られてしまうから。
___僕を育ててくれたあの人達は、そういう人達だったのだ。
だからずっと……
ずっとずっと探した。
「諦めなくて……っよかった…」
1人の子を手で抱え、胸に抱き寄せる。
「あぁ…あったかい…」
その小さき頬に、自らの頬をそっとすり寄せる。
柔らかで、温もりに満ちたその感覚。
確かに、生きている。
その小さき命のぬくもりが、遠い記憶の闇に、初めて春を灯したようだった。
「んっ…」
「お?」
抱き抱えていた1人の子が瞳を閉ざした瞼を上にあげる。そしてその瞳が僕の顔を捉える。
他の2人も、気付けば閉ざされていた目を開けて、キャッキャと飛び舞う蝶を手を掲げて追いかけていた。
──────────────────
「ただいま」
宮廷の大扉を静かに引き開ける。
差し込む光は、白と金の装飾を静かに照らし出す。天井は高く、地面に敷かれた紅色の絨毯は少し色褪せていたけれど、足音を優しく受け止めてくれている。
外とはまた違う、家だと思えるこの空気に意心地が良いと感じ、肩の力がふっと抜ける。
腕の中では、三人が興味深げに辺りを見回している。
僕はそっと彼らを抱きかかえたまま、 奥へと続く廊下を、静かに歩き出した。
やがて、一室の扉の前に立ち、音を立てぬようそっと開ける。
歩く揺れに身を任せながら、いつの間にか彼らは眠ってしまっていた。
目を覚まさぬよう足音を忍ばせ、 やわらかな白い寝床へと、ひとりずつ丁寧に横たえる。
「ふふ、…よく眠ってるなぁ」
そっと微笑みながら、彼らの寝顔を少しだけ堪能する。
それから名残り惜しさを振り切るように 背を向けて歩き出す。廊下に出て、開きっぱなしだった扉を音を立てずにゆっくり閉めた。
「さて、と…」
小さく体をググッと反らしながら、ぽつりと呟く。
それから視点をある一点の場所に向ける。
「ね、そこに居るんでしょ?yuh」
視線の先は、大理石の花台。その上に鎮座する大ぶりの陶器壺の背後から 、ヒョコッと短髪の桃色髪に翡翠の目を持つ者が現れた。
「帰ってたんですね。すみません、気付けなくて」
中性的な雰囲気を持つその者の声は朗らかな、だけど落ち着ついていて、芯のある女性の声色だった。
「んいや、大丈夫…それよりも、朗報だよ」
「朗報…ですか?」
何処か訝しげに、その目を細める彼女は首を傾げる。
「やっと…っやっと、四神がまた復活する」
そう僕が告げれば、彼女の大きい瞳が更に見開く。滅多に表情を崩さない彼女が、口をあんぐり開けて驚いていた。
「そ、それは…誠にこざいですかッ…!」
弾かれたような声を上げる彼女に、 僕は笑みを浮かべて精一杯に頷いた。
「だから丁度良かった。yuhが近くにいてくれて。」
そう言って僕は静かに、言葉を紡ぐ。
「このことを、皆に伝えに来て欲しい…」
その旨を彼女に伝えた。
彼女は一瞬だけ目を伏せ、それからまっすぐ僕を見つめて
「……はい」
と、誠実な声で柔軟に返事をする。 そしてその場を去っていった。
「いやぁ、僕の神従は優秀だね」
その背中を見送りながら、そう 言う。
それから彼女とは逆の方を向いて、長く続く廊下を静かに歩き出す。
「さてさて、とっとと片付けて、あの子達のことを見ないとね」
口元に笑みを浮かべ、手に馴染んだ和傘を一振り。宮廷を後にして、「行ってきます」と、誰にも聞こええぬ程の声で呟く。
そして地を一蹴り___
一瞬にしてその場にいた気配は無くなり、ただ砂埃が舞い上がっているだけだった。
──────────────────
「んんっはぁ ~ つっかれた ~ !」
あの場面から、ほんの数刻。
服に少しばかり土が付いた程度で、目立った傷は無い。
僕はというと、呑気に欠伸をひとつしながら、あの子たちの待つ部屋へと向かっていた。
あの子達の様子はどうかなと、心の内を膨らませながらその扉を押し開ける。