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🗣️ ➰ 初投稿です🎶♡
卒業された皆さん 本当におめでとうございます!!!!
【 せんぱい 】
↓↓
『 わ〜かいっ 』
高校2年生、若井滉斗。
「 …さっさと帰ってもらっていいですか? 」
1年の頃から、放課後はひまだから教室にいつも残って
スマホゲームをしたり、外を眺めたりなんなりして
暇つぶしをしていた。
『 来たばっかなんだけど!?!? 』
静かだった放課後の教室が、うるさくなった。
『 わ〜かいっ 』
あー、また来た。
何回来んだよ、なんてうんざりしながら声の主の方を向く。
3年生の先輩、大森元貴。
距離が近くてなんか…うざいし。
俺の好きなタイプではない。
「 …なんすか 」
ぎろ、と大森先輩を睨む。
早く居なくなって欲しいがために、
冷たくするのはもう恒例行事である。
『 冷たいねえ、相変わらず 』
『 おれもーすぐ卒業だよ?? 』
世の中はもう卒業の季節。
3年生の教室には「 卒業まであと〇日 」なんて書かれたボードもあったり。
浮かれている3年生もいたり。
「 知ってます 」
「 さっさと居なくなってください 」
『 えー、 』
『 やだなあ俺 』
はあ?と声を漏らす。
このシーズン、卒業を楽しみにしている3年しか見てこなかったので、
あまりにも驚きである。
『 若井と会えなくなっちゃうんだもん 』
『 会えるのたのしみだったのに。 』
はあ…とため息をつく。
もうなんだよこの人。俺のこと好きなの???
『 若井も俺居なくなって寂しくなっちゃわない? 』
きゅるるん、と可愛らしい瞳をしてこちらを見る大森先輩。
………うざ。
「 なわけない。 」
えー!!と驚愕する大森先輩。
そんな驚くか?と思いつつ、リュックを手に取って
静寂に包まれた放課後の教室を後にした。
『 ちょーっと!!若井ー!? 』
教室に不法侵入してきた大森先輩は置いてけぼりにして、
俺は1人でスマホゲームを楽しみながら
家路を歩いていった。
◇◇
卒業式。
在校生も出席しなくてはならないので、
仕方なく出席。
まあつまんないなーなんて思いつつ、卒業生を眺める。
あ。と声を漏らす。
大森先輩が俺に気づき、にこ、と笑って手を振ってくれた。
…なんだ、あいつ。
『 わーかいっ 』
『 卒業しちゃったよーー俺!! 』
3年の騒がしい声やすすり泣く声など、様々な声が静かな俺の教室まで響いてくる。
3年…卒業生である大森先輩は自身の教室ではなく、
なぜかこの教室までやってきた。
「 静かになって嬉しいです 」
『 えー、ひど… 』
ぴえ、と嘘っぽい演技をする大森先輩。
まじ卒業式までうざいな……
『 てか若井、連絡先交換しよ 』
「 無理です 」
俺は大森先輩の誘いを即答で断る。
連絡先交換するほどの仲でもないし、
普通に嫌だし。
連絡先交換したとしても、別に話すこともないし。
『 はいはい、そう言うと思った。 』
俺のリュックからスマホを奪い取る大森先輩。
顔認証で俺の顔にスマホを向け、ロックを解除。
QRコードの画面まで到着して読み込ませ…
と、 友達追加を強制的にさせられる。
『 べつに話さなくていいからさ。 』
『 俺が交換したいだけなの、付き合って 』
「 … 」
すげー嫌そう。と苦笑いする大森先輩。
『 …すきだよ、若井 』
大森先輩は、にこ、と寂しそうな笑みを浮かべて笑った。
「 …は? 」
『 ……ごめん、さいごにこれだけ言いたかった 』
なに、どういうこと?
「 れんあい、てきに…? 」
『 うん 』
…ごめんね、と言って去っていく大森先輩。
待って、と言いかけた声が出なかった。
あんなに寂しい大森先輩の背中は初めて見た。
「 っ… 」
ずきりと胸がいたむと共に
どこか心が弾むような気がした。
大森先輩は遠くの大きな大学へ行く
俺は地元の大学へ行くつもりだ
「 もう会えない、 」
メッセージ上でしか、
文章でしか。
彼のきもちを確認できない。
そう思った途端、俺の足は勝手に動いた。
大森先輩だけを求めて
ひたすらに走った。
あまり運動をしないが故に
足はひどく疲れる。
けど、
大森先輩のところへ行け と心が叫んでいる気がした。
「 っはーっ、はーっ、… 」
この高鳴る鼓動は
たぶん
彼のことが
たまらなく愛おしいせい。
『 …若井? 』
すきです
俺も言いたい
「 大森、せんぱい、っ… 」
「 ぉれ、っ 」
勇気が出ない
けど、今言わなかったら?
『 …うん 』
「 大森先輩のこと、すきです 」
夕焼けの光が、俺と大森先輩を照らした。
コメント
3件
すごく素敵です! 甘酸っぱい青春って感じのお話で大好きです🌷 楽しみにしております✨️