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へんな君:「……魔術って?」
神様:「魔術ってのはね」
神様:「魔力を消費して現象を起こす力だ」
神様:「簡単に言えば――」
神様:「超能力みたいなもん」
へんな君:「すげぇ……」
へんな君:「僕も使えるの?」
神様:「もちろん」
神様:「君は“超人”だからね」
へんな君:「やった!」
神様は一歩下がり、指を立てる。
神様:「ただし」
神様:「普通は、いきなり強力な魔術は使えない」
神様:「最初は――」
神様:「武術か、剣技」
神様:「どっちにする?」
へんな君:「……」
へんな君:「じゃあ、武術で‼︎」
神様:「即決だな」
神様:「よし、武術だ」
神様:「武術はな」
神様:「身体能力と力がなきゃ成立しない」
神様:「でも君は――」
神様:「元々、その両方がズバ抜けてる」
へんな君:「マジで?」
神様:「マジ」
神様はへんな君の前に立つ。
神様:「いいか」
神様:「魔力は、使いたい部分に“溜める”んだ」
神様:「まずはやってみろ」
へんな君:「うおおおおおお‼︎」
ギュイイイイイイイイイーーーーーーン‼︎
へんな君の頭部が淡く光り始める。
神様:「ちょっと待て‼︎」
神様:「なんで頭に溜めてんだよ‼︎」
へんな君:「え⁉︎違うの⁉︎」
神様:「考える前に殴るタイプか‼︎」
神様:「拳だ!拳に溜めろ!」
へんな君:「わ、わかった!」
へんな君:「ぬおおおおお‼︎」
ギュイイイイイイイイイーーーーーーン‼︎
今度は拳に魔力が集中し、赤白い光が渦を巻く。
神様:「よし!それだ!」
神様:「そのまま――」
神様:「全力で打て‼︎」
へんな君:「えええええええい‼︎」
ドガァァァァァァァン‼︎‼︎
衝撃波が走り、床がひび割れる。
へんな君:「……」
へんな君:「すげぇぇぇぇぇ‼︎」
へんな君:「これが……」
へんな君:「魔力を使った武術……!」
神様:「合格」
神様は満足そうに頷く。
神様:「よし」
神様:「次は実践だ‼︎」
ヴォワン――
視界が歪み、世界が切り替わる。
へんな君:「……あれ?」
へんな君:「ここ、どこ?」
神様:「僕が作った」
神様:「デジタル空間」
神様:「今からここに」
神様:「魔物の立て札を大量に出す」
神様:「それを全部破壊しろ」
神様:「――ただし」
神様:「人型の立て札は壊すなよ」
へんな君:「了解!」
神様:「よーい……」
神様:「ドン‼︎」
へんな君:「おりゃぁぁぁ‼︎」
バキン!
バキン!
バキン!
へんな君:「はやっ……!」
へんな君:「おりゃ!おりゃ!おりゃりゃりゃりゃ‼︎」
バキン!バキン!バキン!バキン!
へんな君:「……っ」
へんな君:「危なっ」
人型の立て札をギリギリで避ける。
へんな君:「次だぁぁ‼︎」
バキン!バキン!バキン!
神様:「――終了‼︎」
ヴォワン――
元の空間に戻る。
神様:「よくやった」
神様:「初めてにしては上出来だ」
へんな君:「えへへ……」
神様:「才能、あるかもね」
へんな君:「ほんとですか?」
神様:「ほんとほんと」
へんな君:「……」
へんな君:「じゃあ、僕このままここで修行すればいいんですか?」
神様:「いや、違う」
神様:「君以外にも」
神様:「僕が作った超人が10人いる」
神様:「その子たちと一緒に生きて」
神様:「一緒に強くなれ」
神様:「家も用意してある」
へんな君:「……あれ?」
へんな君:「今いるこの場所、どこなんですか?」
神様:「え?」
神様:「宇宙」
へんな君:「えーーーーーーー⁉︎」
神様:「じゃ、転送するね♪」
へんな君:「ちょ、待っ――」
シュン‼︎
トタッ
へんな君:「……ここは?」
神様(ドーンと指差し):
「魔術の聖地――」
神様:「へんな島だ‼︎‼︎‼︎」
へんな君:「……」
へんな君:「名前、ゆるっ」
こうして――
へんな君は
“戦う世界”へ足を踏み入れた。
(終)