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それがあってより、そのグループは私の生き甲斐になった。いや、拠り所のない私の心が、ここに依存してしまったのだ。
それからも毎日毎日みんなでいつもの道を帰った。無理のないくらいの笑顔を浮かべて、
無理のないくらいの他愛のない会話をして、
無理のないくらい無理をしていたら、何もかもが無理になった。私は学校に行かなくなった。
けれど、時とは自分のしていた無理よりも残酷だった。私は留年スレスレで、登校を再開した。登下校は毎日1人でした。
グループのみんなは心配して声をかけてくれたけれど、私が返せたのは愛想笑いくらいだった。
いつしか私は受験にかこつけて現実逃避のために死に物狂いで勉強した。みんなも各々受験や遊びに時間を費やして、ふと、いつもの時間に集合場所をみても、誰も来なくなっていた。
そのまま中学を卒業して、高校生になった私は幸か不幸か英司と同じクラスになった。
その頃になると、千紗を失った傷も少し癒え、英司もそれを悟ったのか、よく話すようになり、登下校も一緒にするようになった。
楽しかった。
その少しあと、受験期にみんなの心配を無下にしてしまった罪悪感もあって、またみんなで集まりたいと私がみんなを誘った。
目的は千紗の墓参りだった。
みんな悲しい顔をしていたけれど、千紗のお墓の前でジュースを飲みながら、話すのはとても楽しい時間だった。
千紗も一緒に笑ってくれている気すらした。